「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2019/09/02
同志社大学で馬術部に入っとりましたな
藤原英昭調教師(栗東)

主な管理馬:
ミスターメロディ(2019年高松宮記念など)
ストレイトガール(2016年ヴィクトリアマイルなど)
トーセンラー(2013年マイルCSなど)
エイシンフラッシュ(2010年ダービーなど)


今週の主な登録馬:
ディメンシオン(京成杯AH)
ミスターメロディ(セントウルS)


担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとるやろうけど、藤原英昭君は、同志社大学を卒業してから、フェブラリーSを勝ったチアズアトムや、シンザン記念を勝ったメイショウテゾロなどを育てた星川薫さんの厩舎で、ずっと調教助手をやっとって、2001年の2月一杯で星川さんが引退する時に、引き継ぐ形で次の月に自分の厩舎を開業しとります。
藤原君は、大学に通っとった頃、ずっと馬術部に所属しとって、色んな大会で上位に入っとったから、そん時は、明治大学におって、3年続けて全日本学生チャンピオンになった美浦の久保田貴士君と、「西の藤原、東の久保田」と呼ばれとりましたな。
藤原君のお父さんの玄房(はるのぶ)さんは、1970年くらいまであった繋駕速歩競走(馬車レース)の乗り役やったし、乗り役を引退した後は、大久保正陽(まさあき)さんの厩舎で厩務員になって、その頃、ミスターシービーが勝った1983年のダービーで2着に入ったメジロモンスニーなどを担当しとりました。
もちろん、藤原君は子供の頃からお父さんの仕事振りを見とったやろうから、この世界に入ったんは当たり前やったんでしょうな。
ちなみに、弟の和男君は、調教助手をやっとって、昔は北橋修二さんの厩舎でエイシンプレストンなどを担当しとったし、今は、藤原英昭厩舎におるんですわ。
前に藤原君は、「一戦必勝を厩舎のポリシーにしている」っちゅう話をしとったし、その言葉通り、毎年のように高い勝率を記録しとって、1割8分4厘やった2007年、1割9分9厘やった2008年、1割9分3厘やった2013年と、今までに3回も「最高勝率調教師」を受賞しとります。
そんで一昨年の藤原君は、「55勝・獲得賞金10億5226万円」っちゅう成績を残したんや。
けど、「調教師リーディング」は、1位の池江厩舎(63勝)に8勝差を付けられた2位やったし、賞金も、同じく1位やった池江厩舎(18億4737万円)に「7億9511万円」の差を付けられとったんで、ワシが彼やったら、去年は、「賞金の高いレースを1つでも多く勝ちたい」と考えるでしょうな。
そんで実際に去年は、今まで一番多い58勝を上げて、初めて「調教師リーディング1位」になったんやけど、JRAのレースで獲得した賞金は「15億9068万円」で、1位やった国枝栄厩舎と「1543万円」の差で2位やったんやから、今年の藤原君は、「勝ち星と賞金の両方で1位になりたい」と意気込んどる筈や。
せやけど、今年は先週までが「24勝・獲得賞金7億1716万円」っちゅう成績で、46勝を上げてリーディング1位の安田隆行厩舎に、「22勝」の差を付けられとるし、「11億2925万円」を稼いで賞金で1位の角居厩舎に、「4億1209万円」の差を付けられとるんで、きっと今の彼は間違いなく、「賞金の高い特別レースを勝ってペースを上げなアカン」と考えとる筈ですわ。
こういった中、今週は、1着賞金が3900万円の京成杯AHにディメンシオン、5900万円のセントウルSにミスターメロディを登録してきましたんで、「揃って勝負懸かり」とワシは見とります。


2019/09/02
アイルランドの名門厩舎で勉強していました
小島茂之調教師(美浦)

主な管理馬:
ウィクトーリア(2019年フローラS)
ロードクエスト(2016年京成杯AHなど)
クィーンスプマンテ(2009年エリザベス女王杯)
ブラックエンブレム(2008年秋華賞など)


今週の主な登録馬:
ロードクエスト(京成杯AH)
スパークオブライフ(紫苑S)


