「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/12/10
まだ「1位」になったことがないんで
中竹和也調教師(栗東)

主な管理馬:
カンタービレ(2018年ローズSなど)
アスターペガサス(2018年函館2歳S)
ジョーカプチーノ(2009年NHKマイルCなど)


今週の主な登録馬:
アスターペガサス(朝日杯FS)
カイザーバル(ターコイズS)
メイケイダイハード(中京日経賞)
トーセンビクトリー(ディセンバーS)
トッコディルーチェ(赤穂特別・妙見山特別)
レッドレオン(栄特別)
※朝日杯FSに登録しているタニノミッションは回避が濃厚


担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんも知っとるやろうけど、滋賀県出身の中竹和也君は、1980年に吉田三郎さんの厩舎の騎手候補生になって、1984年に試験に受かって、その年の3月に乗り役としてデビューしとりましたな。
そんでもって、ニイキに乗った1985年の阪神障害S・秋で初めて重賞を勝つと、ハッピールイスに乗った1986年の京都大障害・春と中山大障害・秋、ダイカツストームに乗った1995年の中山大障害・春(今の中山グランドジャンプ)と、障害の重賞を4つ勝っとって、調教師の試験に受かって引退した1998年までに、通算で176勝を上げとったんですわ。
ちなみに、1993年には、障害レースで12勝を上げて、障害リーディングになっとりましたな。
で、1999年に自分の厩舎を開業した中竹君は、最初の年は5勝止まりやったけど、2000年に10勝を上げると、その後は毎年2ケタに乗せとります。
初めの頃、中竹君はなかなか重賞を勝てなかったんやけど、2009年に、ジョーカプチーノを使ったファルコンSで初めて重賞を勝つと、その勢いで、この馬を使ったNHKマイルCで初めてGIを勝っとりましたな。
でもって、2011年は、ジョーカプチーノを使ったシルクロードS、タマモグレアーを使った京都ハイジャンプと、重賞を2つ勝っとりましたし、全体でも「38勝・獲得賞金7億2616万円」っちゅう成績を残しとりました。
せやけど、去年までの5年間は、
2013年→25勝・獲得賞金4億4604万円
2014年→27勝・獲得賞金4億7553万円
2015年→24勝・獲得賞金5億9278万円
2016年→27勝・獲得賞金5億3933万円
2017年→24勝・獲得賞金4億1926万円
っちゅう成績で、勝ち星と賞金のどっちもずっと2011年を下回っとるんで、今年の中竹君は、「キッチリ巻き返したる」と気合いを入れとる筈ですわ。
実際、先週までに「53勝・獲得賞金12億3862万円」っちゅう、今までで一番の成績を残しとるんやけど、ワシは、彼がこの数字に満足せんで、これからも全力で勝ちにくると見とるんや。
ちゅうのも、中竹厩舎は「調教師リーディング」の1位になったことがないんやけど、今年は、先週までに「57勝」を上げて1位の藤原英昭厩舎と、4勝差の2位に付けとって、「初のリーディング1位」が狙える状況なんやから。
そんな中、今週は、1着賞金が7000万円の朝日杯FSにアスターペガサス、3600万円のターコイズSにカイザーバル、2400万円のディセンバーSにトーセンビクトリーとか、特別レースに何頭も登録しとるんで、「揃って勝負懸かり」とワシは見とります。
それに、中竹君の厩舎は、2009年のNHKマイルCから、9年以上もGIを勝てとらんので、朝日杯FSのアスターペガサスには、「久々にGIを勝ちたい」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。


2018/12/10
お祖父さんが馬主だったため、競馬が身近でした
高木登調教師(美浦)

主な管理馬:
サウンドトゥルー(2016年チャンピオンズCなど)
ホワイトフーガ(2016年JBCレディスクラシックなど)
スノードラゴン(2014年スプリンターズS)


今週の主な登録馬:
マイネルサーパス(朝日杯FS)
サンディレクション(ひいらぎ賞)
オーヴァルエース(寒椿賞)


