「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/04/02
「調教師リーディング」の9位に付けているんですけど…
木村哲也調教師(美浦)

主な管理馬:
ステルヴィオ(2018年スプリングS)
プリモシーン(2018年フェアリーS)
ゼーヴィント(2017年七夕賞など)
アルビアーノ(2015年スワンSなど)

今週の主な登録馬:
プリモシーン(桜花賞)
ラムセスバローズ(ニュージーランドT)
コルコバード(湾岸S)
ワイルドカード(梅田S)
ベストリゾート(隅田川特別)
ローザフェリーチェ(デイジー賞)

担当者:調教師情報部 山田要一

皆さんも知っていると思いますが、木村哲也君は、家族や親戚に関係者がいた訳ではなく、お父さんがサラリーマンだったので、元々、競馬の世界に進むつもりではなく、神奈川大学の工学部建築学科を出ていますし、馬に乗った経験も全くなかったそうです。
でも、急に馬と関わる仕事がしたくなって、一人で北海道に行って牧場で働き、その後は、アイルランドに行って馬のことを学んでいたんですよ。
それからは、2000年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月に、1980年の中山記念を勝ったヨシノスキーや、1985年のクイーンSを勝ったアサクサスケールなどを育てた、佐藤征助さんの厩舎で厩務員になって、次の年の5月からは、高橋裕厩舎で調教助手になっていました。
その後は、勢司和浩厩舎や、中川公成(ただしげ)厩舎で経験を積んで、2011年に調教師の試験に受かって、その年の6月に自分の厩舎を開業しています。
初めの年は、「6勝・獲得賞金5941万円」という成績でしたけど、その後は、
2012年→9勝・獲得賞金1億6275万円
2013年→16勝・獲得賞金2億0123万円
2014年→14勝・獲得賞金2億2627万円
2015年→31勝・獲得賞金4億8362万円
2016年→37勝・獲得賞金5億4819万円
と、順調に数字を伸ばしていましたし、2015年は、アルビアーノを使ったフラワーCで初めての重賞勝ちを飾っていますね。
去年の木村君は、ゼーヴィントでラジオNIKKEI賞を勝つなど、33勝を上げて、今までで一番多い「5億8982万円」の賞金を稼ぎましたけど、勝ち星は一昨年よりも4つ少なかったので、今年の彼は、「勝ち星と賞金のどっちも一番の成績を残したい」と考えている筈です。
実際、今年に入ってからは、プリモシーンでフェアリーSを、ステルヴィオでスプリングSを勝つなど、先週までに「12勝・獲得賞金2億0654万円」という成績を残していて、去年の同じ時期(3月まで)の「4勝・獲得賞金1億729万円」を大きく上回っていますけど、私は、木村君が、この数字に満足しないで、これからも全力で勝ちにくると見ています。
というのも、彼の厩舎は、今、「調教師リーディング」の9位に付けているんですけど、
9位:木村哲也厩舎→12勝・獲得賞金2億0564万円
10位:音無秀孝厩舎→11勝・獲得賞金2億6477万円
11位:加藤征弘厩舎→11勝・獲得賞金2億7556万円
12位:藤岡健一厩舎→11勝・獲得賞金2億5023万円
13位:高橋義忠厩舎→11勝・獲得賞金2億5947万円
と書けば分かる通りで、自分よりリーディングが下の厩舎に、賞金で負けていますので。
もちろん、今の木村君は、「賞金の高い特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えている筈です。
こういった中、今週は、1着賞金が1億0500万円の桜花賞にプリモシーン、5400万円のニュージーランドTにラムセスバローズなど、特別レースに6頭を登録していますので、どの馬も全力で仕上げてくると私は見ています。
それに、木村君はまだGIを一度も勝てていませんので、桜花賞のプリモシーンには、「初めてのGI勝ちを飾りたい」という思いが込められているのでしょうね。

2018/04/02
調教師リーディングで、大きく差を付けられとるんで
角居勝彦調教師(栗東)

主な管理馬:
キセキ(2017年菊花賞)
サンビスタ(2015年チャンピオンズC)
エピファネイア(2014年ジャパンCなど)
ウオッカ(2009年安田記念など)
カネヒキリ(2006年フェブラリーSなど)

