「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/05/28
獲得賞金が「右肩下がり」になっていますので
堀宣行調教師(美浦)

主な管理馬:
サトノクラウン(2017年宝塚記念など)
モーリス(2016年天皇賞・秋など)
ドゥラメンテ(2015年ダービーなど)
リアルインパクト(2011年安田記念など)

今週の主な登録馬:
キャンベルジュニア(安田記念)
ウムブルフ(グリーンS)
サトノメサイア(三浦特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っていると思いますが、千葉県市川市出身の堀宣行君は、日本大学の商学部に通っている時に、実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたそうですね。
そして大学を出た後は、電気設備工事や情報通信工事などをやっている「関電工」で、経理関係の仕事をしていたそうですが、1991年に、「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。
競馬学校を出てからの堀君は、諏訪富三厩舎で厩務員をやって、二ノ宮敬宇厩舎で調教助手になって経験を積んで、自分の厩舎を開業したのは2003年ですから、今年で16年目になりますね。
初めの年こそ、「6勝・獲得賞金1億2370万円」という成績でしたけど、次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく数字を伸ばすと、2005年からは、毎年欠かさず20勝以上していますし、ビーナスラインを使った2006年の函館スプリントSで初めての重賞勝ちを、キンシャサノキセキを使った2010年の高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾っていて、先週までに、JRAだけで重賞を51勝もしています。
しかも、最近の堀厩舎は、管理馬をどんどん海外に遠征させていて、今までに、
リアルインパクト:2015年のジョージライダーS(オーストラリアのG1)
モーリス:2015年の香港マイルと2016年のチャンピオンズマイル(香港のG1)と香港カップ
サトノクラウン:一昨年の香港ヴァーズ
ネオリアリズム:去年のクイーンエリザベス2世C(香港のG1)
と、海外のG1を6つも勝っていますので、彼のことを、「日本を代表する調教師」と言っても大げさではないでしょうね。
2015年は、ドゥラメンテを使った皐月賞とダービー、モーリスを使った安田記念とマイルCSなど、JRAで、「重賞8勝を含む54勝・獲得賞金15億2485万円」という成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっていました。
その中で、私が「これは素晴らしい」と感じたのは、2割3分という勝率で、その年の勝率が2位だった藤原英昭君が1割8分1厘、その年の獲得賞金が一番だった池江泰寿君が1割3分7厘と書けば、堀君が残した数字の高さがよく分かります。
ただ、一昨年と去年は、
2016年→44勝・獲得賞金13億0934万円(リーディング5位)
2017年→48勝・獲得賞金11億3661万円(リーディング5位)
と、「右肩下がり」になっていましたので、今年の堀君は、「必ず巻き返したい」と考えているのでしょうね。
でも、今年に入ってから先週までは、「18勝・獲得賞金3億2588万円」(リーディング9位)という数字で、去年の同じ時期(5月4週目まで)の「18勝・獲得賞金4億5972万円」と比べて、賞金が大きく下回っています。
それに、今、勝ち星と賞金のどちらも1位になっている藤原英昭君(35勝・獲得賞金9億9112万円)に、17勝・「6億6524万円」の差を付けられていますので、私が堀君でしたら、「とにかく藤原厩舎との差を詰めたい」と考えて、あれこれ手を尽くしますね。
こういった中、今週は、1着賞金が1億1000万円の安田記念にキャンベルジュニア、1820万円のグリーンSにウムブルフ、1500万円の三浦特別にサトノメサイアと、賞金の高い特別レースに3頭を登録していますので、堀君が間違いなく勝負を懸けてきたのでしょう。
それに、堀君の厩舎は、今年、まだ重賞を勝てていませんので、安田記念のキャンベルジュニアには、「何としても勝ちたい」という思いが込められている筈です。

2018/05/28
「2013年の賞金を超えたい」と考えている筈ですから
矢野英一調教師(美浦)

主な管理馬:
ジェネラーレウーノ(2018年京成杯) 
シュンドルボン(2016年中山牝馬S)
フォーエバーマーク(2013年キーンランドC)

今週の主な登録馬:
ナスノセイカン(鳴尾記念)
アングレーム(国分寺特別)
チェアーグライド(国分寺特別・ホンコンJCT)

