「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2021/04/19
門別の牧場で育って、日本大学の獣医学部に進んだんや
庄野靖志調教師(栗東)

主な管理馬:
レッドアンシェル(2020年北九州記念など)
スワーヴリチャード(2019年ジャパンCなど)
プールヴィル(2019年フィリーズレビュー)
リッジマン(2018年ステイヤーズS)

今週の主な登録馬:
ラセット(マイラーズC)
レッドシルヴィーナ(灘S)
ナイトオブレディ(栃尾特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

庄野靖志君は、1987年の阪神牝馬特別を勝ったシヨノリーガルや、1991年の中日新聞杯を勝ったショウリテンユウなどを生産したことで有名な、門別にある「庄野牧場」で、少し前まで代表をやっとった、庄野昭彦さんの次男なんですわ。
今の「庄野牧場」は、兄の宏志さんが後を継いどるんやけど、元々は、靖志君も親父さんと同じように牧場の仕事をしようと思っとったそうで、高校を出た後は、日本大学の獣医学部に進学しとりました。
日本大学の獣医学部っちゅうたら、靖志君の他にも、ダービーを勝ったアイネスフウジンや、天皇賞・秋を勝ったオフサイドトラップとかを育てた加藤修甫さんや、NHKマイルCなどを勝ったタイキフォーチュンや、2002年と2003年の根岸Sを勝って、交流重賞でも大活躍したサウスヴィグラスとかを育てた高橋祥泰(よしやす)君とかが出とります。
靖志君は、大学を卒業して実家に戻ってから、調教師として、1979年のダービーと1981年の天皇賞・春を勝ったカツラノハイセイコや、1988年の桜花賞を勝ったアラホウトクとかを育てた大叔父の庄野穂積さんに馬のことを教わっとったそうで、そん時に、「将来は調教師になる」と決めたそうですわ。
そんで、1996年に競馬学校の厩務員課程を出てから、マーメイドSを勝ったシャイニンレーサーや、ウインターSを勝ったマチカネワラウカドとかを管理しとった高橋隆厩舎で10年ほど調教助手をやって、2006年に調教師の試験に受かって、次の年に厩舎を開業しとります。
初めの年こそ、使った頭数が少なかったんで4勝止まりやったけど、2年目は10勝、3年目も10勝、4年目は12勝と順調に勝ち星を伸ばしとったし、一昨年までの5年間は、
2015年→22勝・獲得賞金4億2838万円
2016年→29勝・獲得賞金4億7630万円
2017年→15勝・獲得賞金5億0574万円
2018年→26勝・獲得賞金7億3989万円
2019年→24勝・獲得賞金8億3866万円
っちゅう安定した成績を残しとって、特に一昨年は、プールヴィルを使ったフィリーズレビューと、レッドアンシェルを使ったCBC賞と、スワーヴリチャードを使ったジャパンCを勝つなど、今までで一番多い賞金を稼いどりました。
せやけど、去年は「16勝・獲得賞金3億8887万円」っちゅう成績で、賞金が一昨年の半分以下になってしもうたんやから、今年の靖志君は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとる筈やし、実際、先週までが「8勝・獲得賞金1億4625万円」と、去年のペースを大きく上回っとります。
もちろん、今の靖志君は、「賞金の高いレースを勝って、もっと厩舎に勢いを付けたい」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のマイラーズCにラセット、1820万円の灘Sにレッドシルヴィーナ、1060万円の栃尾特別にナイトオブレディと、3頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬も全力で仕上げてくるやろうな。

2021/04/19
芝浦工業大学の工学部金属工学科を出ています
奥村武調教師(美浦)

主な管理馬:
ライジングリーズン(2017年フェアリーS)

今週の主な登録馬:
クールキャット(フローラS)
パープルレディー(フローラS)
エイムアンドエンド(晩春S)
ホウオウスクラム(鎌倉S)

