「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/09/03
一昨年の賞金を超えるために
藤岡健一調教師(栗東)

主な管理馬:
ジュエラー(2016年桜花賞)
ビッグアーサー(2016年高松宮記念)


今週の主な登録馬:
アンヴァル(セントウルS)
ヒーズインラブ(京成杯AH)
ワントゥワン(京成杯AH)


担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんも知っとると思いますけど、藤岡健一君は、キクノペガサス(1984年の愛知杯など重賞3勝)や、グローバルダイナ(1985年の阪神牝馬特別など重賞3勝)とかを育てた宇田明彦さんの厩舎で、1979年から厩務員と調教助手をやって経験を積んどりましたな。
その後は、ウイニングチケットや、エアグルーヴや、ファインモーションとか、GI馬を何頭も育てた伊藤雄二さんの厩舎や、南井克巳君の厩舎で腕を磨いて、2001年に調教師の試験に受かると、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
最初の年は、11月の開業やったんで、1つも勝てずに終わったんやけど、2年目は12勝、3年目は21勝と、順調に勝ち星を伸ばしとったし、その後も毎年のように20勝を超えとって、トップオブワールドを使った2004年のユニコーンSで初めての重賞勝ちを飾っとりました。
そんで、2012年には、今までで一番多い「41勝」を上げて、「5億8538万円」の賞金を稼いどって、その後も、
2013年→27勝・獲得賞金4億5702万円
2014年→29勝・獲得賞金5億9555万円
2015年→30勝・獲得賞金7億1382万円
と、獲得賞金が右肩上がりやったし、一昨年は、ビッグアーサーを使った高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾っとって、その後も、ジュエラーを使った桜花賞や、ビッグアーサーを使ったセントウルSを勝つなど、全部で31勝を上げて、「9億2986万円」っちゅう、今までで一番の賞金を稼いどったんですわ。
ただ、去年は、一昨年より5つ多い36勝を上げたんやけど、重賞を勝てんかったことが響いて、稼いだ賞金は「5億6034万円」と、一昨年を大きく下回ってしもうたんで、今年の藤岡君は、「キッチリ巻き返したい」と考えとる筈や。
実際、今年は、ヒーズインラブを使ったダービー卿CTを勝つとか、先週までに「19勝・獲得賞金5億5482万円」っちゅう成績を残しとるんやけど、今までで一番やった一昨年の数字を超えるためには、あと「3億7504万円」を稼がなアカンのやから、今の彼は、「賞金の高いレースを勝ちたい」と考えとるんでしょうな。
それに、今年の皐月賞で2着やったサンリヴァルが、ダービーを使った後、骨折と繋靱帯炎になってしもうて、レースに使えなくなっとるんで、今は、「その分を他の馬で稼がなアカン」とも考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにアンヴァル、3900万円の京成杯AHにヒーズインラブとワントゥワンと、重賞に3頭を登録しとるんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるやろうな。


2018/09/03
取りこぼしとるレースが多いんで
須貝尚介調教師(栗東)

主な管理馬:
アドマイヤリード(2017年ヴィクトリアマイル)
ゴールドシップ(2015年天皇賞・春など)
ジャスタウェイ(2014年安田記念など)
ローブティサージュ(2012年阪神ジュベナイルFなど)


今週の主な登録馬:
アドマイヤゴッド(セントウルS)
ブラヴィッシモ(セントウルS・エニフS)
ロジクライ(京成杯AH)
アディラート(新涼特別)


