「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/09/10
もう去年の数字は超えとるんやけど
中竹和也調教師(栗東)

主な管理馬:
ジョーカプチーノ(2009年NHKマイルCなど)
アスターペガサス(2018年函館2歳S)
カデナ(2017年弥生賞など)

今週の主な登録馬:
ドラゴンカップ(オークランドRCT)
タニノフランケル(セントライト記念)
ダブルフラット(セントライト記念)
カンタービレ(ローズS)
サトノワルキューレ(ローズS)
ジョーマイク(瀬戸内海特別)

担当者:調教師情報部 鎌田光也

皆さんもよう知っとるように、滋賀県出身の中竹和也先生は、1980年に吉田三郎さんの厩舎の騎手候補生になって、1984年に試験に受かって、その年の3月に乗り役としてデビューしとりましたな。
そんでもって、1985年には、ニイキに乗った阪神障害S・秋で初めて重賞を勝つと、1986年にはハッピールイスに乗った京都大障害・春と中山大障害・秋を、1995年にはダイカツストームに乗った中山大障害・春と、引退までに障害の重賞を4つ勝っとって、調教師の試験に受かって引退した1998年までに、通算で176勝を上げとったんですわ。
ちなみに、1993年には障害リーディングになっとりましたな。
ワシと中竹先生は、現役の乗り役やった時、二人とも、障害レースにたくさん乗っとったんで、ワシが乗り役やった時はライバルとして、ワシが調教助手になった後は後輩として、中竹先生に注目しとったんですわ。
で、1999年に自分の厩舎を開業した中竹先生は、最初の年は5勝止まりやったけど、2000年に10勝を上げると、その後は毎年2ケタに乗せとります。
はじめの頃、中竹先生はなかなか重賞を勝てなかったんやけど、2009年に、ジョーカプチーノを使ったファルコンSで初めて重賞を勝つと、その勢いで、この馬を使ったNHKマイルCで初めてGIを勝っとりましたな。
でもって、2011年は、ジョーカプチーノを使ったシルクロードS、タマモグレアーを使った京都ハイジャンプと、重賞を2つ勝っとりましたし、全体でも「38勝・獲得賞金7億2616万円」っちゅう、今までで一番の成績を残しとりました。
せやけど、去年までの5年間は、
2013年→25勝・獲得賞金4億4604万円
2014年→27勝・獲得賞金4億7553万円
2015年→24勝・獲得賞金5億9278万円
2016年→27勝・獲得賞金5億3933万円
2017年→24勝・獲得賞金4億1926万円
っちゅう成績で、勝ち星と賞金のどっちもずっと2011年を下回っとるんで、今年の中竹先生は、「キッチリ巻き返したる」と気合いを入れとる筈ですわ。
実際、先週までの成績は「32勝・獲得賞金5億4069万円」と、もう去年を上回っとるんやけど、2011年の数字を超えるんには、あと「1億8547万円」を稼がなアカンのやから、今の先生は、「賞金の高いレースを多く勝ちたい」と考えとるんやろうな。
そんな中、今週は、1着賞金が1820万円のオークランドRCTにドラゴンカップ、5400万円のセントライト記念にタニノフランケルとダブルフラット、5200万円のローズSにカンタービレとサトノワルキューレとか、特別レースに全部で6頭を登録しとるんで、「揃って勝負懸かり」とワシは見とります。

2018/09/10
6月からは勢いがなくなっていますので
国枝栄調教師(美浦)

主な管理馬:
アーモンドアイ(2018年オークスなど)
ダノンプラチナ(2014年朝日杯FSなど)
アパパネ(2010年牝馬3冠など)
マイネルキッツ(2009年天皇賞・春など)
マツリダゴッホ(2007年有馬記念など)