担当者:調教師情報部 元調教師O

東京都板橋区出身の奥村武君は、周りに競馬関係者はいなかったのですが、13歳の時、オグリキャップとホーリックスが叩き合った1989年のジャパンCをテレビで見て、競馬に興味を持ったそうですね。
次の年、ダービーの日に初めて競馬場に連れて行ってもらって、アイネスフウジンが勝つのを見て、心の底から競馬が好きになって、「将来は競馬に関わる仕事をしたい」と思ったそうですが、視力があまり良くなくて、体も大きかったので、早い内から、「騎手になるのは難しそうなので、調教師になる」と決めていたそうです。
ただ、ご両親から、「大学は出ておいて欲しい」と言われていたため、芝浦工業大学の工学部金属工学科に進んで、卒業してからは、浦河にある育成牧場の「ディアレストクラブ」で働いて、2001年の10月、競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月から高橋義博厩舎で厩務員をやって、2003年の2月から、国枝栄厩舎で調教助手をやっていました。
奥村君が国枝厩舎にいた時には、2010年の牝馬三冠など、GIを5つも勝ったアパパネを担当していて、彼自身、「その時の経験は自分にとって大きな財産だ」と言っていましたし、国枝君の教えはとても勉強になったとも言っていましたね。
三度目の挑戦だった2013年に調教師の試験に受かった奥村君は、次の年の3月に自分の厩舎を開業していて、2017年には、ライジングリーズンを使ったフェアリーSで初めての重賞勝ちを飾っていましたし、2018年には、「25勝・獲得賞金3億8236万円」という、今までで一番の成績を残していたんですよ。
でも、一昨年と去年は、
2019年→10勝・獲得賞金2億1167万円
2020年→19勝・獲得賞金2億6851万円
と書けば分かる通り、物足りない数字でしたし、今年も悪い流れが続いていて、先週までに稼いだ賞金が「7780万円」と、2018年の同じ時期(4月15日【日】まで)の「1億2023万円」を大きく下回っていますので、きっと、今の奥村君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が5200万円のフローラSにクールキャットとパープルレディー、1820万円の晩春Sにエイムアンドエンド、1820万円の鎌倉Sにホウオウスクラムと、賞金の高い特別レースに全部で4頭を登録してきましたので、私が奥村君でしたら、どの馬も全力で仕上げますね。

2021/04/19
サイレンススズカの厩舎で調教助手をやっとりました
中内田充正調教師(栗東)

主な管理馬:
グレナディアガーズ(2020年朝日杯FS)
リアアメリア(2020年ローズSなど)
ダノンファンタジー(2018年阪神ジュベナイルFなど)
ダノンプレミアム(2017年朝日杯FSなど)

今週の主な登録馬:
クラヴァシュドール(マイラーズC・福島牝馬S)
フォックスクリーク(マイラーズC)
マテンロウディーバ(福島放送賞)
カイザーバローズ(あやめ賞)

担当者:調教師情報部 元調教師T

栗東トレセンから車で40分くらいのところにある「信楽牧場」(滋賀県甲賀市)が、中内田充正君の実家ですな。
彼の親父さんは、牧場の代表をやっとる中内田克二さんで、「競走馬育成協会」の理事もやっとります。
「信楽牧場」は、関西で一番古い育成牧場で、その他に運営しとる「ヒルサイドステーブル」は、同じ施設を使えるよう、「ノーザンファームしがらき」の中に馬房を置いとりますな。
充正君は、高校生やった頃、アイルランドにホームステイして、そん時に、ヨーロッパには競馬のことを教えてくれる学校があるっちゅうことを知って、向こうの高校に留学しとったんですわ。
それから、イギリスの「ウェストオックスフォードシャーカレッジ」で馬学と経済学を学んどって、在学中には、フランスに渡って、クリスティア・ヘッド厩舎で研修を受けとりました。
卒業してからは、ジャパンCを勝ったペイザバトラーでお馴染みやったアメリカのロバート・フランケル厩舎で調教助手をやって、その頃のフランケル厩舎には、2003年のベルモントSを勝ったエンパイアメーカーとか、走る馬が何頭もおって、充正君はその調教に乗っとったそうや。
10年くらい海外で勉強して、日本に戻ってからは、2007年に競馬学校の厩務員課程を出て、2011年に調教師の試験に受かるまで、ずっと橋田満厩舎で調教助手をやっとりました。
橋田厩舎は、1998年の宝塚記念を勝ったサイレンススズカや、1999年のダービーを勝ったアドマイヤベガや、2003年と2004年のエリザベス女王杯を勝ったアドマイヤグルーヴや、2005年の天皇賞・春を勝ったスズカマンボとかでお馴染みですな。
試験に受かった後、2014年に厩舎を開業するまで期間があったんで、中内田君はその間に、技術調教師として、藤原英昭君や角居勝彦君に、馬のことはもちろん、厩舎をどうやって運営したらエエんかなども教わっとったんですわ。
そんで、初めの年は「7勝・獲得賞金1億7751万円」っちゅう成績やったけど、その後の5年間は、
2015年→23勝・獲得賞金2億9682万円
2016年→31勝・獲得賞金5億0984万円
2017年→46勝・獲得賞金7億5893万円
2018年→45勝・獲得賞金8億8644万円
2019年→48勝・獲得賞金12億8505万円
と書けば分かる通りで、右肩上がりで賞金を増やしとったし、中でも一昨年は、勝ち星と賞金のどっちも今までで一番の成績を残しとって、しかも、JRA賞の「最高勝率調教師」を受賞しとったんやから、ホンマに大したもんやで。
ただ去年は、グレナディアガーズを使った朝日杯FSなど、重賞を3つ勝ったんやけど、「36勝・獲得賞金7億7341万円」っちゅう成績で、一昨年の数字を大きく下回ったんやから、今年の中内田君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとる筈や。
実際、先週までの成績が「17勝・獲得賞金2億7580万円」と、去年の同じ時期(4月19日【日】まで)の「10勝・獲得賞金1億7925万円」を大きく上回っとります。
もちろん、今の中内田君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のマイラーズCにクラヴァシュドール(福島牝馬Sにも登録)とフォックスクリーク、1500万円の福島放送賞にマテンロウディーバ、1010万円のあやめ賞にカイザーバローズと、4頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。

