「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2019/03/11
イギリスとアメリカで武者修行しとりましたな
池江泰寿調教師(栗東)

主な管理馬:
サトノダイヤモンド(2016年有馬記念など)
ラブリーデイ(2015年天皇賞・秋)
ミッキークイーン(2015年オークスなど)
オルフェーヴル(2011年牡馬三冠など)

今週の主な登録馬:
ステイインシアトル(阪神大賞典)
クライムメジャー(幕張S)
スヴァルナ(小牧特別)
トゥザフロンティア(須磨特別)
ミスエルテ(山陽特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとるやろうけど、池江泰寿君は、2011年の2月に調教師を引退した池江泰郎(やすお)さんの息子で、泰郎さんは、三冠馬ディープインパクトや、ステイゴールドや、メジロマックイーンとかでGIを18勝もして、それを入れて重賞を70勝、通算で845勝っちゅう実績を残しとりますな。
泰寿君は、一浪して入った同志社大学の文学部を卒業してから、1993年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月からは、オークスを勝ったケイキロクや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかを育てた浅見国一(くにいち)さんの厩舎で厩務員をやって、12月からは調教助手をやって、1994年の6月には、泰郎さんの厩舎に移っとりました。
ちなみに泰寿君は、1993年のコロネーションCを勝ったオペラハウス、1996年のジャパンCを勝ったシングスピール、2010年のイギリスダービーと凱旋門賞を勝ったワークフォースとか、強い馬を何頭も育てたイギリスのマイケル・スタウト厩舎と、エーピーインディ、フサイチペガサス、サンデーブレイクとか、日本の馬主さんの持ち馬を管理したことがある、アメリカのニール・ドライスデール厩舎で、1995年から2年くらい武者修行をしとったんですわ。
そんで、2004年に自分の厩舎を開業した泰寿君は、初めの年は4勝止まりやったけど、2005年は20勝しとって、2008年には51勝もして、初めて調教師リーディング1位になっとりましたな。
しかも、2011年の泰寿君は、オルフェーヴルで牡馬のクラシックを全部勝って、親父さんと同じ「三冠トレーナー」になっとるし、結局この年は、重賞の11勝を入れて全部で49勝を上げて、「23億8602万円」の賞金を稼いどったんですわ。
これは、2004年に藤沢和雄君が残しとった「23億1700万円」を上回る一番の記録で、これだけの成績を残せたんは、浅見さんや泰郎さんの厩舎や、海外の厩舎で勉強してきた、「馬の仕上げ方」を、自分の厩舎でしっかりと活かせとるからやろうな。
そんで、2012年には2回目のリーディング1位になっとって、一昨年は、アルアインを使った皐月賞、サトノアラジンを使った安田記念、ペルシアンナイトを使ったマイルCSとか、重賞を10勝、全部で「63勝」を上げて、3回目のリーディング1位になっとったし、賞金も「18億4737万円」を稼いどったんや。
ただ、去年の成績は「46勝・獲得賞金13億4400万円」(リーディング8位)っちゅうもんで、勝ち星と賞金のどっちも一昨年を大きく下回ってしもうたんですわ。
せやから、今年の泰寿君は、「去年の二の舞にしたくない」と考えとる筈で、実際に今年は、先週までに「14勝・獲得賞金3億1629万円」っちゅう成績を残しとって、去年の同じ時期(3月2週目まで)の「7勝・獲得賞金2億2109万円」を大きく上回っとりますな。
けど、先週までに18勝を上げてリーディング1位の安田隆行厩舎に勝ち星で「4」の差を、先週までに「3億3386万円」を稼いで賞金でトップの中内田充正厩舎に「4257万円」の差を、それぞれ付けられとるんで、きっと今の池江君は、「賞金の高いレースを1つでも多く勝って、上との差を詰めたい」とも考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が6700万円の阪神大賞典にステイインシアトル、1820万円の幕張Sにクライムメジャー、1500万円の小牧特別にスヴァルナ、1500万円の須磨特別にトゥザフロンティア、1500万円の山陽特別にミスエルテと、賞金の高い特別レースに全部で5頭を登録しとるんで、「揃って勝負懸かり」とワシは見とります。


2019/03/11
メジロドーベルの厩舎で働いていました
戸田博文調教師(美浦)

主な管理馬:
ラストドラフト(2019年京成杯)
グランシルク(2017年京成杯AH)
ロワジャルダン(2015年みやこS)
フェノーメノ(2014年天皇賞・春など)

今週の主な登録馬:
ソールインパクト(阪神大賞典)
ミモザイエロー(フラワーC)
ジョディー(フラワーC)
サーレンブラント(小牧特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