今週の主な登録馬:
オウケンムーン(セントライト記念)
コズミックフォース(セントライト記念)
レッドローゼス(レインボーS)
サトノキングダム(白井特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っていると思いますが、国枝栄君は、東京農工大学農学部の獣医学科を卒業していますね。
大学生の時、馬術部に入っていて、その繋がりで、八木沢勝美厩舎で調教助手をやっていた2つ年上の高橋裕君(現在は調教師)を知っていたので、卒業してからは、高橋君の紹介で、山崎彰義厩舎の調教助手になりました。
山崎さんと言えば、1987年の新潟大賞典をセッテジュノーで勝つなど、通算で247勝を上げていますね。
国枝君は、山崎厩舎の調教助手になってから、ずっとそこで腕を磨いて、1989年に調教師の試験に受かって、1990年に自分の厩舎を開業しました。
最初の年は、使った回数が少なかったので8勝止まりでしたけど、2年目は9勝、3年目と4年目は15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていましたし、開業9年目だった1998年には、ブラックホークを使ったダービー卿CTで初めて重賞を勝っています。
それからも、2004年には、44勝を上げて「9億4393万円」の賞金を稼いでいましたし、2007年には、41勝を上げて、開業してから一番多い「11億7307万円」の賞金を稼いでいましたね。
しかも、2010年に国枝君は、アパパネで牝馬3冠を勝っていますし、これを含めて、厩舎を開業してから先週までに、GIを13勝、重賞を44勝もしています。
それに、彼の厩舎は、一昨年までの5年間、
2012年→41勝・獲得賞金6億8110万円
2013年→37勝・獲得賞金8億0044万円
2014年→35勝・獲得賞金6億0733万円
2015年→31勝・獲得賞金6億1444万円
2016年→34勝・獲得賞金6億3196万円
という形で順調に実績を積み重ねていましたし、去年は、今までで一番多い「48勝」を上げていました。
でも、去年はGIに2回しか馬を使えなかったことなどから、賞金は「8億8056万円」と、過去最高だった2007年を大きく下回っていましたので、今年の国枝君は、「去年の二の舞にしたくない」と考えているのでしょうし、実際、今年は先週までで、アーモンドアイでオークスと桜花賞とシンザン記念を、オウケンムーンで共同通信杯を勝つなど、「31勝」を上げていて、賞金は「9億5947万円」と、早くも去年を上回っていますね。
でも私は、彼が今の成績に満足しないで、これから全力で勝ちにくると見ています。
何しろ、今年の賞金「9億5947万円」の内、8割くらいの「7億2346万円」は5月までに稼いだもので、6月から先週までは、それまでの勢いがなくなっているのですから。
もちろん、私が国枝君でしたら、「賞金の高いレースを勝って、厩舎に勢いを付けたい」と考えるでしょうね。
そんな中、今週は、1着賞金が5400万円のセントライト記念にオウケンムーンとコズミックフォース、1820万円のレインボーSにレッドローゼス、1500万円の白井特別にサトノキングダムを登録してきましたので、間違いなく勝負を懸けてくるのでしょう。

2018/09/10
「管理馬が50連敗中」やから
吉田直弘調教師(栗東)

主な管理馬:
キクノストーム(2015年カペラS)
ゴルドブリッツ(2012年帝王賞など)
スーニ(2011年JBCスプリントなど)

今週の主な登録馬:
ダイシンロイ(能勢特別・吹田特別)
レイエスプランドル(能勢特別・セントライト記念・白井特別)
ラテンロック(ラジオ日本賞)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとると思いますけど、吉田直弘君は、1995年に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年から梅内忍厩舎で厩務員をやって、2004年からは、角居勝彦厩舎で調教助手をやっとりました。
吉田君が角居厩舎にいた頃は、2004年の菊花賞を勝ったデルタブルースや、2005年のオークスを勝ったシーザリオや、マイルCSを勝ったハットトリックや、ジャパンCダートを勝ったカネヒキリや、2006年の阪神ジュベナイルFを勝ったウオッカとか、走る馬が何頭もおったんで、彼にとって、ホンマにエエ経験になったんでしょうな。
2007年の2月に、35歳で調教師の試験に受かった吉田君は、その年の6月に厩舎を開業しとって、それから年末までは「7勝・獲得賞金9798万円」やったけど、次の年には、武蔵野Sをキクノサリーレで勝つなど、「20勝・獲得賞金3億2258万円」っちゅう成績を残しとったんや。
その後も、彼の厩舎は順調に勝ち星を伸ばしとって、スーニを使った2008年の全日本2歳優駿と2009年と2011年のJBCスプリントや、ボレアスを使った2011年のレパードSや、ゴルトブリッツを使った2012年の帝王賞や、キクノストームを使った2015年のカペラSとか、今までに、地方交流を含めて重賞を19勝もしとるんですわ。
2015年には、キクノストームの活躍もあって、JRAで「25勝・獲得賞金4億2815万円」っちゅう、今までで一番の成績を残しとりました。
せやけど、一昨年と去年は、
2016年→18勝・獲得賞金3億0121万円
2017年→15勝・獲得賞金2億7918万円
と、勝ち星と賞金のどっちも「右肩下がり」になっとるんで、今年の吉田君は、「キッチリ巻き返したい」と気合いを入れとる筈や。
ただ、先週までの成績は、「9勝・獲得賞金1億9719万円」っちゅうもんで、去年の同じ時期(9月2週目まで)の「10勝・獲得賞金2億0093万円」を下回っとるんで、今の彼は、「賞金の高いレースをもっと勝って、ペースを上げなアカン」と考えとるんでしょうな。
それに、吉田君の厩舎は、キクノロージズで勝った7月7日(土)の3歳未勝利から「管理馬が50連敗中」なんで、ワシが彼やったら、「とにかく勝ちたい」と考えますわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1500万円の能勢特別にダイシンロイ(吹田特別にも登録)とレイエスプランドル(セントライト記念と白井特別にも登録)、2200万円のラジオ日本賞にラテンロックと、特別レースに全部で3頭を登録してきたんやから、「吉田君が勝負を懸けきた」と見るべきやろ。