担当者:調教師情報部 元調教師O

皆さんも知っていると思いますが、東京都出身の小島茂之君は、高校を卒業してから、魚市場でアルバイトをしていた頃に、「競馬に関わる仕事がしたい」と考えるようになって、門別にある育成施設の「ファンタストクラブ」で働き始めました。
彼は、そこで馬乗りを覚えて、1992年の神戸新聞杯と中日スポーツ賞4歳Sを勝ったキョウエイボーガンなどの調教を担当していたんですよ。
そして、1993年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から1年ほど嶋田功さんの厩舎で厩務員をやって、1994年からの5年間は、浅野洋一郎君の厩舎で調教助手をやっていました。
ちなみに、その頃の浅野厩舎と言えば、私がすぐに思い付くのは、1996年の若葉Sで強い勝ち方をして、皐月賞でも4着だったミナモトマリノスで、この馬を担当していたのが小島君でしたね。
浅野厩舎を出た後の小島君は、1999年の暮れから2002年の2月まで、岩城博俊君の厩舎で調教助手をやって、2002年に調教師の試験に受かると、技術調教師としてアイルランドに行って、ジョン・オックス厩舎で色々なことを勉強していました。
ジョン・オックス厩舎と言えば、皆さんもよく知っている通りで、小島君が行く前には、シンダーで2000年のイギリスダービーや凱旋門賞などを勝っていましたし、彼が日本に戻ってからも、アラムシャーで2003年のキングジョージなどを勝っていて、シーザスターズで2009年のイギリス2000ギニーとイギリスダービーと凱旋門賞などを勝っているように、名門中の名門です。
そして、2003年に自分の厩舎を開業した小島君は、その年こそ6勝止まりでしたが、2004年に10勝を上げてからは、コンスタントに勝ち星を上げていて、2008年には、ブラックエンブレムでフラワーCと秋華賞を勝つなど、「25勝・獲得賞金5億0696万円」という、今までで一番の成績を残していました。
でも、それからは一度も2008年の数字を超えられていなくて、去年までの5年間も、
2014年→23勝・獲得賞金2億9398万円
2015年→22勝・獲得賞金3億6654万円
2016年→24勝・獲得賞金4億2808万円
2017年→9勝・獲得賞金2億6024万円
2018年→21勝・獲得賞金4億1194万円
と、賞金が伸び悩んでいましたし、今年に入ってから先週までは、「13勝・獲得賞金2億5695万円」という成績で、2008年と比べたら、まだ半分くらいしか稼げていませんので、きっと今の彼は、「賞金の高いレースを多く勝ちたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が3900万円の京成杯AHにロードクエスト、3500万円の紫苑Sにスパークオブライフを登録してきましたので、私が小島君でしたら、どちらも全力で仕上げますね。


2019/09/02
厩務員のまま調教師を目指したんですわ
森田直行調教師(栗東)

主な管理馬:
ダイメイプリンセス(2019年北九州記念など)
キョウエイアシュラ(2014年オーバルスプリント)


今週の主な登録馬:
ダイメイプリンセス(セントウルS)
ラブカンプー(セントウルS)