今週の主な登録馬:
ラビットラン(阪神牝馬S)
ランドネ(忘れな草賞)
クリアザトラック(大阪-ハンブルクC)
シャドウダンサー(梅田S)
レッドウィズダム(米沢特別)
エアシンフォニー(デイジー賞)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとる筈やけど、石川県出身の角居勝彦君は、金沢桜丘高校を出てから、静内にある「グランド牧場」で働き始めて、1986年に競馬学校の厩務員課程を出た後、その年の10月から、ナリタハヤブサや、キョウトシチーや、ファイトガリバーとかを育てた中尾謙太郎さんの厩舎で厩務員と調教助手をやって、1997年の1月からは、クロフネや、フサイチエアデールや、ブロードアピールとかを育てた松田国英君の厩舎で調教助手をやって、2000年に調教師の試験に受かっとりますな。
そんで、2001年に自分に厩舎を開業するまでの1年間は、森秀行君の厩舎や、藤沢和雄君の厩舎で技術調教師をやって、馬のことだけやなくて、厩舎についての色んなことを学んどったんや。
それから角居君は、最初の年にいきなり19勝しとって、次の年に、ブルーイレヴンを使った東京スポーツ杯2歳Sで初めて重賞を勝つと、2004年には、デルタブルースを使った菊花賞で初めてGIを勝って、その後も、シーザリオを使ったオークスや、ハットトリックを使ったマイルCSや、カネヒキリを使ったジャパンCダートや、ウオッカを使ったダービーや、ヴィクトワールピサを使ったドバイワールドCとか、国内だけやなくて、海外の大きいレースでも結果を残しとりますわ。
これも皆さんがよう知っとると思いますけど、角居君は、2011年からの3年間、
2011年→59勝・獲得賞金11億9517万円
2012年→57勝・獲得賞金12億5956万円
2013年→56勝・獲得賞金17億5848万円
っちゅう数字を残して、3年連続で「調教師リーディングで1位」になっとりましたな。
そんでもって、2014年の角居君は、メイショウブシドウで小倉サマージャンプを勝って、史上4人目で、現役では3人目の「JRA全10場重賞制覇」を達成しとったし、ラキシスを使ったエリザベス女王杯や、エピファネイアを使ったジャパンCとか、11回も重賞を勝って、「51勝・獲得賞金17億0938万円」(リーディング3位)っちゅう成績を残したんや。
けど、一昨年までの2年間は、
2015年→「34勝・獲得賞金10億8505万円」(リーディング14位)
2016年→「43勝・獲得賞金8億5672万円」(リーディング6位)
っちゅう成績やったし、去年は、「54勝・獲得賞金12億7665万円」と、だいぶ盛り返したんやけど、「調教師リーディング」では、1位の池江厩舎(63勝)に9勝差を付けられて3位やったし、賞金も、池江厩舎(17億4572万円)に「5億7072万円」の差を付けられてしもうたんで、ワシが角居君やったら、「今年は勝ち星と賞金のどっちも1位になりたい」と考えとるでしょうな。
せやけど今年は、勝ち星と賞金のどっちも1位の藤原英昭厩舎が「23勝・獲得賞金4億5242万円」っちゅう成績で、角居君が「18勝・獲得賞金2億7186万円」っちゅう成績で、大きく差を付けられとるんですわ。
こういう風に、賞金が伸び悩んどる理由の一つは、今年の18勝の内、特別レースはフラワーCだけで、他はほとんど賞金の安い平場のレースしか勝てとらんことやから、今は、「賞金の高い特別レースを勝って、藤原厩舎との差を詰めたい」と考えとるんやろう。
そんな中、今週は、
1着賞金が5500万円の阪神牝馬S→ラビットラン
1着賞金が1900万円の忘れな草賞→ランドネ
1着賞金が1820万円の大阪-ハンブルクC→クリアザトラック
1着賞金が1820万円の梅田S→シャドウダンサー
1着賞金が1500万円の米沢特別→レッドウィズダム
1着賞金が1000万円のデイジー賞→エアシンフォニー
と、特別レースに6頭を登録してきたんで、どの馬も全力で仕上げてくる筈やで。

2018/04/02
成績が「右肩下がり」になっていますので
武井亮調教師(美浦)

主な管理馬:
リエノテソーロ(2016年全日本2歳優駿など)

今週の主な登録馬:
モルトアレグロ(桜花賞)
リョーノテソーロ(ニュージーランドT)
スカルバン(隅田川特別)
ルーレットクイーン(米沢特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

