「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/10/15
「もっと勝たなアカン」と考えとるんでしょうな
西園正都調教師(栗東)

主な管理馬:
ジュールポレール(2018年ヴィクトリアマイル)
サダムパテック(2012年マイルCSなど)
エーシンフォワード(2010年マイルCSなど)
タムロチェリー(2001年阪神ジュベナイルFなど)

今週の主な登録馬:
ウインガニオン(富士S)
ハクサンルドルフ(富士S)
アフリカンゴールド(菊花賞)
スマートアヴァロン(室町S)
トンボイ(壬生特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとるやろうけど、西園正都君は、1977年の桜花賞やエリザベス女王杯とかを勝ったインターグロリアや、1981年の宝塚記念を勝ったカツアールとかを育てた柳田次男さんの甥っ子で、馬が身近におる環境で育っとるから、「騎手になりたい」と思うようになったそうですな。
そんで西園君は、1974年に大根田裕也さんの厩舎から乗り役としてデビューして、1985年のカブトヤマ記念をチェリーテスコで勝つなど、1997年に調教師の試験に受かって乗り役を引退するまでに、全部で303勝を上げとります。
1998年に自分の厩舎を開業した西園君は、次の年に、ヒサコーボンバーを使った阪神ジャンプSで初めて重賞を勝つと、2001年には、タムロチェリーを使った阪神ジュベナイルFで初めてGIを勝っとったし、その後も、エーシンフォワードを使った2010年のマイルCSや、サダムパテックを使った2012年のマイルCSや、ジュールポレールを使った今年のヴィクトリアマイルとか、今までに重賞を29回も勝っとるんやから、乗り役として馬を走らせるより、調教師として馬を育てる方が向いとるんでしょうな。
2012年の西園君は、サダムパテックとかがよう走ったんで、「重賞6勝を含む43勝・獲得賞金10億5017万円」っちゅう、今までで一番エエ成績を残しとりました。
せやけど、去年までの5年間は、
2013年→30勝・獲得賞金8億0052万円
2014年→27勝・獲得賞金5億4041万円
2015年→34勝・獲得賞金6億6120万円
2016年→33勝・獲得賞金6億5442万円
2017年→34勝・獲得賞金6億9643万円
っちゅう形で2012年の成績をずっと下回っとるんで、今年の西園君は、「キッチリ巻き返したい」と気合いを入れとる筈ですわ。
ただ、今年に入ってからは、ジュールポレールでヴィクトリアマイルを勝っとるんやけど、他の馬があまり活躍できとらんので、先週までの成績が「19勝・獲得賞金4億9126万円」っちゅうもんで、去年のペースを下回っとるんやから、今の西園君は、「賞金の高い特別レースを多く勝たなアカン」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の富士Sにウインガニオンとハクサンルドルフ、1億2000万円の菊花賞にアフリカンゴールドとか、特別レースに5頭を登録しとるんで、どの馬もメイチに仕上げてくる筈やで。

2018/10/15
今年はまだ3つしか勝てていないため
堀井雅広調教師(美浦)

主な管理馬:
マルターズアポジー(2017年関屋記念など)
アポロマーベリック(2013年中山大障害など)
マイネルレコルト(2004年朝日杯FSなど)

今週の主な登録馬:
マルターズアポジー(富士S)
デルマサリーチャン(甲斐路S)
サルウェーテ(アイビーS)
リバティーホール(飛翼特別)
グッドジュエリー(鳥屋野特別・十日町特別)
デルマウオッカ(浦佐特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

