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注目調教師
2019/06/10
実家は苫小牧の牧場です
藤沢和雄調教師(美浦)

主な管理馬:
レイデオロ(2017年ダービーなど)
ソウルスターリング(2017年オークスなど)
ゼンノロブロイ(2004年有馬記念など)
ダンスインザムード(2004年桜花賞など)

今週の主な登録馬:
タワーオブロンドン(函館スプリントS)
ペイドメルヴェイユ(ジューンS)
ラボーナ(町田特別)
レッドオールデン(木古内特別)

担当者:調教師情報部 山田要一

皆さんもよく知っていると思いますけど、藤沢和雄君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」でして、彼は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんがやっていた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬の仕事をする」と決めたそうです。
それから藤沢君は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来てからは、1977年から、菊池一雄厩舎(皐月賞とダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)の調教助手をやって、1982年から、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)の調教助手をやっていましたね。
そして、1983年からは、3冠馬のシンボリルドルフなどを育てた野平祐二厩舎で調教助手をやって、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
ちなみに、彼が開業した1988年は、ブルーメルセデスがテレビ東京賞3歳牝馬S(今のフェアリーS)で2着に入ってくれて、リアルオージャもセイユウ記念で2着に入ってくれましたし、他の馬も頑張ってくれて、私の厩舎が23勝を上げた年でした。
調教師になってからの藤沢君の活躍は、皆さんもよく知っている通りで、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、シンボリクリスエスを使った2002年と2003年の有馬記念、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、サトノアレスを使った2016年の朝日杯FS、ソウルスターリングを使った一昨年のオークス、レイデオロを使った一昨年のダービーと去年の天皇賞・秋など、今までにJRAで、GIの28勝を含めて重賞を115勝もしています。
それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから去年まで、1年あたり46勝もしていましたし、先週までに、現役で1番の「通算1451勝」という素晴らしい実績を残していて、現役で2番目に勝ち星が多いのは、国枝栄君の「864勝」ですから、どれだけたくさん勝っているのかがよく分かりますね。
賞金も、1995年から2006年までの12年間は、ずっと10億円の大台に乗せていましたし、ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、60勝を上げて、今までで一番の「23億1700万円」という賞金を稼いでいます。
それに、2016年は、サトノアレスを使った朝日杯FSや、ソウルスターリングを使った阪神ジュベナイルFなど、重賞を5つ勝って、「51勝・獲得賞金10億9272万円」という数字を残していましたし、一昨年は、ソウルスターリングでオークスを、レイデオロでダービーを勝つなど、「44勝・獲得賞金14億2548万円」という成績を残していました。
ただ、去年は、「52勝・獲得賞金13億6944万円」という成績で、勝ち星は一昨年を8つ上回りましたけど、賞金は下回ってしまいましたから、今年の藤沢君は、「賞金の高いレースを多く勝ちたい」と気合いを入れている筈です。
でも、実際は先週までが「18勝・獲得賞金5億6192万円」という成績で、今、34勝でリーディング1位の安田隆行厩舎に、「16勝」の差を付けられていますし、「8億8173万円」を稼いで賞金が1位の角居勝彦厩舎に「3億1981万円」の差を付けられていますから、きっと今の藤沢君は、「早く1位との差を詰めたい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が3900万円の函館スプリントSにタワーオブロンドン、1820万円のジューンSにペイドメルヴェイユ、1500万円の町田特別にラボーナ、1050万円の木古内特別にレッドオールデンと、全部で4頭を登録してきましたので、どの馬もキッチリ仕上げてくる筈ですよ。


2019/06/10
ロードカナロアとかでお馴染みですな
安田隆行調教師(栗東)

主な管理馬:
ロードカナロア(2013年安田記念など)
カレンチャン(2012年高松宮記念など)
ジューヌエコール(2017年函館スプリントSなど)

今週の主な登録馬:
ダノンスマッシュ(函館スプリントS)
デュープロセス(ユニコーンS)
カレングロリアーレ(小豆島特別・相模湖特別)
ライオネルカズマ(小豆島特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