皆さんも知っていると思いますが、武井亮君は、駿台甲府高校(山梨県甲府市)を卒業した後、1年間浪人してから、北海道大学(札幌市北区)の獣医学部に入学していて、馬術部に入っていましたね。
大学を卒業した後は、「ノーザンファーム空港」(北海道苫小牧市)で騎乗従業員になって、2007年に競馬学校の厩務員課程に入りました。
その後、武井君は、2008年の1月から、二ノ宮敬宇君(1998年のジャパンCを勝ったエルコンドルパサーなどを管理)の厩舎で厩務員をやった後、高木登君(一昨年のチャンピオンズCを勝ったサウンドトゥルーなどを管理)の厩舎や、和田正道君(2006年の新潟記念を勝ったトップガンジョーなどを管理)の厩舎で調教助手をやって経験を積んでいましたね。
そして、2013年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に厩舎を開業しているように、厩務員課程を出てから6年弱という短い期間で自分の厩舎を構えているのですから大したものです。
彼は、最初の年に「13勝・獲得賞金1億6827万円」という成績を残すと、その後も、
2015年→20勝・獲得賞金2億2875万円
2016年→20勝・獲得賞金2億8173万円
2017年→21勝・獲得賞金3億2646万円
という形で、勝ち星と賞金を順調に積み重ねています。
一昨年は、リエノテソーロで交流重賞のエーデルワイス賞と交流G1の全日本2歳優駿を勝っていましたし、去年は、勝ち星と賞金のどちらも開業してから一番の数字でしたね。
それに、今年に入ってから先週までは、「5勝・獲得賞金1億1553万円」という成績で、去年の同じ時期(3月まで)の「4勝・獲得賞金6001万円」を大きく上回っていますけど、武井君が、この結果に満足しないで、これからも全力で勝ちにくると私は見ています。
何しろ今年は、1月までが「3勝・獲得賞金7711万円」という成績でしたけど、2月は「1勝・獲得賞金1872万円」で、3月は「1勝・獲得賞金1657万円」と、成績が「右肩下がり」になっていますので。
こういった中、今週は、
1着賞金が1億500万円の桜花賞→モルトアレグロ
1着賞金が5400万円のニュージーランドT→リョーノテソーロ
1着賞金が1500万円の隅田川特別→スカルバン
1着賞金が1500万円の米沢特別→ルーレットクイーン
と、賞金の高い特別レースに4頭を登録していますので、武井君が間違いなく勝負を懸けてきたのでしょうね。
しかも彼の厩舎は、さっき書いた通り、リエノテソーロで交流重賞と交流G1を勝っていますけど、まだJRAの重賞は勝てていませんので、桜花賞のモルトアレグロとニュージーランドTのリョーノテソーロには、「何としても勝ちたい」という思いが込められている筈です。

2018/04/02
「もっとペースを上げなアカン」と考えとる筈なんで
野中賢二調教師(栗東)

主な管理馬:
エイシンブルズアイ(2016年オーシャンS)
カゼノコ(2014年ジャパンダートダービー)
エーシンメンフィス(2012年愛知杯)
トウカイトリック(2010年阪神大賞典など)

今週の主な登録馬:
クインズミラーグロ(阪神牝馬S)
エイシンブルズアイ(春雷S)

担当者:調教師情報部 元調教師I

知っとる方も多いとは思いますが、野中賢二君は、お父さんが厩務員やったから、物心が付いた時には馬が周りにいる環境やったんで、自然と乗り役を目指すようになって、10歳の頃に乗馬を始めたんや。
けど、中学3年の頃に身長が伸びてきたんで、乗り役になるのを諦めて、馬術に集中することにしたんですわ。
そうしたら、県内でたったひとり、中学生で「びわこ国体」の強化選手に選ばれるほどの腕になっとったし、高校に進んでからも馬術部に入って注目されとりましたな。
そんで、1982年に藤岡範士(のりひと)厩舎の厩務員になって、次の年の4月からは、調教助手として経験を積んで、2007年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に自分の厩舎を開業しとります。
でもって野中君は、厩舎を開業した時に、トウカイテイオーやフラワーパークやスティルインラブとかを育てて、定年を待たんで2008年の2月に引退した松元省一さんの厩舎から20頭を引き継いどって、その中にはトウカイトリックがいましたな。
トウカイトリックは、2010年の阪神大賞典で、野中君にとって初めての重賞勝ちを飾ってくれた馬やし、その年の秋には、この馬でオーストラリアのコーフィールドCとメルボルンCに挑戦できたんで、彼は、この馬を引き継がせてくれた松元さんに心の底から感謝しとる筈ですわ。
で、2010年の阪神大賞典の後は、なかなか重賞を勝てなかったんやけど、2012年の12月には、トウカイトリックを使ったステイヤーズSで2年半振りに重賞を勝っとったし、エーシンメンフィスで愛知杯も勝って、この年は、全部で23勝を上げて、「4億6079万円」っちゅう、今までで一番多い賞金を稼いどりました。
せやけど、それから去年までの5年間は、
2013年→16勝・獲得賞金2億4996万円
2014年→28勝・獲得賞金4億0388万円
2015年→26勝・獲得賞金4億1133万円
2016年→23勝・獲得賞金4億0660万円
2017年→20勝・獲得賞金3億2110万円
と、ずっと2012年の賞金を下回っとるんで、今年の野中君は、「必ず巻き返したい」と考えとる筈ですわ。
けど、今年に入ってから先週までは、「5勝・獲得賞金8638万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(3月4週まで)の「8勝・獲得賞金9510万円」を、勝ち星と賞金のどちらも下回っとるんで、きっと今の彼は、「賞金の高い特別レースを勝って、もっとペースを上げなアカン」と考えとるんやろう。
そんな中、今週は、1着賞金が5500万円の阪神牝馬Sにクインズミラーグロ、2300万円の春雷Sにエイシンブルズアイを登録しとるんで、どちらもメイチで仕上げてくる筈やで。