「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/02/05
「もっとペースを上げないとマズイ」と考えている筈ですから
藤沢和雄調教師(美浦)

主な管理馬:
ソウルスターリング(2017年オークスなど)
レイデオロ(2017年ダービーなど)
ゼンノロブロイ(2004年ジャパンCなど)
シンボリクリスエス(2002年有馬記念など)

今週の主な登録馬:
ゴーフォザサミット(共同通信杯)
ムーンクエイク(洛陽S)
アルーシャ(クイーンC)
シャドウアイランド(クイーンC)
レイデオロ(京都記念)
レッドゲルニカ(バレンタインS)
スターオブペルシャ(雲雀S)
ペイドメルヴェイユ(初音S)
カービングパス(テレビ山梨杯)

担当者:調教師情報部 山田要一

知っている方もいると思いますけど、藤沢和雄君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」でして、彼は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんがやっていた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬に関わる仕事をする」と決めたそうです。
それから藤沢君は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来てからは、1977年から、菊池一雄厩舎(皐月賞とダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)の調教助手をやって、1982年から、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)の調教助手をやっていましたね。
そして、1983年からは、3冠馬シンボリルドルフなどを育てた野平祐二厩舎で調教助手をやって経験を積んで、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
ちなみに、彼が開業した1988年は、ブルーメルセデスがテレビ東京賞3歳牝馬S(今のフェアリーS)で2着に入ってくれて、リアルオージャもセイユウ記念で2着に入ってくれましたし、他の馬も頑張ってくれて、私の厩舎が23勝を上げた年でした。
調教師になってからの藤沢君の活躍は、皆さんもよく知っている通りで、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、シンボリクリスエスを使った2002年と2003年の有馬記念、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、サトノアレスを使った一昨年の朝日杯FS、ソウルスターリングを使った去年のオークス、レイデオロを使った去年のダービーなど、今までに、GIの26勝を含めて重賞を104勝もしています。
それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから去年まで、1年あたり46勝もしていますし、先週までに、現役で1番の「通算1383勝」という素晴らしい成績を残していて、2番目に勝ち星が多いのは、栗東の山内研二君の「833勝」ですから、どれだけたくさん勝っているのかがよく分かりますね。
賞金も、1995年から2006年までの12年間は、ずっと10億円の大台に乗せていましたし、ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、それまでの最高だった「23億1700万円」を記録していました。
ただ、2015年は、「32勝・獲得賞金7億9156万円」と、21年振りに40勝を下回っていましたし、賞金も、4年振りに8億円を下回ってしまったため、この結果を受けて藤沢君は、「必ず巻き返したい」と考えていた筈です。
実際に、一昨年、彼の厩舎は、サトノアレスを使った朝日杯FS、ソウルスターリングを使った阪神ジュベナイルFなど、重賞を5つ勝って、「51勝・獲得賞金10億9272万円」という素晴らしい数字を残しましたので、私の見込みは正しかったのでしょう。
それに、去年は、ソウルスターリングでオークス、レイデオロでダービーを勝つなど、「44勝・獲得賞金14億2548万円」という数字を残していましたけど、私は、藤沢君が過去2年の成績に満足しないで、今年も全力で勝ちにくると見ています。
と言うのも、彼の厩舎は、2009年に調教師リーディング1位になってから、
2010年→49勝(リーディング2位)
2011年→44勝(同4位)
2012年→50勝(同3位)
2013年→43勝(同6位)
2014年→53勝(同2位)
2015年→32勝(同19位)
2016年→51勝(同2位)
2017年→44勝(同9位)
と書けば分かる通り、8年もリーディングをご無沙汰していますので。
ですから、今年の藤沢君は、「必ずリーディングを獲りたい」と気合いを入れている筈ですけど、先週までは、「2勝・獲得賞金5116万円」という物足りない成績なので、今は、「もっとペースを上げないとマズイ」と考えているでしょうね。
そんな中、今週、彼は、1着賞金が3800万円の共同通信杯にゴーフォザサミット、2300万円の洛陽Sにムーンクエイク、3500万円のクイーンCにアルーシャとシャドウアイランド、6200万円の京都記念にレイデオロなど、賞金の高い特別レースに9頭を登録してきましたので、どの馬も全力で仕上げてくると私は見ています。

2018/02/05
「スタートダッシュに成功した」と言えませんので
堀宣行調教師(美浦)

主な管理馬:
サトノクラウン(2017年宝塚記念など)
モーリス(2016年天皇賞・秋など)
ドゥラメンテ(2015年ダービーなど)
リアルインパクト(2011年安田記念など)

今週の主な登録馬:
サトノソルタス(共同通信杯)
ブレステイキング(共同通信杯)
オハナ(クイーンC)
ハナレイムーン(初音S)
バリングラ(壇之浦特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

