「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/07/16
「キッチリ巻き返したい」と考えとる筈やけど…
須貝尚介調教師(栗東)

主な管理馬:
アドマイヤリード(2017年ヴィクトリアマイル)
ゴールドシップ(2015年天皇賞・春など)
ジャスタウェイ(2014年安田記念など)
ローブティサージュ(2012年阪神ジュベナイルFなど)

今週の主な登録馬:
ロジクライ(中京記念)
ロワアブソリュー(中京記念)
アドマイヤジャスタ(中京2歳S)
ショウナンアヴィド(潮騒特別)
ディバインブリーズ(横津岳特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとると思いますけど、須貝尚介君は、今も現役の柴田善臣君とか、もう調教師になっとる、石橋守君とか、武藤善則君とか、岩戸孝樹君とかと同じで、1982年に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1985年に親父さんの須貝彦三厩舎からデビューしとりましたな。
乗り役時代の尚介君は、1990年のきさらぎ賞をハクタイセイで、1999年の小倉記念をアンブラスモアで勝つなど、4つの重賞を勝って、それを入れて通算で302勝を上げとりました。
でもって、調教師の試験に受かった2008年の3月に乗り役を引退しとって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
ちなみに、彦三さんは、1982年の有馬記念をヒカリデユールで勝っとるし、それを入れて重賞を18勝、通算506勝っちゅうエエ成績を残しとったんやから、尚介君は親父さんと比べられることが多かった筈やけど、そのプレッシャーにも負けんで、
2009年→10勝・獲得賞金1億5675万円
2010年→25勝・獲得賞金3億2643万円
2011年→29勝・獲得賞金5億3376万円
と、順調に成績を伸ばしとったし、2012年は、ゴールドシップを使った皐月賞と菊花賞と有馬記念や、ローブティサージュを使った阪神ジュベナイルFとか、重賞を9回も勝つなど、「46勝・獲得賞金13億8516万円」っちゅう成績を残したんやから、彼が調教師に向いとるんは誰でもよう分かるやろう。
そんで2013年は、「重賞6勝を含む31勝・獲得賞金11億4842万円」と、キッチリ10億円の大台に乗せとって、2014年は、JRAだけで、「重賞6勝を含む41勝・獲得賞金11億8266万円」っちゅう成績を残しとったし、ジャスタウェイを使ったドバイデューティーフリーを勝って、その賞金300万ドル(当時のレートで約3億0555万円)を足したら、全部で「約14億8821万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどったんですわ。
ただ、それから去年までは、
2015年→34勝・獲得賞金9億2355万円
2016年→33勝・獲得賞金8億5819万円
2017年→38勝・獲得賞金8億4011万円
と、賞金が「右肩下がり」になっとるんで、今年の尚介君は、「キッチリ巻き返したい」と考えとる筈やけど、先週までの成績は、「20勝・獲得賞金5億1985万円」っちゅうもんで、去年の同じ時期(7月3週目まで)の「20勝・獲得賞金5億0219万円」とほとんど変わらん数字なんや。
そんな中、1着賞金が3900万円の中京記念にロジクライとロワアブソリュー、1600万円の中京2歳Sにアドマイヤジャスタとか、賞金の高い特別レースに全部で5頭を登録しとる今週は、尚介君が、「勝って今の流れを変えなアカン」と考えて、どの馬も全力で仕上げてくる筈やで。

2018/07/16
「このままやとアカン」と考えとる筈やから
西浦勝一調教師(栗東)

主な管理馬:
ホッコータルマエ(2014年チャンピオンズCなど)
カワカミプリンセス(2006年オークスなど)
テイエムオーシャン(2001年桜花賞など)

今週の主な登録馬:
ブラックムーン(中京記念)