担当者:調教師情報部 元調教師S

皆さんもよう知っとるように、森田直行君の親父さんは、名古屋競馬で乗り役をやってから、1972年の天皇賞・秋を勝ったヤマニンウエーブなどでお馴染みの中村覚之助厩舎で調教助手をやっとったんですわ。
そんで、小さい頃から競馬が身近だった森田君は、最初、乗り役を目指しとったんやけど、身長が伸び過ぎたんで諦めて、普通に会社員として働いとったんや。
せやけど、親父さんが腰の骨を折ってしもうて、調教助手を辞めることになって、そん時に「お前だけでも競馬に関わってくれないか」と頼まれたんで、23歳の時に競馬学校に入って、1985年に長浜彦三郎厩舎で厩務員になっとります。
その後は、1988年から長浜博之厩舎で、1989年から福島信晴厩舎で、2007年から松田博資厩舎で、それぞれ経験を積んでから、2012年に、JRAでは初めて、現役の厩務員として調教師の試験に受かったんですわ。
調教師を目指す場合、厩務員から調教助手になって、それから試験を受けるのが普通やけど、体重が70キロ近くある森田君は、調教師から「馬に負担が掛かるので乗らないで欲しい」と言われたことがあったそうで、調教に乗らんでええ厩務員のまま、調教師を目指すことにしたんや。
試験に受かった後は、2014年の3月に厩舎を開業するまで、技術調教師として、昔から仲が良かった矢作芳人君の厩舎で、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方とか、厩舎をどうやって運営したらエエんかなども教わっとりました。
開業してからの森田君は、最初の年が「4勝・獲得賞金9294万円」っちゅう成績やったけど、キョウエイアシュラを使った地方交流のオーバルスプリントで、初めて重賞を勝っとったし、その後は、
2015年→8勝・獲得賞金1億4576万円
2016年→8勝・獲得賞金1億9788万円
2017年→22勝・獲得賞金3億3869万円
と、順調に数字を伸ばしとって、去年は、ダイメイプリンセスを使ったアイビスSDで、初めてJRAの重賞を勝つなど、21勝を上げて、「5億7828万円」っちゅう、今までで一番の賞金を稼いどったんですわ。
けど、今年に入ってから先週までの成績は、ダイメイプリンセスで北九州記念を勝っとるものの、他の馬がそれほど活躍できとらんので、「12勝・獲得賞金2億0917万円」と、去年のペースを大きく下回っとるんやから、今の彼は、「賞金の高いレースを勝って、とにかくペースを上げなアカン」と思っとるんやろう。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにダイメイプリンセスとラブカンプーを登録してきたんで、どちらの馬も全力で仕上げてくるやろうな。


2019/09/02
中舘英二君は乗り役時代の同期ですね
鹿戸雄一調教師(美浦)

主な管理馬:
ビッシュ(2016年紫苑S)
スマートオリオン(2015年中京記念など)
フォーエバーモア(2014年クイーンC)
スクリーンヒーロー(2008年ジャパンCなど)


今週の主な登録馬:
ショワドゥロワ(木更津特別)
レッドベルディエス(紫苑S)


担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんもよく知っていると思いますけど、鹿戸雄一君は、天皇賞・秋などを勝ったニッポーテイオーでお馴染みの久保田金造厩舎から、1984年に乗り役としてデビューしていて、同期には、調教師になっている中舘英二君や、調教助手になっている木幡初広君と出津孝一君や、調教師を辞めて、今は競馬学校の教官をやっている坂本勝美君などがいますね。
鹿戸君は、マイネルプラチナムに乗った1998年の札幌3歳S(現在の札幌2歳S)や、ビーマイナカヤマに乗った2000年と2001年のガーネットS(今のカペラS)など、重賞を4勝、全部で346勝を上げて、調教師の試験に受かった2007年の3月に乗り役を引退しました。
それから鹿戸君は、乗り役の頃から調教を手伝っていた藤沢和雄厩舎で技術調教師になって、馬のことはもちろん、厩舎の色々なことを教わった後、増沢末夫さんと矢野進さんの厩舎を引き継ぐ形で、2008年の3月に自分の厩舎を開業しています。
そして、幸先良く、開業1年目には、矢野進厩舎から引き継いだスクリーンヒーローでアルゼンチン共和国杯とジャパンCを勝って、この2勝を含む15勝を上げて、「6億8738万円」の賞金を稼いでいましたし、2016年には、ビッシュを使った紫苑Sなど、全部で33勝を上げて、「5億7348万円」という、2008年の次に多い賞金を稼いでいました。
でも、一昨年と去年は、
2017年→26勝・獲得賞金3億8832万円
2018年→26勝・獲得賞金5億0124万円
と、2年続けて2016年の成績を大きく下回っていましたし、今年に入ってから先週までの成績は、「16勝・獲得賞金3億1118万円」というもので、もう9月に入っているにも関わらず、2016年の半分くらいしか賞金を稼げていませんので、私が鹿戸君でしたら、「賞金の高いレースを勝って一気に稼ぎたい」と考えますね。
そんな中、今週は、1着賞金が1500万円の木更津特別にショワドゥロワ、3500万円の紫苑Sにレッドベルディエスを登録してきましたから、どっちも全力で仕上げてくる筈ですよ。
それに、彼の厩舎は、ビッシュを使った2016年の紫苑Sから、3年も重賞をご無沙汰していますので、紫苑Sのレッドベルディエスには、「ここで久々の重賞勝ちを」という思いも込められているのでしょう。