「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/04/09
「もっとペースを上げなアカン」と考えとる筈やから
中内田充正調教師(栗東)

主な管理馬:
ダノンプレミアム(2017年朝日杯FSなど)
ベルーガ(2017年ファンタジーS)
グレイトパール(2017年平安S)
ヴゼットジョリー(2016年新潟2歳S)

今週の主な登録馬:
パクスアメリカーナ(アーリントンC)
グレイトパール(アンタレスS)
ゼンノサーベイヤー(陽春S)
マテンロウゴースト(蓬莱峡特別・鹿野山特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとるやろうけど、栗東トレセンから車で50分くらいのところにある「信楽牧場」(滋賀県甲賀市)が、中内田充正君の実家ですな。
彼の親父さんは、牧場の代表をやっとる中内田克二さんで、「競走馬育成協会」の理事もやっとります。
「信楽牧場」は、関西で一番古い育成牧場で、その他に運営しとる「ヒルサイドステーブル」は、同じ施設を使えるよう、「ノーザンファームしがらき」の中に馬房を置いとりますな。
中内田君は、高校生やった頃、アイルランドにホームステイして、そん時に、ヨーロッパの大学には競馬のことを教えてくれる学科があるっちゅうことを知って、向こうの高校に留学しとるんですわ。
それから、イギリスのウエストオックスフォード大学の馬学科に入って、生産や調教など馬のことを学んで、卒業してからは、アメリカのロバート・フランケル厩舎で働いとりましたな。
その頃のフランケル厩舎には、2003年のベルモントSを勝ったエンパイアメーカーとか、走る馬がぎょうさんおって、中内田君はその調教に乗っとったそうや。
日本に戻ってからは、2007年に競馬学校の厩務員課程を出て、2012年に調教師の試験に受かるまで、ずっと橋田満君(サイレンススズカ、アドマイヤベガ、アドマイヤグルーヴ、スズカマンボなどを管理)の厩舎で調教助手をやっとりました。
試験に受かった後、2014年に厩舎を開業するまで期間があったんで、中内田君はその間に、技術調教師として、藤原英昭君や角居勝彦君に、馬のことはもちろん、厩舎をどうやって運営したらエエんかなども教わっとったんですわ。
そんで、初めの年は「7勝・獲得賞金1億7751万円」やったけど、2015年は、「23勝・獲得賞金2億9682万円」と一気に数字を伸ばすと、一昨年は、ヴゼットジョリーを使った新潟2歳Sで初めて重賞を勝って、全体でも「31勝・獲得賞金5億0984万円」っちゅう数字を残しとりました。
で、去年は、ダノンプレミアムを使った朝日杯FSで初めてGIを勝つなど、重賞を5つ勝って、全体で「46勝・獲得賞金7億5893万円」っちゅう、開業してから一番の数字を残したように、イギリスとアメリカでの経験や、橋田君や藤原君や角居君の厩舎で教わったことをしっかり活かせとるんでしょうな。
けど、今年に入ってから先週までは、「11勝・獲得賞金2億0876万円」っちゅうもんで、去年の同じ時期(4月2週まで)の「16勝・獲得賞金2億3265万円」を、勝ち星と賞金のどちらも下回っとるんやから、きっと今の彼は、「もっとペースを上げなアカン」と考えとるんやろう。
そんな中、今週は、1着賞金が3800万円のアーリントンCにパクスアメリカーナ、3600万円のアンタレスSにグレイトパール、1820万円の陽春Sにゼンノサーベイヤー、1500万円の蓬莱峡特別にマテンロウゴースト(鹿野山特別にも登録)と、賞金の高い特別レースに4頭を登録しとるんで、どの馬も全力で仕上げてくる筈やで。
それに、皆さんも知っとる通り、中内田君の厩舎は、皐月賞にダノンプレミアムを使う予定やったけど、挫跖のため回避することにしたんで、「その分は他の馬でキッチリ稼がなアカン」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。

2018/04/09
まだ去年の2割も稼げとらんのやから
友道康夫調教師(栗東)

主な管理馬:
シュヴァルグラン(2017年ジャパンC)
ヴィブロス(2017年ドバイターフなど)
マカヒキ(2016年ダービー)
ヴィルシーナ(2014年ヴィクトリアマイルなど)