担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、お祖父さんが馬主だったため、競馬が身近だった高木登君は、確か麻布獣医大学(現在の麻布大学)まで馬術を続けた後、1988年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後は、まず、伊藤正徳君の厩舎で厩務員をやって、それからは、山崎彰義さんの厩舎や、加藤征弘君の厩舎や、浅野洋一郎君の厩舎で、調教助手として経験を積んでいました。
2006年、調教師の試験に受かった高木君は、次の年に自分の厩舎を開業して、初めの年こそ、レースに使った頭数が少なかったので「5勝・獲得賞金1億1252万円」という成績でしたが、その後は、
2008年→15勝・獲得賞金1億8535万円
2009年→17勝・獲得賞金2億3780万円
2010年→17勝・獲得賞金3億0266万円
2011年→17勝・獲得賞金2億2406万円
2012年→18勝・獲得賞金2億7318万円
2013年→19勝・獲得賞金4億0086万円
と、安定した数字を残していましたね。
そして2014年は、マイネルフロストを使った毎日杯で初めて重賞を勝つと、ウインマーレライを使ったラジオNIKKEI賞と、スノードラゴンを使ったスプリンターズSも勝つなど、勝ち星は「17」でしたけど、賞金は、今までで一番多い「5億4643万円」を稼いでいました。
でも、その後の2年間は、JRAでの成績が、
2015年→23勝・獲得賞金4億3545万円
2016年→20勝・獲得賞金4億4114万円
という数字に留まっていましたし、去年は、今までで一番の「30勝」を上げましたけど、賞金は「4億8852万円」で、2014年の賞金を超えられなかったのですから、今年の高木君は、「必ず巻き返したい」と考えているのでしょう。
実際、今年は先週までに、ニシノデイジーで札幌2歳Sと東京スポーツ杯2歳Sを勝つなど、「26勝・獲得賞金5億0251万円」という成績を残していて、勝利数と賞金のどちらも今までで一番の数字が狙える状況です。
こういった中、今週、高木君は、1着賞金が7000万円の朝日杯FSにマイネルサーパス、1000万円のひいらぎ賞にサンディレクション、1000万円の寒椿賞にオーヴァルエースと、特別レースに全部で3頭を登録してきましたので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。


2018/12/10
メイショウマンボの飯田明弘厩舎で調教助手をやっとりました
荒川義之調教師(栗東)

主な管理馬:
マドリードカフェ(2017年京都ハイジャンプ)
デンコウアンジュ(2015年アルテミスS)
ギュスターヴクライ(2012年阪神大賞典)


今週の主な登録馬:
デンコウアンジュ(ターコイズS)
メサルティム(ターコイズS・元町S)


担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんも知っとるやろうけど、荒川義之君は、1994年の10月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月からは、飯田明弘さん(2014年の2月に引退・メイショウマンボなどを管理)の厩舎で厩務員をやって、その年の12月からは調教助手をやって経験を積んどりましたな。
で、2007年に調教師の試験に受かると、その年に自分の厩舎を開業しとります。
最初の年こそ、7月の開業やったこともあって、勝ち星は1つだけで、稼いだ賞金は「4569万円」やったけど、次の年は、「19勝・獲得賞金3億7017万円」と、一気に数字を伸ばしとったし、オースミグラスワンを使った2008年の新潟大賞典で初めて重賞を勝つと、ギュスターヴクライを使った2012年の阪神大賞典、メイショウカンパクを使った2012年の京都大賞典、デンコウアンジュを使った2015年のアルテミスS、マドリードカフェを使った去年の京都ハイジャンプとか、今までに8つの重賞を勝っとります。
荒川君が飯田厩舎におった頃は、障害の重賞を勝ちまくったリターンエースや、2000年の産経大阪杯や2001年の鳴尾記念を勝ったメイショウオウドウとか、大きいレースを勝ってたくさん賞金を稼いどった馬がおったんで、それを間近で見て、「どういう馬がよう走るんか」をしっかり学べたんでしょうな。
そんで、2012年の荒川厩舎は、さっきも書いたように、ギュスターヴクライを使った阪神大賞典と、メイショウカンパクを使った京都大賞典を勝つなど、全部で26勝を上げて、今までで一番多い「5億7518万円」の賞金を稼いどりました。
せやけど、去年までの5年間は、
2013年→20勝・獲得賞金3億3442万円
2014年→25勝・獲得賞金4億5236万円
2015年→16勝・獲得賞金3億1144万円
2016年→12勝・獲得賞金3億2527万円
2017年→16勝・獲得賞金3億7721万円
と、誰が見ても物足りん成績が続いとるんですわ。
それに、今年に入ってから先週までの成績は、「15勝・獲得賞金2億8934万円」っちゅうもんで、去年の数字と比べたら、勝ち星は1つだけやけど、賞金は「3593万円」も下回っとるんで、ワシが荒川君やったら、「賞金の高い特別レースを勝って、去年の数字に少しでも近付けなアカン」と考えるでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金3600万円のターコイズSにデンコウアンジュとメサルティム(元町Sにも登録)を登録しとりますんで、どっちもお釣りを残さずメイチに仕上げる筈やで。