皆さんもよく知っていると思いますけど、堀井雅広君は、1973年に宮沢今朝太郎(みやざわ・けさたろう)さんの厩舎から乗り役としてデビューしていましたね。
彼はその年に、サンヨウコウに乗った七夕賞で初めて重賞を勝っていましたし、1976年には、ニッショウに乗った東北記念(現在の七夕賞)で2つ目の重賞勝ちを飾るなど、全部で26勝を上げて、乗り役時代で一番いい数字を残していました。
その後、堀井君は、調教師の試験に受かった1994年の2月に乗り役を引退して、1995年に自分の厩舎を開業していて、早速、その年の鳴尾記念をカネツクロスで勝っていましたね。
それからも、マイネルレコルトを使った2004年の朝日杯FSや、アポロマーベリックを使った2013年の中山大障害と2014年の中山グランドジャンプと、乗り役時代に勝てなかったGIを3つ勝っていますし、この3戦を含めて、今までに重賞を17回も勝っています。
それに、地方交流でも、ボンネビルレコードを使った2007年の帝王賞や2008年のかしわ記念などを勝っていますから、乗り役よりも調教師として馬を育てる方が向いているのでしょう。
彼の厩舎は、開業6年目だった2000年に、今まで一番多い「4億8079万円」の賞金を稼いでいましたし、その後も、2004年はマイネルレコルトなどの活躍によって「4億5869万円」の賞金を、2013年はアポロマーベリックなどの活躍によって「4億5213万円」の賞金を稼いでいましたね。
でも、去年までの4年間は、
2014年→17勝・獲得賞金2億8603万円
2015年→14勝・獲得賞金2億3338万円
2016年→15勝・獲得賞金2億5572万円
2017年→14勝・獲得賞金2億6111万円
と、成績が伸び悩んでいましたので、今年の堀井君は、「キッチリ巻き返したい」と気合いを入れているのでしょう。
ただ、今年に入ってから先週までの成績が、「3勝・獲得賞金9471万円」という状況ですから、今は、「このままではマズイ」と考えている筈です。
そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の富士Sにマルターズアポジー、1820万円の甲斐路Sにデルマサリーチャン、1600万円のアイビーSにサルウェーテなど、賞金の高い特別レースに全部で6頭を登録してきましたので、私が彼でしたら、「勝って一気に稼ぎたい」と考えて、どの馬も全力で仕上げますね。

2018/10/15
今までで一番のペースで稼いでいますけど
国枝栄調教師(美浦)

主な管理馬:
アーモンドアイ(2018年牝馬三冠など)
ダノンプラチナ(2014年朝日杯FSなど)
アパパネ(2010年牝馬三冠など)
マイネルキッツ(2009年天皇賞・春など)
マツリダゴッホ(2007年有馬記念など)

今週の主な登録馬:
レッドローゼス(甲斐路S)
オウケンムーン(菊花賞)
コズミックフォース(菊花賞)
レッドオルバース(秋嶺S)
ハヤヤッコ(アイビーS)
スワーヴエドワード(鳥屋野特別・十日町特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っていると思いますが、国枝栄君は、東京農工大学農学部の獣医学科を卒業していますね。
大学生の時、馬術部に入っていて、その繋がりで、八木沢勝美厩舎で調教助手をやっていた2つ年上の高橋裕君(現在は調教師)を知っていたので、卒業してからは、高橋君の紹介で、山崎彰義厩舎の調教助手になりました。
山崎さんと言えば、1987年の新潟大賞典をセッテジュノーで勝つなど、通算で247勝を上げていますね。
国枝君は、山崎厩舎の調教助手になってから、ずっとそこで腕を磨いて、1989年に調教師の試験に受かって、1990年に自分の厩舎を開業しました。
最初の年は、使った回数が少なかったので8勝止まりでしたけど、2年目は9勝、3年目と4年目は15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていましたし、開業9年目だった1998年には、ブラックホークを使ったダービー卿CTで初めて重賞を勝っています。
それからも、2004年には、44勝を上げて「9億4393万円」の賞金を稼いでいましたし、2007年には、41勝を上げて、開業してから一番多い「11億7307万円」の賞金を稼いでいましたね。
しかも、2010年に国枝君は、アパパネで牝馬三冠を勝っていますし、これを含めて、厩舎を開業してから先週までに、GIを14勝、重賞を45勝もしています。
それに、彼の厩舎は、一昨年までの5年間、
2012年→41勝・獲得賞金6億8110万円
2013年→37勝・獲得賞金8億0044万円
2014年→35勝・獲得賞金6億0733万円
2015年→31勝・獲得賞金6億1444万円
2016年→34勝・獲得賞金6億3196万円
という形で順調に実績を積み重ねていましたし、去年は、今までで一番多い「48勝」を上げていました。
でも、去年はGIに2回しか馬を使えなかったことなどから、賞金は「8億8056万円」と、過去最高だった2007年を大きく下回っていましたので、今年の国枝君は、「去年の二の舞にしたくない」と考えている筈ですし、実際、今年は先週までに、アーモンドアイで牝馬三冠を勝つなど、35勝を上げて、賞金は「11億4209万円」と、今までで一番のペースで稼いでいますね。
でも私は、彼が今の成績に満足しないで、これから全力で勝ちにくると見ています。
何しろ、国枝君は、今、勝ち星と賞金のどちらも1位になっている藤原英昭君(48勝・獲得賞金12億8237万円)に、「13勝・1億4028万円」の差を付けられていますから。
もちろん、私が彼でしたら、「賞金の高い特別レースを勝って、とにかく藤原厩舎との差を詰めたい」と考えるでしょうね。
そんな中、今週は、1着賞金が1820万円の甲斐路Sにレッドローゼス、1億2000万円の菊花賞にオウケンムーンとコズミックフォースなど、特別レースに6頭を登録してきましたので、間違いなく勝負を懸けてくる筈ですよ。