今週の主な登録馬:
ジュンヴァルロ(皐月賞)
ワグネリアン(皐月賞)
インヴィクタ(蓬莱峡特別)
アップファーレン(雪うさぎ賞)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんも知っとるやろうけど、友道康夫君は、大阪府立大学の獣医学科を出とって、競馬学校の厩務員課程を出た1989年からは、浅見国一さんの厩舎で厩務員と調教助手を、1996年から調教師の試験に受かった2001年までは、松田国英君の厩舎で調教助手をやっとりましたな。
ちなみに、彼がこの世界に入ろうと決めたんは、大学で馬術部に入っとったように、元々、馬が好きやったし、学生の頃に、スペシャルウィーク(1998年のダービーなどGIを4勝)や、アグネスデジタル(2001年の天皇賞・秋などGIを6勝)などを育てた白井寿昭さんが、1978年に調教師の試験に受かった時、スポーツ新聞の「競馬サークル出身者以外では、初めての大卒調教師」っちゅう記事を見て、「自分も調教師になりたい」と思ったことが、きっかけなんですわ。
友道君が浅見さんの厩舎におった時には、重賞を3つ勝ったヤマニングローバルや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかがおって、松田君の厩舎におった時には、ダートの重賞で活躍したゴールドティアラやブロードアピールとかがおったんやから、走る馬を間近で見るっちゅう、ホンマにエエ経験ができたんやろ。
2002年の11月に自分の厩舎を開業した友道君は、その年は3勝止まりやったけど、次の年は一気に19勝まで数字を伸ばしとりました。
しかも彼は、レースを多く勝つだけやなくて、ワンモアチャッターを使った2005年の朝日チャレンジCで初めて重賞を勝っとるし、アドマイヤジュピタを使った2008年の天皇賞・春で初めてGIを勝つなど、今までにGIを8つも勝って、これを入れて重賞を全部で33回も勝っとりますな。
そんで、2012年の友道君は、ヴィルシーナでクイーンCを勝つなど、「37勝・獲得賞金8億6631万円」っちゅう数を残しとったし、それから2015年までは2012年の成績を超えられなかったんやけど、一昨年と去年は、
2016年→38勝・獲得賞金13億3415万円
2017年→43勝・獲得賞金13億7646万円
っちゅう形で一気に数字を伸ばしとって、特に去年は、アドマイヤミヤビを使ったクイーンC、ワグネリアンを使った東京スポーツ杯2歳S、シュヴァルグランを使ったジャパンCとかを勝っとって、勝ち星と賞金のどっちも開業してから一番の数字でしたな。
ただ、今年は、先週までに12勝しとるんやけど、重賞を勝っとらんことが響いて、獲得賞金は「2億5936万円」っちゅう数字で、まだ去年の2割も稼げとらんのやから、ワシが彼やったら、「賞金の高い特別レースを勝たなアカン」と考えますわ。
それに、友道君の厩舎は、一昨年の秋華賞を勝つなど、今までにJRAで「1億6309万円」を稼いどるヴィブロスを、4月1日(日)(現地時間)のドバイターフに使ったんやけど、惜しくも2着やったから、「この悔しさを晴らしたい」とも考えとるでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円の皐月賞にジュンヴァルロとワグネリアン、1500万円の蓬莱峡特別にインヴィクタ、1000万円の雪うさぎ賞にアップファーレンと、特別レースに4頭を登録しとるんで、どの馬もメイチに仕上げてくる筈やで。

2018/04/09
「完全に尻すぼみ」という状況ですから
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
アユサン(2013年桜花賞)
アジアエクスプレス(2013年朝日杯FSなど)
アイムユアーズ(2013年クイーンSなど)
アルフレード(2011年朝日杯FS)

今週の主な登録馬:
マイネルファンロン(皐月賞)
アルタイル(アンタレスS)
モンドインテロ(アンタレスS)
ベストマッチョ(京葉S)
フィエールマン(山藤賞)