担当者:調教師情報部 鎌田光也

皆さんもよう知っとるように、西浦勝一先生の親父さんは、高知競馬で乗り役と調教師をやっとった西浦孫一さんやな。
西浦先生は、中学を卒業してから馬事公苑に入って、1969年に、孫一さんと付き合いがあった土門健司さんの厩舎から乗り役としてデビューしとりました。
当時、ワシは松田由太郎先生の厩舎に所属しとって、西浦先生は、松田厩舎の馬によう乗ってくれたもんやし、ワシも、土門先生の馬によう乗せてもろうたんで、そん時から兄弟みたいに付き合っとるんや。
最近も、何度か一緒にゴルフに行ったりとか、色んなところで顔を合わせとります。
乗り役やった頃の先生は、テルテンリュウに乗った1980年の宝塚記念とか、カツラギエースに乗った1984年のジャパンCとか、ヤエノムテキに乗った1988年の皐月賞とかを勝っとりますし、1996年に調教師の試験に受かって引退するまでに、GIを5つ、それを入れて重賞を26回も勝って、通算で635勝っちゅう実績を残しとりましたな。
そんで西浦先生は、定年で引退した布施正先生の後を引き継ぐ形で、1997年に自分の厩舎を開業しとって、今までに、桜花賞や秋華賞とか重賞を5つ勝ったテイエムオーシャンや、オークスと秋華賞を勝ったカワカミプリンセスや、2014年のチャンピオンズCなど、JRAと地方でGIを10回も勝っとったホッコータルマエとか、走る馬を何頭も育てとりますんで、乗り役としてだけやなくて、調教師としてもキッチリ結果を残しとるんやから立派なもんですわ。
2006年は、オークスと秋華賞を勝ったカワカミプリンセスの活躍とかで、23勝を上げて、「6億0034万円」っちゅう、開業してから一番の賞金を稼いどりました。
せやけど、それからは一度もこの数字を超えとらんし、一昨年までの4年間も、
2013年→25勝・獲得賞金4億6764万円
2014年→22勝・獲得賞金4億7447万円
2015年→24勝・獲得賞金5億1033万円
2016年→23勝・獲得賞金4億8067万円
っちゅう成績やったんで、去年の先生は、「必ず巻き返したい」と気合いを入れとった筈や。
実際、去年は、今までで一番多い27勝を上げたんやけど、稼いだ賞金は「5億7856万円」と、2006年の数字に「2178万円」届かなかったんで、きっと今年の西浦先生は、「去年より頑張って、必ず2006年の数字を超えたい」と考えとるんやろうな。
ただ、今年は、先週までに「13勝・獲得賞金2億4730万円」っちゅう成績で、まだ去年の半分も稼げとらんのやから、きっと今の先生は「このままやとアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が3900万円の中京記念にブラックムーンを登録しとるんで、西浦先生は、「ここを勝ってガッチリ稼ぎたい」と考えて、この馬をメイチに仕上げてくるでしょうな。

2018/07/16
勝ち星と賞金のどっちも去年を大きく下回っとるんで
池江泰寿調教師(栗東)

主な管理馬:
サトノダイヤモンド(2016年有馬記念など)
ラブリーデイ(2015年天皇賞・秋)
ミッキークイーン(2015年オークスなど)
オルフェーヴル(2011年牡馬三冠など)

今週の主な登録馬:
スマートオーディン(中京記念)
カフェブリッツ(桶狭間S)
ソーグリッタリング(長久手特別)
スヴァルナ(渥美特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