安田隆行君が、乗り役時代、1991年に皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つなど、全部で680勝を上げとって、引退した次の年の1995年に厩舎を開業しとるんは、ワシが改めて説明せんでも、皆さんはよう知っとるやろう。
今年で開業25年目を迎えとる彼の厩舎は、2010年までに勝った重賞は全部で8つやったけど、その後の3年間は、
2011年→重賞11勝を含む43勝・獲得賞金12億8498万円
2012年→重賞3勝を含む46勝・獲得賞金9億7908万円
2013年→重賞6勝を含む44勝・獲得賞金11億9911万円
っちゅう素晴らしい数字を残しとって、この間には、2013年の高松宮記念とスプリンターズSとかを勝ったロードカナロアと、フェブラリーSなどを勝ったグレープブランデーと、2011年のジャパンCダートとかを勝ったトランセンドと、2011年スプリンターズSと2012年の高松宮記念とかを勝ったカレンチャンっちゅう、4頭のGI馬を育てとりましたな。
ちなみに安田君は、2004年に自分の厩舎からデビューした川田将雅(ゆうが)君を立派な乗り役に育てとるし、去年の3月から厩舎を開業しとる次男の翔伍君と高柳大輔君は、安田厩舎で調教助手をやっとったように、馬だけやなくて、弟子もしっかり育てとるんやから、ホンマに大したもんですわ。
ただ、安田厩舎を支えとったロードカナロアとカレンチャンとトランセンドが引退してからは、「厩舎の大黒柱」と言えるような馬が出てきとらんので、去年までの5年間は、
2014年→40勝・獲得賞金6億9333万円
2015年→36勝・獲得賞金7億6891万円
2016年→35勝・獲得賞金6億4006万円
2017年→36勝・獲得賞金6億4320万円
2018年→48勝・獲得賞金7億9493万円
と、賞金が伸び悩んどったから、今年の安田君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとる筈やで。
実際、先週までの成績は「34勝・獲得賞金6億4198万円」っちゅうもんで、去年のペースを大きく上回っとるし、今は、「調教師リーディングの1位」になっとるんや。
せやけど、賞金は、先週までに「8億8173万円」を稼いでトップの角居厩舎に「2億3975万円」の差を付けられとるんで、ワシが安田君やったら、「賞金の高いレースをとにかく1つでも多く勝って差を詰めたい」と考えるやろうな。
そんな中、今週は、1着賞金が3900万円の函館スプリントSにダノンスマッシュ、3500万円のユニコーンSにデュープロセス、1500万円の小豆島特別にカレングロリアーレ(相模湖特別にも登録)とライオネルカズマを登録してきたんやから、どの馬も全力で仕上げてくる筈やで。


2019/06/10
「シンボリ牧場」で、獣医として働いていました
鈴木伸尋(のぶひろ)調教師(美浦)

主な管理馬:
ニシノブルームーン(2010年中山牝馬S)
ユビキタス(2008年ユニコーンS)
チューニー(2003年クイーンC)

今週の主な登録馬:
デアフルーグ(ユニコーンS)

担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、静岡県出身の鈴木伸尋(のぶひろ)君は、日大三島高校を卒業した後、日本獣医畜産大学(今の日本獣医生命科学大学)に進学していました。
この大学を出ている調教師と言えば、すぐに思い付くのは、1981年の桜花賞を勝ったブロケードなどでお馴染みの高松邦男さんや、1992年と1993年の安田記念を勝ったヤマニンゼファーや2014年の皐月賞を勝ったイスラボニータなどでお馴染みの栗田博憲君や、2013年のNHKマイルCを勝ったマイネルホウオウでお馴染みの畠山吉宏君や、一昨年の札幌記念を勝ったサクラアンプルールでお馴染みの金成貴史君などです。
大学を卒業してからの鈴木君は、「シンボリ牧場」(千葉県成田市)で獣医として働いていて、当時、そこには、七冠馬のシンボリルドルフがいましたので、いい経験になったのでしょうね。
その後、1986年の皐月賞を勝ったダイナコスモスなどを育てた沢峰次さんの厩舎で1988年から調教助手をやって、1997年の2月に調教師の試験に受かるまで、ずっと沢さんの厩舎で腕を磨いていました。
それから、1998年の5月に自分の厩舎を開業した鈴木君は、その年は5勝しか上げられなかったのですが、次の年は15勝、3年目には18勝と、順調に勝ち星を増やしていましたし、6年目だった2003年には、チューニーを使ったクイーンCで初めて重賞を勝つと、この馬がオークスで2着に入るなど、18勝を上げて、今まで一番多い「4億5738万円」の賞金を稼いでいましたね。
でも、それからはこの数字を超えられていなくて、去年までの5年間も、
2014年→10勝・獲得賞金1億9198万円
2015年→18勝・獲得賞金2億8251万円
2016年→12勝・獲得賞金1億8769万円
2017年→19勝・獲得賞金2億7632万円
2018年→23勝・獲得賞金3億3629万円
と、2003年の賞金を大きく下回っていましたから、今年の鈴木君は、「必ず巻き返したい」と考えている筈です。
実際、今年に入ってから先週までは、「14勝・獲得賞金2億1856万円」という成績で、去年の同じ時期(6月2週目まで)の「5勝・獲得賞金8277万円」を大きく上回っていますね。
ただ、このままのペースですと、2003年の数字を上回れるかどうかが微妙ですから、きっと今の彼は、「賞金の高いレースを勝って、もっと厩舎に勢いを付けたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が3500万円のユニコーンSにデアフルーグを登録してきましたので、「勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。
それに、鈴木君の厩舎は、ニシノブルームーンで2010年の中山牝馬Sを勝ってから、9年近くも重賞を勝てていませんので、今回は、「ここで久々の重賞勝ちを」という思いも込められている筈です。