2018/09/10
去年のペースは上回っているものの…
鹿戸雄一調教師(美浦)

主な管理馬:
ビッシュ(2016年紫苑S)
スマートオリオン(2015年中京記念など)
スクリーンヒーロー(2008年ジャパンCなど)

今週の主な登録馬:
ゴージャスランチ(ローズS)
ギブアンドテイク(レインボーS)
ワールドレーヴ(レインボーS)
ダイワスキャンプ(浦安特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

皆さんもよく知っていると思いますけど、鹿戸雄一君は、天皇賞・秋などを勝ったニッポーテイオーでお馴染みの久保田金造厩舎から、1984年に乗り役としてデビューしていて、同期には、今年の3月一杯で乗り役を引退した木幡初広君や、調教師になっている中舘英二君や、調教助手になっている出津孝一君や、調教師を辞めて、今は競馬学校の教官をやっている坂本勝美君などがいますね。
鹿戸君は、マイネルプラチナムに乗った1998年の札幌3歳S(現在の札幌2歳S)や、ビーマイナカヤマに乗った2000年と2001年のガーネットS(現在のカペラS)など、重賞を4勝、全部で346勝を上げて、調教師の試験に受かった2007年の3月に乗り役を引退しました。
それから鹿戸君は、乗り役の頃から調教を手伝っていた藤沢和雄厩舎で技術調教師になって、馬のことはもちろん、厩舎の色々なことを教わった後、増沢末夫さんと矢野進さんの厩舎を引き継ぐ形で、2008年の3月に自分の厩舎を開業しています。
そして、幸先良く、開業1年目には、矢野進厩舎から引き継いだスクリーンヒーローでアルゼンチン共和国杯とジャパンCを勝っていましたし、この2勝を含む15勝を上げて、「6億8738万円」の賞金を稼いでいましたね。
それに、一昨年までの5年間も、
2012年→28勝・獲得賞金5億0252万円
2013年→27勝・獲得賞金4億5634万円
2014年→29勝・獲得賞金5億2102万円
2015年→27勝・獲得賞金4億5216万円
2016年→33勝・獲得賞金5億7348万円
と、安定した成績を残していました。
でも、去年は「26勝・獲得賞金3億8832万円」という数字で、一昨年を大きく下回ってしまいましたので、今年の鹿戸君は、「必ず巻き返したい」と気合いを入れている筈です。
ただ、今年に入ってから先週までは、「20勝・獲得賞金3億8520万円」という数字で、去年のペースは上回っていますけど、一昨年の同じ時期(9月2週まで)の「25勝・獲得賞金4億2664万円」を下回っていますから、今の彼は、「賞金の高いレースを勝って、もっとペースを上げたい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が5200万円のローズSにゴージャスランチ、1820万円のレインボーSにギブアンドテイクとワールドレーヴ、1500万円の浦安特別にダイワスキャンプと、特別レースに4頭を登録してきましたから、どの馬も全力で仕上げてくる筈ですよ。