2021/04/19
グルメフロンティアを生産した牧場で働いていたんですよ
大竹正博調教師(美浦)

主な管理馬:
デアレガーロ(2019年京都牝馬S)
ブラストワンピース(2018年有馬記念など)
グレーターロンドン(2018年中京記念)
ルージュバック(2016年毎日王冠など)

今週の主な登録馬:
スノークォーツ(フローラS)
ララサンスフル(フローラS)
ショウナンアオゾラ(晩春S)
エアコンヴィーナ(鎌倉S)
ロジペルレスト(鎌倉S)
ピースディオン(石和特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんもよく知っている通り、大竹正博君は、母方の姓を名乗っていますので名字が違いますけど、1963年から1999年まで乗り役をやっていて、ダイシンボルガードで1969年のダービーを勝つなど重賞を36勝、通算970勝という実績を残した大崎昭一君の息子で、神奈川県の相模原市にある麻布大学の獣医学部を出ていますね。
麻布大学と言えば、現役の調教師では、1999年のオークスを勝ったウメノファイバーなどお馴染みの相沢郁君や、2009年に美浦で厩舎を開業した伊藤大士君などが、引退した調教師で言えば、ミスターシービーやジェニュインなどを管理していた松山康久さんや、マイネルマックスやビートブラックなどを管理していた中村均さんなどが通っていたところです。
大学を出た後、大竹君は、門別にある「白井牧場」で働いていました。
生産と育成の両方をやっているこの牧場は、1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティアを生産したことや、1999年の菊花賞など、重賞を7勝したナリタトップロードの育成を手掛けていたことでお馴染みですね。
大竹君がいた頃には、1995年の目黒記念と1996年の日経新春杯を勝ったハギノリアルキングなどが放牧のために来ていました。
それから彼は、1997年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から鈴木清さんの厩舎で厩務員をやって、その後、高橋祥泰君の厩舎や、萩原清君の厩舎などで調教助手をやって、2008年に調教師の試験に受かって、次の年に厩舎を開業しています。
そうそう、萩原厩舎にいた時は、2009年のダービーなど、重賞を4つ勝ったロジユニヴァースを担当していたんですよ。
開業した年の大竹君は、「11勝・獲得賞金1億3155万円」という成績でしたけど、2年目は26勝と、一気に勝ち星を増やしていましたし、3年目には、フレンチカクタスを使ったフィリーズレビューで初めての重賞勝ちを飾っています。
2018年は、ブラストワンピースを使った有馬記念で初めてGIを勝つなど、25勝を上げて、「7億9792万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいました。
でも、一昨年と去年は、
2019年→5億0816万円
2020年→4億7448万円
と書けば分かる通りで、賞金が「完全に右肩下がり」でしたから、今年の彼は、「必ず巻き返したい」と考えているのでしょうし、実際、先週までに稼いだ賞金が「1億7979万円」と、去年の同じ時期(4月19日【日】まで)の「1億4587万円」を上回っています。
もちろん、今の大竹君は、「この勢いで、賞金の高いレースをガンガン勝ちたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が5200万円のフローラSにスノークォーツとララサンスフル、1820万円の晩春Sにショウナンアオゾラ、1820万円の鎌倉Sにエアコンヴィーナとロジペルレスト、1500万円の石和特別にピースディオンと、賞金の高い特別レースに6頭を登録していますので、私が彼でしたら、どの馬も全力で仕上げますね。