2018/10/15
2013年の賞金を超えるために
矢野英一調教師(美浦)

主な管理馬:
ジェネラーレウーノ(2018年セントライト記念など) 
シュンドルボン(2016年中山牝馬S)
フォーエバーマーク(2013年キーンランドC)

今週の主な登録馬:
ジェネラーレウーノ(菊花賞)
カッパツハッチ(飛翼特別)
ファド(飛翼特別)
レジェンドソウル(鳥屋野特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、矢野英一君は、1989年に高校を卒業した後、調教師になるため、アメリカに留学して、アリゾナ大学の競馬学科に入って馬のことを勉強していました。
ちなみにこの時は、マックスビューティや、シャダイカグラや、ウイニングチケットや、エアグルーヴや、ファインモーションなどを育てて、2007年に定年で引退した伊藤雄二さんの息子さんで、今は西浦厩舎で調教助手をやっている伊藤強君を頼ってアメリカに行ったそうです。
日本に帰ってからは、1996年に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月から、阿部新生(にいお)さんの厩舎で厩務員をやって、その年の10月からは、お父さんの矢野照正さんの厩舎で調教厩務員をやって、1998年の10月からは調教助手をやっていました。
照正さんの厩舎と言えば、1988年の根岸Sと1989年のスプリンターズSを勝ったウィニングスマイルや、1991年のエプソムCと毎日王冠と天皇賞・秋を勝ったプレクラスニーなどがいましたし、英一君が厩舎に入ってからも、1998年の日経賞を勝ったテンジンショウグンや、1999年のアルゼンチン共和国杯と2000年の日経新春杯を勝ったマーベラスタイマーなどがいましたね。
そして、2008年に調教師の試験に受かった英一君は、2009年に自分の厩舎を開業して、その年に9勝を上げると、2010年は26勝、2011年は18勝、2012年は23勝と、コンスタントに20くらいの勝ち星を上げていましたし、2013年には、フォーエバーマークを使ったキーンランドCで初めて重賞を勝って、全部で21勝して、今までで一番多い「3億7419万円」の賞金を稼いでいました。
でも、去年までの4年間は、
2014年→15勝・獲得賞金2億3948万円
2015年→16勝・獲得賞金2億8290万円
2016年→20勝・獲得賞金3億5614万円
2017年→20勝・獲得賞金2億9290万円
という数字に留まっていましたから、今年の英一君は、「キッチリ巻き返したい」と考えている筈です。
実際、今年は先週までに、ジェネラーレウーノで京成杯とセントライト記念を勝つなど、「16勝・獲得賞金3億3436万円」という成績を残して、去年のペースを上回っていますけど、今までで一番だった2013年の賞金を超えるためには、年末までに、あと「3983万円」を稼がないといけませんから、今の彼は、「賞金の高いレースを多く勝ちたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が1億2000万円の菊花賞にジェネラーレウーノ、1500万円の飛翼特別にカッパツハッチとファド、1050万円の鳥屋野特別にレジェンドソウルと、特別レースに4頭を登録してきましたので、どの馬も勝負懸かりと私は見ています。
それに、彼の厩舎はまだGIを勝てていませんので、菊花賞のジェネラーレウーノには、「ここで初めてのGI勝ちを」という思いも込められている筈です。