2018/12/10
お父さんは、函館西高の校長先生でした
相沢郁(いくお)調教師(美浦)

主な管理馬:
マイネルミラノ(2016年函館記念)
クリールカイザー(2015年アメリカJCC)
ウメノファイバー(1999年オークス)


今週の主な登録馬:
エメラルファイト(朝日杯FS)
イノバティブ(中京日経賞)
エメラルエナジー(南総S)
ミラクルブラッド(蛍池特別)
プレシャスブルー(栄特別)
ヘイワノツカイ(ひいらぎ賞)


担当者:調教師情報部 元調教師M

北海道出身の相沢郁(いくお)君は、高校を出てから、麻布大学の獣医学部に進んでいて、その頃、門別の白井牧場(1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティア、2000年の桜花賞を勝ったチアズグレイスなどを生産)でアルバイトをしたことがきっかけで、「JRAの獣医になりたい」と思ったそうですが、その後、「自分で走る馬を育てたい」と思うようになって、調教師を目指したそうです。
ちなみに、彼のお父さんは高校の先生で、北島三郎さんの母校である函館西高校の校長を務めたこともあるそうですよ。
そして相沢君は、競馬学校を出た後、1986年の11月から、前田禎(ただし)厩舎で調教助手をやって、1997年に38歳の若さで調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業するまで、ずっと前田厩舎で腕を磨いていました。
前田厩舎と言えば、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなどでお馴染みですね。
開業してからの相沢君は、その年の11月に、ウメノファイバーを使った京王杯3歳Sで早くも重賞を勝つと、次の年にも、ウメノファイバーでクイーンCとオークスを勝つなど、今までに重賞を16勝しています。
2014年の相沢厩舎は、ヴェルデグリーンでアメリカJCCを勝つなど、18勝を上げて、「5億7189万円」という今までで一番の賞金を稼いでいました。
でも、去年までの3年間は、
2015年→19勝・獲得賞金4億7222万円
2016年→23勝・獲得賞金3億7562万円
2017年→27勝・獲得賞金3億7871万円
と、成績が伸び悩んでいましたし、今年に入ってから先週までも、「23勝・獲得賞金4億0429万円」という数字で、2014年の7割くらいしか賞金を稼げていませんから、今の彼は、「年末までになるべく多く勝ちたい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が7000万円の朝日杯FSにエメラルファイト、1500万円の中京日経賞にイノバティブ、1820万円の南総Sにエメラルエナジー、1500万円の蛍池特別にミラクルブラッド、1050万円の栄特別にウレシャスブルー、1000万円のひいらぎ賞にヘイワノツカイと、全部で6頭を賞金の高いレースに登録してきましたので、彼が勝負を懸けてくると私は見ています。
それに、相沢君の厩舎は、ウメノファイバーで1999年のオークスを勝ってから、19年以上もGIを勝てていませんし、マイネルミラノで一昨年の函館記念を勝ってから、2年以上も重賞を勝てていませんので、朝日杯FSのエメラルファイトには、「何が何でも勝って欲しい」という思いも込められている筈です。