担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとるやろうけど、須貝尚介君は、今も現役の柴田善臣君とか、もう調教師になっとる、石橋守君とか、武藤善則君とか、岩戸孝樹君とかと同じで、1982年に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1985年に親父さんの須貝彦三厩舎からデビューしとりましたな。
乗り役時代の尚介君は、1990年のきさらぎ賞をハクタイセイで、1999年の小倉記念をアンブラスモアで勝つなど、4つの重賞を勝って、それを入れて通算で302勝を上げとりました。
でもって、調教師の試験に受かった2008年の3月に乗り役を引退しとって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
ちなみに、彦三さんは、1982年の有馬記念をヒカリデユールで勝っとるし、それを入れて重賞を18勝、通算506勝っちゅうエエ成績を残しとったんやから、尚介君は親父さんと比べられることが多かった筈やけど、そのプレッシャーにも負けんで、
2009年→10勝・獲得賞金1億5675万円
2010年→25勝・獲得賞金3億2643万円
2011年→29勝・獲得賞金5億3376万円
と、順調に成績を伸ばしとったし、2012年は、ゴールドシップを使った皐月賞と菊花賞と有馬記念や、ローブティサージュを使った阪神ジュベナイルFとか、重賞を9回も勝つなど、「46勝・獲得賞金13億8516万円」っちゅう成績を残したんやから、彼が調教師に向いとるんは誰でもよう分かるやろう。
そんで2013年は、「重賞6勝を含む31勝・獲得賞金11億4842万円」と、キッチリ10億円の大台に乗せとって、2014年は、JRAだけで、「重賞6勝を含む41勝・獲得賞金11億8267万円」っちゅう成績を残しとったし、ジャスタウェイを使ったドバイデューティーフリーを勝って、その賞金300万ドル(当時のレートで約3億0555万円)を足したら、全部で「約14億8822万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどったんですわ。
ただ、それから去年までは、
2015年→34勝・獲得賞金9億2356万円
2016年→33勝・獲得賞金8億5820万円
2017年→38勝・獲得賞金8億4011万円
と、賞金が「右肩下がり」になっとるんで、今年の尚介君は、「キッチリ巻き返したい」と考えとる筈や。
実際、今年に入ってからは、トリオンフで小倉大賞典と小倉記念を勝つなど、先週までに「26勝・獲得賞金6億7804万円」っちゅう成績を残しとるんやけど、ワシは、彼がこの数字に満足せんで、これからも全力で勝ちにくると見とるんや。
っちゅうのも、尚介君の厩舎は、今年、2着が41回、3着が29回と、取りこぼしとるレースが多いんやからな。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにアドマイヤゴッドとブラヴィッシモ(エニフSにも登録)、3900万円の京成杯AHにロジクライ、1500万円の新涼特別にアディラートと、賞金の高い特別レースに全部で4頭を登録しとるんで、「揃って勝負懸かり」とワシは見とります。


2018/09/03
勝ち星と賞金のどっちも、まだ去年の半分以下やから
西浦勝一調教師(栗東) 

主な管理馬:
ホッコータルマエ(2014年チャンピオンズCなど)
カワカミプリンセス(2006年オークスなど)
テイエムオーシャン(2001年桜花賞など)


今週の主な登録馬:
フミノムーン(セントウルS)
メルヴィンカズマ(野分特別)