担当者:調教師情報部 小西聖一

皆さんもよく知っている通り、手塚貴久先生は、地方の宇都宮競馬(2006年に廃止)で、乗り役と調教師をやっていた手塚佳彦さんの息子さんですね。
お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚先生は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学を卒業する前には、大手飲料メーカーの内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。
でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになって、就職の内定を断り、北海道の牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。
ちなみに、手塚先生は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていましたね。
競馬学校を出た後の手塚先生は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しています。
最初の年こそ8勝止まりでしたけど、2年目は10勝、3年目は15勝と、だんだん勝ち星を伸ばしていって、2004年には30勝を上げていましたし、その後も毎年20勝以上していますね。
また、手塚先生の厩舎は、1999年のベルグチケットを使ったフェアリーSで初めて重賞を勝っていて、その後も、アイルラヴァゲインを使った2007年のオーシャンSや、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSなど、今までにGIの3勝を含めて重賞を20勝しています。
2013年は、アユサンで桜花賞、アイムユアーズでクイーンS、アジアエクスプレスで朝日杯FSを勝つなど、「27勝・獲得賞金6億7031万円」という成績を残していました。
それに、去年までの4年間も、
2014年→25勝・獲得賞金3億9667万円
2015年→36勝・獲得賞金6億8207万円
2016年→31勝・獲得賞金6億5568万円
2017年→38勝・獲得賞金6億8707万円
という成績を残していましたし、特に去年は、勝ち星と賞金のどちらも開業してから一番の数字でしたから、手塚先生は大喜びしたのでしょう。
ただ、今年は、1月が「4勝・獲得賞金1億1161万円」という成績でしたけど、2月は「0勝・獲得賞金2513万円」で、3月と先週は「2勝・獲得賞金9450万円」という結果で、「完全に尻すぼみ」という状況ですから、きっと今の先生は、「賞金の高い特別レースを勝って、1月の勢いを取り戻したい」と考えている筈です。
そして、今週の手塚先生は、1着賞金が1億1000万円の皐月賞にマイネルファンロン、3600万円のアンタレスSにアルタイルとモンドインテロ、2200万円の京葉Sにベストマッチョ、1000万円の山藤賞にフィエールマンと、特別レースに5頭を登録してきましたから、どの馬も全力で仕上げてくるのでしょうね。

2018/04/09
誰が見ても物足りん数字なんで
松田国英調教師(栗東)

主な管理馬:
タイムフライヤー(2017年ホープフルS)
ベルシャザール(2013年ジャパンCダートなど)
ダイワスカーレット(2008年有馬記念など)
キングカメハメハ(2004年ダービーなど)

今週の主な登録馬:
タイムフライヤー(皐月賞)
ユラノト(アンタレスS)
シンギュラリティ(蓬莱峡特別)
ダノンメモリー(医王寺特別)

担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんも知っとる通り、松田国英君は、実家が北海道の様似にある生産牧場で、高校を卒業した後は、関西ではお馴染みの専門紙「競馬ニホン」にトラックマンとして就職したんですわ。
元々、牧場育ちで馬乗りが上手やったし、当時は、今ほどトレセン内の規則がうるさくなかったんで、トラックマンをしながら、頼まれたときは馬に稽古を付けることもよくあったそうですな。
その後、日迫良一さんや、伊藤修司さんや、山内研二君のところで調教助手をやって経験を積んで、1995年に調教師の試験に受かって、1996年に自分の厩舎を開業しとります。
それから松田君は、開業4年目に、フサイチエアデールを使ったシンザン記念で初めて重賞を勝つと、クロフネを使った2001年のNHKマイルC、タニノギムレットを使った2002年のダービー、キングカメハメハを使った2004年のNHKマイルCとダービー、ダイワスカーレットを使った2008年の有馬記念、ダノンシャンティを使った2010年のNHKマイルCとか、今までに14回もGIを勝って、それを入れた重賞58勝っちゅう立派な成績を残しとるんですわ。
それに、松田厩舎で腕を磨いとった中には、角居勝彦君、友道康夫君、高野友和君とか、実績を残しとる調教師が何人もいるんで、トラックマンとして取材をするよりも、厩舎の仕事をする方が、彼にとって天職やったんでしょうな。
2007年に、松田君の厩舎は、桜花賞とかGIを3つ勝ったダイワスカーレットの活躍もあって、全部で31勝を上げて、「10億4780万円」っちゅう、開業してから一番の賞金を稼いどりました。
けど、それからは一度もこの数字を超えとらんし、去年までの4年間も、
2014年→「18勝・獲得賞金4億3691万円」
2015年→「19勝・獲得賞金4億5190万円」
2016年→「31勝・獲得賞金5億1806万円」
2017年→「25勝・獲得賞金5億1042万円」
っちゅう形で数字が伸び悩んとるんやから、今年の松田君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとる筈ですわ。
ただ、今年に入ってから先週は、「55戦2勝・獲得賞金8456万円」っちゅう、誰が見ても物足りん成績なんで、そろそろ尻に火が付く頃なんやろう。
そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円の皐月賞にタイムフライヤー、3600万円のアンタレスSにユラノト、1500万円の蓬莱峡特別にシンギュラリティ、1050万円の医王寺特別にダノンメモリーと、賞金の高い特別レースに4頭を登録してきたんで、勝ってガッチリ稼ごうと、どの馬もメイチに仕上げてくる筈やで。