「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/03/26
去年は今までで一番の賞金を稼いどるんやけど
庄野靖志調教師(栗東)

主な管理馬:
スワーヴリチャード(2018年金鯱賞など)
ワイドバッハ(2014年武蔵野S)
ダイシンオレンジ(2011年平安Sなど)


今週の主な登録馬:
スワーヴリチャード(大阪杯)
レッドアンシェル(ダービー卿CT)
ドンアルゴス(アザレア賞)


担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんも知っとる通り、庄野靖志君は、1987年の阪神牝馬特別を勝ったシヨノリーガルや、1991年の中日新聞杯を勝ったショウリテンユウなどを生産したことで有名な「庄野牧場」で、少し前まで代表をやっとった、庄野昭彦さんの次男ですな。
今の「庄野牧場」は、お兄さんの宏志さんが後を継いどるんやけど、元々は庄野君も、お父さんの昭彦さんと同じように牧場の仕事をしようと思っとったそうで、高校を出た後は、日本大学の獣医学部に進学しとりました。
日本大学の獣医学部と言うたら、庄野君の他にも、ダービーを勝ったアイネスフウジンや、天皇賞・秋を勝ったオフサイドトラップとかを育てた加藤修甫さんや、NHKマイルCなどを勝ったタイキフォーチュンや、2002年と2003年の根岸Sを勝って、交流重賞でも大活躍したサウスヴィグラスとかを育てた高橋祥泰君とかが出とりますな。
庄野君は、大学を卒業して実家に戻ってから、調教師として、1979年のダービーと1981年の天皇賞・春を勝ったカツラノハイセイコや、1988年の桜花賞を勝ったアラホウトクとかを育てた大叔父の庄野穂積さんに馬のことを教わっとったそうで、そん時に、「将来は調教師になる」と決めたそうですわ。
そんで、1996年に競馬学校の厩務員課程を出てから、マーメイドSを勝ったシャイニンレーサーや、ウインターSを勝ったマチカネワラウカドとかを管理しとった高橋隆厩舎で10年ほど調教助手をやって、2006年に調教師の試験に受かって、次の年に厩舎を開業しとります。
最初の年こそ、使った回数が少なかったんで4勝止まりやったけど、2年目は10勝、3年目も10勝、4年目は12勝と順調に勝ち星を伸ばしとったし、去年までの5年間も、
2013年→22勝・獲得賞金3億5356万円
2014年→30勝・獲得賞金4億9546万円
2015年→22勝・獲得賞金4億2838万円
2016年→29勝・獲得賞金4億7630万円
2017年→15勝・獲得賞金5億0574万円
と、着実に実績を積み重ねとって、去年は、スワーヴリチャードで共同通信杯とアルゼンチン共和国杯を勝つなど、開業してから一番の賞金を稼いどりました。
そんで、今年に入ってからは、スワーヴリチャードで金鯱賞を勝つなど、先週までに「8勝・獲得賞金1億7054万円」っちゅうエエ数字を残しとるんやけど、庄野君が、先週までの結果に満足せんで、これからも全力で勝ちにくるとワシは見とるんですわ。
っちゅうのも、彼の厩舎は、管理馬の中で、「稼ぎ頭」のニシケンモノノフが、今年に入ってからは、シルクロードSが15着、フェブラリーSが16着っちゅう結果で、全く賞金を稼げとらんし、今年の8勝の内、特別レースは金鯱賞だけで、他は全て賞金の安い平場のレースなんやから。
そんな訳で、ワシが庄野君やったら、「ニシケンモノノフの分を他の馬で稼ぎたい」、「賞金の高い特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えるやろうし、今週は、1着賞金が1億2000万円の大阪杯にスワーヴリチャード、3900万円のダービー卿CTにレッドアンシェル、1000万円のアザレア賞にドンアルゴスを登録しとるんで、どの馬もメイチで仕上げてくる筈やで。
それに彼は、サマーウインドを使った2010年のJBCスプリント、ニシケンモノノフを使った去年のJBCスプリントと、地方交流のG1を2勝しとるんやけど、JRAのGIはまだ一度も勝っとらんので、大阪杯に登録しとるスワーヴリチャードには、「何が何でも勝たせたい」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。


2018/03/26
去年の同じ時期の賞金を下回っとるんで
池添兼雄調教師(栗東)

主な管理馬:
ヤマカツエース(2017年金鯱賞など)
メイショウベルーガ(2010年日経新春杯など)
ヤマカツスズラン(1999年阪神3歳牝馬Sなど)


今週の主な登録馬:
ヤマカツエース(大阪杯)
ヤマカツライデン(大阪杯)
ドルチャーリオ(仲春特別)