担当者:調教師情報部 鎌田光也

皆さんもよう知っとるように、西浦勝一先生の親父さんは、高知競馬で乗り役と調教師をやっとった西浦孫一さんやな。
西浦先生は、中学を卒業してから馬事公苑に入って、1969年に、孫一さんと付き合いがあった土門健司さんの厩舎から乗り役としてデビューしとりました。
当時、ワシは松田由太郎先生の厩舎に所属しとって、西浦先生は、松田厩舎の馬によう乗ってくれたもんやし、ワシも、土門厩舎の馬によう乗せてもろうたんで、そん時から兄弟みたいに付き合っとるんや。
最近も、何度か一緒にゴルフに行ったりとか、色んなところで顔を合わせとります。
乗り役やった頃の先生は、テルテンリュウに乗った1980年の宝塚記念とか、カツラギエースに乗った1984年のジャパンCとか、ヤエノムテキに乗った1988年の皐月賞とかを勝っとりますし、1996年に調教師の試験に受かって引退するまでに、GIを5つ、それを入れて重賞を26回も勝って、通算で635勝っちゅう実績を残しとりましたな。
そんで西浦先生は、定年で引退した布施正先生の後を引き継ぐ形で、1997年に自分の厩舎を開業しとって、今までに、桜花賞や秋華賞とか重賞を5つ勝ったテイエムオーシャンや、オークスと秋華賞を勝ったカワカミプリンセスや、2014年のチャンピオンズCなど、JRAと地方でGIを10回も勝っとったホッコータルマエとか、走る馬を何頭も育てとりますんで、乗り役としてだけやなくて、調教師としてもキッチリ結果を残しとるんやから立派なもんですわ。
2006年は、オークスと秋華賞を勝ったカワカミプリンセスの活躍とかで、23勝を上げて、「6億0034万円」っちゅう、開業してから一番の賞金を稼いどりました。
せやけど、それからは一度もこの数字を超えとらんし、一昨年までの4年間も、
2013年→25勝・獲得賞金4億6764万円
2014年→22勝・獲得賞金4億7447万円
2015年→24勝・獲得賞金5億1033万円
2016年→23勝・獲得賞金4億8067万円
っちゅう成績やったんで、去年の先生は、「必ず巻き返したい」と気合いを入れとった筈や。
実際、去年は、今までで一番多い27勝を上げたんやけど、稼いだ賞金は「5億7856万円」と、2006年の数字に「2178万円」届かなかったんで、きっと今年の西浦先生は、「去年より頑張って、必ず2006年の数字を超えたい」と考えとるんやろうな。
けど今年は、先週までに「13勝・獲得賞金2億6803万円」っちゅう成績で、勝ち星と賞金のどっちも、まだ去年の半分以下なんや。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにフミノムーンと、1500万円の野分特別にメルヴィンカズマを登録しとるんで、西浦先生は、「ここを勝ってガッチリ稼がなアカン」と考えて、どっちもメイチに仕上げてくる筈やで。


2018/09/03
「このままではマズイ」と思っているのでしょう
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
アユサン(2013年桜花賞)
アジアエクスプレス(2013年朝日杯FSなど)
アイムユアーズ(2013年クイーンSなど)


今週の主な登録馬:
ヤングマンパワー(京成杯AH)
マウレア(紫苑S)


担当者:調教師情報部 元調教師N

皆さんもよく知っている通り、手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2006年に廃止)で、乗り役と調教師をやっていた手塚佳彦さんの息子ですね。
お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学を卒業する前には、大手飲料メーカーの内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。
でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになって、就職の内定を断り、北海道の牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。
ちなみに、手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていましたね。
競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しています。
最初の年こそ8勝止まりでしたけど、2年目は10勝、3年目は15勝と、だんだん勝ち星を伸ばしていって、2004年には30勝を上げていましたし、その後も毎年20勝以上していますね。
また、手塚君の厩舎は、ベルグチケットを使った1999年のフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アイルラヴァゲインを使った2007年のオーシャンSや、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSなど、今までに、GIの3勝を含めて重賞を20勝しています。
2013年は、アユサンやアジアエクスプレスの活躍などで、「27勝・獲得賞金6億7031万円」という成績を残していました。
それに、去年までの3年間も、
2015年→36勝・獲得賞金6億8207万円
2016年→31勝・獲得賞金6億5568万円
2017年→38勝・獲得賞金6億8707万円
という成績を残していましたし、特に去年の数字は、勝ち星と賞金のどちらも、開業してから一番の数字ですね。
ただ、今年に入ってからは、セダブリランテスで中山金杯を勝っているものの、他の重賞を勝てていないことなどが原因で、先週までの成績が、「19勝・獲得賞金4億5816万円」に留まっていますので、今の手塚君は、「このままではマズイ」と思っているのでしょうね。
こういった中、今週、彼の厩舎は、1着賞金が3900万円の京成杯AHにヤングマンパワー、3500万円の紫苑Sにマウレアと、賞金の高い重賞に2頭を登録してきましたから、どちらも気合いを入れて仕上げてくると私は見ています。