皆さんもよう知っとる通り、池江泰寿(やすとし)君は、2011年の2月に調教師を引退した池江泰郎(やすお)さんの息子で、泰郎さんは、三冠馬ディープインパクトや、ステイゴールドや、メジロマックイーンとかでGIを18勝もして、それを入れて重賞を70勝、通算で845勝っちゅう実績を残しとりますな。
泰寿君は、一浪して入った同志社大学の文学部を卒業してから、1993年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月からは、オークスを勝ったケイキロクや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかを育てた浅見国一(くにいち)さんの厩舎で厩務員をやって、12月からは調教助手をやって、1994年の6月には、泰郎さんの厩舎に移っとりました。
ちなみに泰寿君は、1993年のコロネーションCを勝ったオペラハウス、1996年のジャパンCを勝ったシングスピール、2010年のイギリスダービーと凱旋門賞を勝ったワークフォースとか、強い馬を何頭も育てたイギリスのマイケル・スタウト厩舎と、エーピーインディ、フサイチペガサス、サンデーブレイクとか、日本の馬主さんの持ち馬を管理したことがある、アメリカのニール・ドライスデール厩舎で、1995年から2年くらい武者修行をしとったんですわ。
そんで、2004年に自分の厩舎を開業した泰寿君は、初めの年は4勝止まりやったけど、2005年は20勝しとって、2008年には51勝もして、初めて調教師リーディング1位になっとりましたな。
しかも、2011年の泰寿君は、オルフェーヴルで牡馬のクラシックを全部勝って、親父さんと同じ「三冠トレーナー」になっとるし、結局この年は、重賞の11勝を入れて全部で49勝を上げて、「23億8602万円」の賞金を稼いどったんですわ。
これは、2004年に藤沢和雄君が残しとった「23億1700万円」を上回る一番の記録で、これだけの成績を残せたんは、浅見さんや泰郎さんの厩舎や、海外の厩舎で勉強してきた、「馬の仕上げ方」を、自分の厩舎でしっかりと活かせとるからやろうな。
2012年の泰寿君は、「57勝・獲得賞金18億3620万円」の成績を残して、2回目のリーディング1位になっとりました。
けど、一昨年までの4年間は、
2013年→48勝・獲得賞金14億2626万円(リーディング4位)
2014年→49勝・獲得賞金14億5956万円(リーディング4位)
2015年→49勝・獲得賞金18億6961万円(リーディング2位)
2016年→45勝・獲得賞金17億4667万円(リーディング3位)
っちゅう成績で、リーディング1位を逃しとったんですわ。
せやから、去年の泰寿君は、「また1位になりたい」と考えとった筈で、実際、アルアインを使った皐月賞、サトノアラジンを使った安田記念、ペルシアンナイトを使ったマイルCSとか、重賞を10勝、全部で「63勝」を上げて、リーディング1位になっとったし、賞金も「18億4737万円」を稼いどったんや。
ただ、今年に入ってからは、先週までに「16勝・獲得賞金6億3892万円」(リーディング23位)っちゅう成績で、勝ち星は去年の4分の1くらいやし、賞金も去年の3分の1くらいなんやから、今の彼は、「早く巻き返さなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が3900万円の中京記念にスマートオーディン、1820万円の桶狭間Sにカフェブリッツとか、賞金の高い特別レースに全部で4頭を登録してきましたんで、実際に彼がどう仕上げてくるんか、これからの動きを、最後の最後までキッチリ確認せなアカンやろ。

2018/07/16
ずっと重賞を勝てていませんので
高橋裕(ゆたか)調教師(美浦)

主な管理馬:
セイクリッドバレー(2011年新潟大賞典)
スキップジャック(2004年京王杯2歳S)
マイネルリマーク(1993年共同通信杯)

今週の主な登録馬:
マイネルアウラート(中京記念)
カルリーノ(函館2歳S)
グッドヒューマ―(三陸特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っているでしょうが、高橋裕(ゆたか)君は、1977年から、乗り役だった時にクリノハナで皐月賞やダービー、オンワードゼアで有馬記念を勝つなど、大きなレースで活躍していた八木沢勝美さんの厩舎で調教助手をやって、1991年の2月に調教師の試験に受かるまで、ずっと八木沢さんの厩舎一筋で腕を磨いていました。
そして、1991年の暮れに自分の厩舎を開業した高橋君は、その年は1勝しか上げられませんでしたが、次の年は6勝、3年目だった1993年には13勝まで数字を伸ばしていましたし、この年は、マイネルリマークを使った共同通信杯4歳S(現在の共同通信杯)で、初めての重賞勝ちを飾っていますね。
それからも、着実に勝ち鞍を積み重ねていて、「開業10年目」だった2000年には、ルネッサンスを使ったラジオたんぱ賞(現在のラジオNIKKEI賞)を勝つなど、今までで最高の「24勝・獲得賞金4億0508万円」という成績を残していました。
ただ、それからは2000年の成績を超えられていなくて、去年までの5年間も、
2013年→14勝・獲得賞金2億0934万円
2014年→12勝・獲得賞金1億9208万円
2015年→19勝・獲得賞金2億8454万円
2016年→13勝・獲得賞金3億0154万円
2017年→14勝・獲得賞金2億3813万円
という状況でしたから、今年の高橋君は、「2000年を上回る成績を残したい」と考えている筈です。
でも、先週までの成績は、「7勝・獲得賞金1億1458万円」というもので、このままのペースですと、2000年の数字どころか、去年の数字を上回れるかどうかも微妙ですね。
そんな中、今週は、1着賞金が3900万円の中京記念にマイネルアウラート、3100万円の函館2歳Sにカルリーノ、1050万円の三陸特別にグッドヒューマ―と、賞金の高い特別レースに3頭を登録してきましたので、高橋君が間違いなく勝負を懸けてきたのでしょう。
それに、彼の厩舎は、セイクリッドバレーで2011年の新潟大賞典を勝ってから、ずっと重賞を勝てていませんので、中京記念のマイネルアウラートと、函館2歳Sのカルリーノには、「久々に重賞を勝ちたい」という思いも込められている筈です。