担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとる筈やけど、池添兼雄君は、1974年に、乗り役として大久保石松さんの厩舎からデビューしとって、メジロジュピターに乗った1984年の中山大障害や、カルストンイーデンに乗った1985年の京都大障害などを勝って、1992年に引退するまで、重賞を7勝、通算で185勝っちゅう成績を残しとって、「障害の名手」として活躍しとりましたな。
そんで、これも皆さんがよう知っとることやけど、兼雄君の長男は乗り役として活躍しとる謙一君で、次男は、2014年の調教師試験に33歳の若さで受かって、次の年の3月に厩舎を開業しとる学君ですわ。
こうやって、自慢の息子さんが2人もおるんは、兼雄君にとってホンマに嬉しいことなんやろう。
乗り役を引退してからの兼雄君は、鶴留明雄厩舎で調教助手をやって、1997年に調教師の試験に受かると、1999年の3月に厩舎を開業して、1年目から「10勝・獲得賞金2億0711万円」っちゅう成績を残しとったし、その年の12月には、ヤマカツスズランを使った阪神3歳牝馬S(今の阪神ジュベナイルF)で早くも重賞を、それもGIを勝っとりました。
その後も、タガノバスティーユを使った2006年のファルコンS、タガノゲルニカを使った2006年の平安S、メイショウベルーガを使った2010年の日経新春杯と京都大賞典、ヤマカツエースを使った一昨年と去年の金鯱賞とか、今までに重賞を14回勝っとるし、2016年の池添厩舎は、「24勝」を上げて、今までで一番の「5億0999万円」の賞金を稼いどったんですわ。
こうやってエエ結果を残せとるんは、乗り役時代の経験はもちろんやし、鶴留厩舎で調教助手をやっとった頃には、オークスを勝ったチョウカイキャロルや、ダービーを勝ったタヤスツヨシとか、走る馬が何頭もおったんで、それらを間近で見とった経験もしっかり活かせとるからなんでしょうな。
せやけど、去年は、「20勝・獲得賞金4億7693万円」っちゅう成績やったんで、今年の兼雄君は、「何が何でも巻き返したい」と考えとる筈や。
ただ、今年に入ってから先週までは、6勝を上げて、「1億0274万円」の賞金を稼いどるんやけど、去年の同じ時期(3月4週目まで)の「1億4141万円」を下回っとるんで、きっと今の兼雄君は、「賞金の高い特別レースを勝って、一気に稼ぎたい」と思っとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が1億2000万円の大阪杯にヤマカツエースとヤマカツライデン、1500万円の仲春特別にドルチャーリオと、特別レースに3頭を登録してきたんで、どの馬も全力で仕上げてくる筈やで。
それに、彼の厩舎は、ヤマカツスズランで1999年の阪神3歳牝馬Sを勝ってから、18年以上もGIを勝てとらんので、大阪杯に登録しとるヤマカツエースとヤマカツライデンには、「久し振りにGIを勝ちたい」っちゅう思いも込められとるんやろ。


2018/03/26
成績が「右肩下がり」になっていますので
黒岩陽一調教師(美浦)

主な管理馬:
リッカルド(2016年エルムS)
ミュゼエイリアン(2015年毎日杯)


今週の主な登録馬:
ミュゼエイリアン(ダービー卿CT)