2019/06/10
「グランド牧場」で働いとったんですわ
角居勝彦調教師(栗東)

主な管理馬:
ロジャーバローズ(2019年ダービー)
サートゥルナーリア(2019年皐月賞など)
エピファネイア(2014年ジャパンCなど)
ウオッカ(2009年安田記念など)

今週の主な登録馬:
エルモンストロ(ユニコーンS・青梅特別)
ワイドファラオ(ユニコーンS)
シャドウノエル(水無月S)
クリアザトラック(小豆島特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとるやろうけど、石川県出身の角居勝彦君は、金沢桜丘高校を出てから、静内にある「グランド牧場」で働き始めて、1986年に競馬学校の厩務員課程を出た後、その年の10月から、ナリタハヤブサや、キョウトシチーや、ファイトガリバーとかを育てた中尾謙太郎さんの厩舎で厩務員と調教助手をやって、1997年の1月からは、クロフネや、フサイチエアデールや、ブロードアピールとかを育てた松田国英君の厩舎で調教助手をやって、2000年に調教師の試験に受かっとりますな。
そんで、2001年に自分に厩舎を開業するまでの1年間は、森秀行君の厩舎や、藤沢和雄君の厩舎で技術調教師をやって、馬のことだけやなくて、厩舎についての色んなことを学んどったんや。
最初の年にいきなり19勝しとった角居君は、次の年に、ブルーイレヴンを使った東京スポーツ杯2歳Sで初めて重賞を勝つと、2004年には、デルタブルースを使った菊花賞で初めてGIを勝って、その後も、シーザリオを使ったオークスや、ハットトリックを使った香港マイルや、カネヒキリを使ったジャパンCダートや、ウオッカを使ったダービーや、ヴィクトワールピサを使ったドバイワールドCとか、国内だけやなくて、海外の大きいレースでも結果を残しとりますな。
そうそう、これも皆さんがよう知っとると思いますけど、角居君は、2011年からの3年間、
2011年→59勝・獲得賞金11億9517万円
2012年→57勝・獲得賞金12億5956万円
2013年→56勝・獲得賞金17億5848万円
っちゅう数字を残して、3年連続で「調教師リーディングで1位」になっとりましたし、2013年の賞金は開業してから一番の数字やったんや。
そんでもって、2014年の角居君は、メイショウブシドウで小倉サマージャンプを勝って、史上4人目で、現役では3人目の「JRA全10場重賞制覇」を達成しとったし、その他にも、ラキシスを使ったエリザベス女王杯や、エピファネイアを使ったジャパンCとか、11回も重賞を勝って、「51勝(リーディング3位)・獲得賞金17億0938万円」っちゅう成績を残して、一昨年も、「54勝(リーディング3位)・獲得賞金12億7665万円」っちゅう成績を残しとったんですわ。
せやけど去年は、「33勝(リーディング18位)・獲得賞金5億5683万円」と、勝ち星と賞金のどっちも一昨年を大きく下回ってしもうたんやから、今年の彼は、「キッチリ巻き返さなアカン」と気合いを入れとる筈や。
実際、今年に入ってから先週までの成績は、「16勝(リーディング20位)・獲得賞金8億8173万円」と、もう去年の賞金を上回っとります。
けど、このままのペースやったら、2013年の数字を上回れるかどうかが微妙なんで、きっと今の角居君は、「賞金の高いレースを勝って、もっと厩舎に勢いを付けたい」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が3500万円のユニコーンSにエルモンストロ(青梅特別にも登録)とワイドファラオ、1820万円の水無月Sにシャドウノエル、1500万円の小豆島特別にクリアザトラックを登録しとるんで、「揃って勝負懸かり」とワシは見とります。