担当者:調教師情報部 元調教師N

皆さんも知っていると思いますけど、矢野英一君は、2014年まで調教師をやっていた矢野照正さんの息子で、1989年に高校を卒業した後、調教師になるため、アメリカに留学して、アリゾナ大学の競馬学科に入って馬のことを勉強していましたね。
ちなみにこの時は、マックスビューティや、シャダイカグラや、ウイニングチケットや、エアグルーヴや、ファインモーションなどを育てて、2007年に定年で引退した伊藤雄二さんの息子さんで、今は庄野厩舎で調教助手をやっている伊藤強君を頼ってアメリカに行ったそうです。
日本に帰ってからは、1996年に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月から、阿部新生(にいお)さんの厩舎で厩務員を、その年の10月からは、お父さんの厩舎で調教厩務員になって、1998年の10月からは調教助手をやっていましたね。
照正さんの厩舎には、1988年の根岸Sと1989年のスプリンターズSを勝ったウィニングスマイルや、1991年のエプソムCと毎日王冠と天皇賞・秋を勝ったプレクラスニーなどがいましたし、英一君が厩舎に入ってからも、1998年の日経賞を勝ったテンジンショウグンや、1999年のアルゼンチン共和国杯と2000年の日経新春杯を勝ったマーベラスタイマーなどがいました。
そして、2008年に調教師の試験に受かった英一君は、2009年に自分の厩舎を開業して、その年に9勝を上げると、2010年に26勝、2011年に18勝、2012年に23勝と、コンスタントに20くらいの勝ち星を上げていましたし、2013年には、フォーエバーマークを使ったキーンランドCで初めて重賞を勝つなど、全部で21勝を上げて、今までで一番多い「3億7419万円」の賞金を稼いでいましたね。
でも、去年までの4年間は、
2014年→15勝・獲得賞金2億3948万円
2015年→16勝・獲得賞金2億8290万円
2016年→20勝・獲得賞金3億5614万円
2017年→20勝・獲得賞金2億9290万円
と、勝ち星と賞金のどちらも2013年を下回っていましたから、今年の矢野君は、「必ず巻き返したい」と考えている筈です。
実際、今年は先週までで、ジェネラーレウーノで京成杯を勝つなど、「10勝・獲得賞金1億9665万円」という成績を残していて、去年のペースを上回っていますけど、今までで一番だった2013年の賞金を超えるためには、年末までに、あと「1億7754万円」を稼がなければなりませんから、今の彼は、「賞金の高いレースを勝って、もっとペースを上げたい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の鳴尾記念にナスノセイカン、1050万円の国分寺特別にアングレームとチェアーグライド(ホンコンJCTにも登録)と、特別レースに3頭を登録してきましたから、どの馬も全力で仕上げてくる筈ですよ。

2018/05/28
まだ去年の3割くらいしか稼げとらんので
西浦勝一調教師(栗東)

主な管理馬:
ホッコータルマエ(2014年チャンピオンズCなど)
カワカミプリンセス(2006年オークスなど)
テイエムオーシャン(2001年桜花賞など)

今週の主な登録馬:
ブラックムーン(安田記念)
デザートストーム(戎橋特別)