担当者:調教師情報部 元調教師O

皆さんも知っていると思いますけど、黒岩陽一君は、早稲田高校を出た後、日本獣医畜産大学(現在の日本獣医生命科学大学)を卒業しています。
この大学を出ている調教師と言えば、すぐに思いつくのは、1981年の桜花賞を勝ったブロケードなどでお馴染みの高松邦男さんや、1992年と1993年の安田記念を勝ったヤマニンゼファーや2014年の皐月賞を勝ったイスラボニータなどでお馴染みの栗田博憲君や、2013年のNHKマイルCを勝ったマイネルホウオウでお馴染みの畠山吉宏君あたりで、もちろん、彼らにとって黒岩君は「大学の後輩」です。
大学の頃、黒岩君は馬術部に入っていて、部の監督に藤沢和雄君を紹介してもらったことがきっかけで、卒業した後は、藤沢君が昔からよく使っている、美浦トレセンから車で10分ほどのところにある育成施設の「ミホ分場」で2年ほど働いて、その間に、藤沢君から馬の扱い方をしっかり教わったそうで、最後は確か場長をやっていました。
そして2007年の4月、黒岩君は競馬学校の厩務員課程に入って、それからしばらくは、勢司和浩君の厩舎と加藤和宏君の厩舎で厩務員をやってから、2008年の4月に、鹿戸雄一君の厩舎の調教助手になって、2011年の12月に30歳の若さで調教師の試験に受かっています。
その頃、彼は、開業時に与えられる12馬房を埋めるためと、多くの関係者に顔を覚えてもらう挨拶回りのため、9000円くらいの格安航空券を買って、毎週のように北海道に通っていましたね。
2012年の3月に厩舎を開業してからは、管理馬が「75連敗」という苦しいスタートで、その年は1勝しかできなくて、2013年も3勝に留まっていましたが、その後の2年間は、
2014年→15勝・獲得賞金1億9570万円
2015年→15勝・獲得賞金2億9534万円
と、勝ち数がグンと増えて、特に2015年は、ミュゼエイリアンを使った毎日杯で初めて重賞を勝つなど、今までで一番の数字を残すことができました。
でも、一昨年と去年は、
2016年→12勝・獲得賞金2億4416万円
2017年→8勝・獲得賞金1億8353万円
と成績が「右肩下がり」になってしまいましたから、今年の黒岩君は、「必ず巻き返したい」と強く願っているのでしょう。
ただ、今年は先週までが、「2勝・獲得賞金5443万円」という数字で、2015年を上回るどころか、一昨年と去年を上回れるかどうかも微妙なペースですから、今の彼は「賞金の高い重賞を勝って一気に稼ぎたい」と考えているのでしょうね。
そんな中、今週は、1着賞金が3900万円のダービー卿CTにミュゼエイリアンを登録してきましたから、この馬をメイチに仕上げてくる筈ですよ。


2018/03/26
「勝って悪い流れを変えたい」と考えて
国枝栄調教師(美浦)

主な管理馬:
ダノンプラチナ(2014年朝日杯FSなど)
アパパネ(2010年牝馬3冠など)
マイネルキッツ(2009年天皇賞・春など)
マツリダゴッホ(2007年有馬記念など)


今週の主な登録馬:
ショウナンアチーヴ(コーラルS)
テオドール(ダービー卿CT)
ロジチャリス(ダービー卿CT)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っている通りで、国枝栄君は、東京農工大学農学部の獣医学科を卒業していますね。
大学生の時、馬術部に入っていて、その繋がりで、八木沢勝美厩舎で調教助手をやっていた2つ年上の高橋裕君(現在は調教師)を知っていたので、卒業してからは、高橋君の紹介で、山崎彰義厩舎の調教助手になりました。
山崎さんと言えば、1987年の新潟大賞典をセッテジュノーで勝つなど、通算で247勝を上げていますね。
国枝君は、山崎厩舎の調教助手になってから、ずっとそこで腕を磨いて、1989年に調教師の試験に受かって、1990年に自分の厩舎を開業しました。
最初の年は、使った回数が少なかったので8勝止まりでしたけど、2年目は9勝、3年目と4年目は15勝と、順調に勝ち星を伸ばして、開業9年目だった1998年には、ブラックホークを使ったダービー卿CTで初めて重賞を勝つと、2004年には、44勝を上げて「9億4392万円」の賞金を稼いでいましたし、2007年には、41勝を上げて、開業してから一番多い「11億7307万円」の賞金を稼いでいましたね。
しかも、2010年に国枝君は、アパパネで牝馬3冠を勝っていますし、これを含めて、厩舎を開業してから先週までに、GIを11勝、重賞を41勝もしています。
それに、彼の厩舎は、一昨年までの5年間も、
2012年→41勝・獲得賞金6億8110万円
2013年→37勝・獲得賞金8億0044万円
2014年→35勝・獲得賞金6億0733万円
2015年→31勝・獲得賞金6億1444万円
2016年→34勝・獲得賞金6億3196万円
という形で順調に実績を積み重ねていましたし、去年は、今までで一番多い「48勝」を上げていました。
でも、去年はGIに2回しか馬を使えなかったことなどから、賞金は「8億8056万円」と、過去最高だった2007年を大きく下回っていましたね。
ですから、今年の国枝君は、「賞金の高い特別レースをたくさん勝ちたい」と思っているのでしょうし、実際に1月は、「4勝・獲得賞金1億1554万円」という成績を残していました。
ただ、この後は、2月が「1勝・獲得賞金6741万円」、3月は先週までで「1勝・獲得賞金6301万円」と書けば分かる通り、「完全に尻すぼみ」という結果ですから、きっと今の彼は、「何が何でもこの悪い流れを変えたい」と考えているのでしょうね。
そんな中、今週は、1着賞金が2200万円のコーラルSにショウナンアチーヴ、3900万円のダービー卿CTにテオドールとロジチャリスを登録してきましたので、どの馬も全力で仕上げてくると私は見ています。