戸田博文君は、お父さんの仕事の関係で、確か中学生の頃に、東京競馬場のある府中市から美浦に引っ越して来ていて、江戸崎西高校に進んでから馬術部に入ると、3年生の時に滋賀国体で優勝して、茨城県から表彰されています。
それに、専修大学に進んでからも馬術部に入って、4年生の時には、「関東学生馬術協会」の幹事長をやっていましたし、「全日本学生馬術大会」の団体優勝に貢献していました。
大学を卒業してからの戸田君は、1991年の9月から、京成杯など重賞を3勝したヒシスピードや、ラジオたんぱ賞を勝ったホクセーミドリなどを育て上げた、高木嘉夫厩舎で厩務員をやって、その年の11月からは、新潟大賞典など重賞を3勝したハシノケンシロウや、フラワーCを勝ったフラッシュシャワーなどを育て上げた、八木沢勝美厩舎の調教助手をやっていたんですよ。
そして1995年からは、大久保洋吉厩舎で調教助手をやって、1997年のオークスや、1998年と次の年のエリザベス女王杯を連覇するなど、GIを5つも勝ったメジロドーベルや、1999年の産経大阪杯など、重賞を3つ勝ったサイレントハンターや、1999年の中山グランドジャンプを勝ったメジロファラオなどに関わっていました。
2000年の2月に調教師の試験に受かった戸田君は、次の年の6月に自分の厩舎を開業していて、それから今までに、キストゥヘヴンを使った2006年の桜花賞と、フェノーメノを使った2013年と2014年の天皇賞・春という、GIの3勝を入れて、JRAの重賞を全部で19勝しています。
2012年には、フェノーメノで青葉賞とセントライト記念を勝つなど、25勝を上げて、「6億4097万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいました。
でも、それからは一度も2012年の賞金を超えられていなくて、去年までは、
2013年→23勝・獲得賞金5億3499万円
2014年→27勝・獲得賞金4億6805万円
2015年→30勝・獲得賞金5億5369万円
2016年→28勝・獲得賞金5億0851万円
2017年→20勝・獲得賞金5億8457万円
2018年→21勝・獲得賞金3億9548万円
という成績に終わっていましたので、今年の彼は「キッチリ巻き返したい」と考えているのでしょうし、実際、今年に入ってから先週までは、ラストドラフトで京成杯を勝つなど、6勝を上げて、早くも「1億3526万円」の賞金を稼いでいますね。
そして今週は、1着賞金が6700万円の阪神大賞典にソールインパクト、3500万円のフラワーCにミモザイエローとジョディー、1500万円の小牧特別にサーレンブラントと、特別レースに全部で4頭を登録してきましたので、「勝って厩舎にもっと勢いを付けたい」と考えて、どの馬も全力で仕上げてくる筈ですよ。


2019/03/11
小さい頃からトレセンに行っとりましたな
高橋亮調教師(栗東)

主な管理馬:
トーホウアマポーラ(2014年CBC賞)

今週の主な登録馬:
アンクルテイオウ(若葉S・スプリングS)
ローゼンクリーガー(ファルコンS)
シールドヴォルト(沈丁花賞)