担当者:調教師情報部 鎌田光也

皆さんもよう知っとるように、西浦勝一先生の親父さんは、高知競馬で乗り役と調教師をやっとった西浦孫一さんやな。
西浦先生は、中学を卒業してから馬事公苑に入って、1969年に、孫一さんと付き合いがあった土門健司さんの厩舎から乗り役としてデビューしとりました。
当時、ワシは松田由太郎先生の厩舎に所属しとって、西浦先生は、松田厩舎の馬によう乗ってくれたもんやし、ワシも、土門先生の馬によう乗せてもろうたんで、そん時から兄弟みたいに付き合っとるんや。
最近も、何度か一緒にゴルフに行ったりとか、色んなところで顔を合わせとります。
乗り役やった頃の先生は、テルテンリュウに乗った1980年の宝塚記念とか、カツラギエースに乗った1984年のジャパンCとか、ヤエノムテキに乗った1988年の皐月賞とかを勝っとりますし、1996年に調教師の試験に受かって引退するまでに、GIを5つ、それを入れて重賞を26回も勝って、通算で635勝っちゅう実績を残しとりましたな。
そんで西浦先生は、定年で引退した布施正先生の後を引き継ぐ形で、1997年に自分の厩舎を開業しとって、今までに、桜花賞や秋華賞とか重賞を5つ勝ったテイエムオーシャンとか、オークスと秋華賞を勝ったカワカミプリンセスとか、2014年のチャンピオンズCなど、JRAと地方でGIを10回も勝っとったホッコータルマエとか、走る馬を何頭も育てとりますんで、乗り役としてだけやなくて、調教師としてもキッチリ結果を残しとるんやから立派なもんですわ。
2006年は、オークスと秋華賞を勝ったカワカミプリンセスの活躍とかで、23勝を上げて、「6億0034万円」っちゅう、開業してから一番の賞金を稼いどりました。
せやけど、それからは一度もこの数字を超えとらんし、一昨年までの4年間も、
2013年→25勝・獲得賞金4億6764万円
2014年→22勝・獲得賞金4億7447万円
2015年→24勝・獲得賞金5億1033万円
2016年→23勝・獲得賞金4億8067万円
っちゅう成績やったんですわ。
ただ、去年は、「27勝・獲得賞金5億7856万円」っちゅう数字で、開業してから一番の勝ち星を上げとって、獲得賞金も開業してから2番目の数字やったし、あと「2178万円」を稼げば、2006年の数字を超えられたんで、きっと今年の西浦先生は、「去年より頑張って、必ず2006年の数字を超えたい」と考えとるんやろうな。
けど、今年は、先週までに「8勝・獲得賞金1億8985万円」っちゅう数字で、まだ去年の3割くらいしか稼げとらんのやから、きっと今の先生は「賞金の高い特別レースを勝たなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円の安田記念にブラックムーン、1050万円の戎橋特別にデザートストームを登録しとるんで、「どっちも勝負懸かり」とワシは見とります。
それに、西浦厩舎は、ホッコータルマエで2016年に地方交流の川崎記念を勝っとるんやけど、JRAのGIは、この馬を使った2014年のチャンピオンズCからご無沙汰なんで、安田記念のブラックムーンには、「久々にJRAのGIを勝ちたい」っちゅう思いも込められとる筈やで。

2018/05/28
とにかく早く勝ちたい筈ですから
堀井雅広調教師(美浦)

主な管理馬:
マルターズアポジー(2017年関屋記念など)
アポロマーベリック(2013年中山大障害など)
マイネルレコルト(2004年朝日杯FSなど)

今週の主な登録馬:
マルターズアポジー(鳴尾記念)

担当者:調教師情報部 元調教師O

皆さんもよく知っていると思いますけど、堀井雅広君は、1973年に宮沢今朝太郎(みやざわ・けさたろう)さんの厩舎から乗り役としてデビューしていましたね。
彼はその年に、サンヨウコウに乗った七夕賞で初めて重賞を勝っていましたし、1976年には、ニッショウに乗った東北記念(現在の七夕賞)で2つ目の重賞勝ちを飾るなど、全部で26勝を上げて、乗り役時代で一番いい数字を残していました。
その後、堀井君は、調教師の試験に受かった1994年の2月に乗り役を引退して、1995年に自分の厩舎を開業していて、早速、その年の鳴尾記念をカネツクロスで勝っていましたね。
それからも、マイネルレコルトを使った2004年の朝日杯FSや、アポロマーベリックを使った2013年の中山大障害と2014年の中山グランドジャンプと、乗り役時代に勝てなかったGIを3つ勝っていますし、その3戦を含めて、今までに重賞を17回も勝っています。
それに、地方交流でも、ボンネビルレコードを使った2007年の帝王賞や2008年のかしわ記念などを勝っていますから、乗り役よりも調教師として馬を育てる方が向いているのでしょう。
開業6年目だった2000年には、今まで一番多い「4億8079万円」の賞金を稼いでいましたし、その後も、2004年はマイネルレコルトなどの活躍によって「4億5869万円」の賞金を、2013年はアポロマーベリックなどの活躍によって「4億5213万円」の賞金を稼いでいましたね。
でも、去年までの4年間は、
2014年→17勝・獲得賞金2億8603万円
2015年→14勝・獲得賞金2億3338万円
2016年→15勝・獲得賞金2億5572万円
2017年→14勝・獲得賞金2億6111万円
と、成績が伸び悩んでいましたので、今年の堀井君は、「キッチリ巻き返したい」と強く願っているのでしょう。
でも、堀井君の厩舎は、今年に入ってから先週までに、「105戦0勝・獲得賞金3806万円」という状況ですから、今は、「早く今年の初勝利を上げたい」と考えている筈です。
そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の鳴尾記念にマルターズアポジーを登録してきましたので、私が彼でしたら、「ここを勝って悪い流れを変えたい」と考えて、お釣りを残さずメイチに仕上げますね。