担当者:調教師情報部 元調教師S

皆さんもよう知っとるように、高橋亮君は、シャイニンレーサーを使った1996年のマーメイドSや、マチカネワラウカドを使った1998年のウインターSなど、重賞を5勝、通算で207勝っちゅう成績を残しとって、2012年の2月一杯で調教師を引退した高橋隆さんの息子ですな。
でもって、亮君のお祖父さんは、調教師として、タイヨウコトブキで1971年のビクトリアCを勝つなど、重賞を12勝、通算で681勝っちゅう実績を残した大久保石松さんなんですわ。
そんな競馬一家で育った亮君が、競馬を仕事にすると決めたんは、小さい頃から石松さんに栗東トレセンや京都競馬場や阪神競馬場に連れて行ってもらって、馬が大好きになったからなんや。
そんで彼は、1993年に「第12期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1996年に橋口弘次郎君の厩舎から乗り役としてデビューすると、その年にいきなり20勝を上げて、3年目やった1998年には、ツルマルガイセンに乗った中日新聞杯や、エガオヲミセテに乗った阪神牝馬特別など、4つの重賞を含めて60勝を上げとったし、その後も、ダイタクリーヴァに乗った2000年の皐月賞で2着に入るなど、エエ結果を残しとりました。
せやけど、怪我の影響などもあって、少しずつ勝ち星が減ってしもうて、調教師の試験に受かった2012年に乗り役を引退しとります。
それからは、荒川義之厩舎で技術調教師として腕を磨いて、2013年の9月に、勇退した田島良保さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業したんですわ。
最初の年は、レースに使った数が少なかったんで、「2勝・獲得賞金4181万円」っちゅう成績に終わったんやけど、その後は、
2014年→21勝・獲得賞金3億3717万円
2015年→21勝・獲得賞金3億7805万円
2016年→19勝・獲得賞金3億2628万円
2017年→20勝・獲得賞金3億5549万円
っちゅう、安定した成績を残しとったし、去年は、「24勝・獲得賞金4億1991万円」っちゅう、今までで一番エエ成績やったんや。
ただ、今年の成績が悪かったら、「去年がたまたま良かっただけ」と言われてしまうやろうし、そうなると、馬主さん達からエエ馬を預けてもらえなくなってしまうんで、ワシが彼やったら、「今年もガッチリ稼ぎたい」と考えますわ。
けど、今年は先週までが「6勝・獲得賞金7208万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(3月2週目まで)の「3勝・獲得賞金6203万円」と比べて、勝ち星は3つ上回っとるんやけど、賞金はあまり変わらんのや。
せやから、ワシが高橋君やったら、「賞金の高いレースを勝って、もっと厩舎に勢いを付けなアカン」と考えますわ。
そんな中、今週は、1着賞金が2000万円の若葉Sにアンクルテイオウ(スプリングSにも登録)、3800万円のファルコンSにローゼンクリーガー、1000万円の沈丁花賞にシールドヴォルトと、全部で3頭を特別レースに登録してきたんやから、どの馬も全力で仕上げてくる筈や。
それに、彼の厩舎は、トーホウアマポーラを使った2014年のCBC賞で、初めての重賞勝ちを飾っとるんやけど、その後は、4年半以上も重賞を勝てとらんのやから、ファルコンSのローゼンクリーガーには、「久々の重賞勝ちを」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。


2019/03/11
「JRAの獣医になりたい」と思っていたそうです
相沢郁(いくお)調教師(美浦)

主な管理馬:
マイネルミラノ(2016年函館記念)
クリールカイザー(2015年アメリカJCC)
ウメノファイバー(1999年オークス)

今週の主な登録馬:
エメラルファイト(スプリングS)
アイリスフィール(フラワーC)
セイカエドミザカ(韓国馬事会杯)
エメラルスター(鎌ケ谷特別)
マートルリース(豊橋特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、北海道出身の相沢郁(いくお)君は、高校を出てから、麻布大学の獣医学部に進んでいて、その頃、門別の白井牧場(1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティア、2000年の桜花賞を勝ったチアズグレイスなどを生産)でアルバイトをしたことがきっかけで、「JRAの獣医になりたい」と思ったそうですが、その後、「自分で走る馬を育てたい」と思うようになって、調教師を目指したそうです。
ちなみに、彼のお父さんは高校の先生で、北島三郎さんの母校である函館西高校の校長を務めたこともあるそうですよ。
そして相沢君は、競馬学校を出た後、1986年の11月から、前田禎(ただし)厩舎で調教助手をやって、1997年に38歳の若さで調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業するまで、ずっと前田厩舎で腕を磨いていました。
前田厩舎と言えば、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなどでお馴染みですね。
開業してからの相沢君は、その年の11月に、ウメノファイバーを使った京王杯3歳Sで早くも重賞を勝つと、次の年にも、ウメノファイバーでクイーンCとオークスを勝つなど、今までに重賞を16勝もしています。
2014年の相沢厩舎は、ヴェルデグリーンでアメリカJCCを勝つなど、全部で18勝を上げて、「5億7189万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいました。
でも、去年までの4年間は、
2015年→19勝・獲得賞金4億7222万円
2016年→23勝・獲得賞金3億7562万円
2017年→27勝・獲得賞金3億7871万円
2018年→25勝・獲得賞金4億4062万円
と、2014年の賞金を大きく下回っていましたから、今年の相沢君は、「必ず巻き返したい」と考えている筈です。
ただ、今年に入ってから先週までは、「6勝・獲得賞金8801万円」という成績で、2014年の同じ時期(3月2週目まで)の「3勝・獲得賞金1億4292万円」と比べて、勝ち星は3つ多いものの、賞金は「5491万円」も下回っていますから、私が相沢君でしたら、「賞金の高いレースを勝って一気に稼ぎたい」と考えるでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が5400万円のスプリングSにエメラルファイト、3500万円のフラワーCにアイリスフィール、1820万円の韓国馬事会杯にセイカエドミザカ、1500万円の鎌ケ谷特別にエメラルスター、1050万円の豊橋特別にマートルリースと、特別レースに5頭を登録してきましたので、「勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。