皆さんも知っていると思いますが、千葉県市川市出身の堀宣行君は、日本大学の商学部に通っている時に、実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたそうですね。
そして大学を出た後は、電気設備工事や情報通信工事などをやっている「関電工」で、経理関係の仕事をしていたそうですが、1991年に、「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。
競馬学校を出てからの堀君は、諏訪富三さんの厩舎で厩務員をやって、二ノ宮敬宇君の厩舎で調教助手になって経験を積んで、自分の厩舎を開業したのは2003年ですから、今年で16年目になりますね。
初めの年こそ、「6勝・獲得賞金1億2370万円」という数字でしたが、次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく成績を伸ばすと、2005年からは、毎年欠かさず20勝以上していますし、ビーナスラインを使った2006年の函館スプリントSで初めての重賞勝ちを、キンシャサノキセキを使った2010年の高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾っていて、先週までに、JRAだけで重賞を51勝もしています。
最近の堀厩舎は、管理馬をどんどん海外に遠征させていて、今までに、
リアルインパクト→2015年のジョージライダーS(オーストラリアのG1)
モーリス→2015年の香港マイルと2016年のチャンピオンズマイル(香港のG1)と香港カップ
サトノクラウン→一昨年の香港ヴァーズ
ネオリアリズム→去年のクイーンエリザベス2世C(香港のG1)
と、海外のG1を6つも勝っていますので、彼のことを、「日本を代表する調教師」と言っても大げさではないでしょうね。
2015年は、ドゥラメンテを使った皐月賞とダービー、モーリスを使った安田記念とマイルCSなど、JRAで、「重賞8勝を含む54勝・獲得賞金15億2485万円」という成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっていました。
その中で、私が「これは素晴らしい」と感じたのは、2割3分という勝率で、その年の勝率が2位だった藤原英昭君が1割8分1厘、その年の獲得賞金が一番だった池江泰寿君が1割3分7厘と書けば、堀君が残した数字の高さがよく分かる筈です。
ただ、堀君の厩舎は、一昨年と去年、
2016年→44勝・獲得賞金13億0934万円(重賞7勝)
2017年→48勝・獲得賞金11億3661万円(重賞5勝)
という数字に留まっていて、獲得賞金が「右肩下がり」になっていますので、私が堀君でしたら、「今年は必ず巻き返したい」と考えるでしょう。
でも、今年に入ってから先週までの成績は「4勝・獲得賞金4279万円」というもので、「スタートダッシュに成功した」と言える数字ではありませんし、先週までで「リーディング1位」の藤原英昭厩舎が「7勝・獲得賞金1億5972万円」という成績ですから、きっと、これから堀君は巻き返しに全力を注いでくる筈です。
こういった中、今週は、
1着賞金が3800万円の共同通信杯→サトノソルタスとブレステイキング
1着賞金が3500万円のクイーンC→オハナ
1着賞金が1820万円の初音S→ハナレイムーン
1着賞金が1500万円の壇之浦特別→バリングラ
と、賞金の高い特別レースに5頭を登録してきましたので、「早い内に手を打たなければならない」と考えた堀君が勝負を懸けてきたと私は見ています。

2018/02/05
去年は過去3年の数字を上回っとるんやけど…
橋田満調教師(栗東)

主な管理馬:
ディアドラ(2017年秋華賞)
スズカマンボ(2005年天皇賞・春)
アドマイヤグルーヴ(2003年エリザベス女王杯など)
アドマイヤベガ(1999年ダービー)
サイレンススズカ(1998年宝塚記念)

今週の主な登録馬:
ディアドラ(京都記念)
スズカディープ(壇之浦特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとる通りで、橋田満君の親父さんは、1973年の天皇賞・春を勝ったタイテエムなどでお馴染みの、調教師やった俊三さんですな。
橋田君は、東海大学の海洋学部水産学科を卒業してから、1975年からは俊三さんの厩舎で、1978年からは須貝彦三さんの厩舎などで調教助手をやって経験を積んで、1983年に調教師の試験に受かって、1985年に自分の厩舎を開業しとります。
そんで、3年目やった1987年に、ポットナポレオンを使った小倉3歳S(現在の小倉2歳S)で初めて重賞を勝つと、パッシングショットを使った1990年のマイルCSで初めてGIを勝って、その後も、サイレンススズカを使った1998年の宝塚記念や、アドマイヤベガを使った1999年のダービーや、アドマイヤグルーヴを使った2003年と2004年のエリザベス女王杯や、スズカマンボを使った2005年の天皇賞・春など、先週までに重賞を55勝(GIレースは11勝)、全部で673勝っちゅう立派な成績を残しとるんや。
しかも彼は、2012年の3月から2014年の2月まで、調教師会の会長をやっとったし、一昨年の3月からまた会長になっとって、この仕事をこなしながら、調教師としても、これだけええ成績を残しとるんですわ。
でもって、橋田君の厩舎で調教助手をやっとった中内田充正君は、去年、ダノンプレミアムを使った朝日杯FSを勝つなど、「46勝・獲得賞金7億5893万円」っちゅう成績を残しとって、勝率は2割1分5厘で「最高勝率調教師」になっとったように、弟子もしっかり育てとるんやからホンマに大したもんですな。
そんで、1998年の橋田厩舎は、さっきも書いたように、サイレンススズカを使った宝塚記念と、アドマイヤコジーンを使った朝日杯3歳S(現在の朝日杯FS)を勝つなど、全部で33勝を上げて、今までで一番多い「10億2115万円」っちゅう賞金を稼いどったし、その後も、2013年までは、毎年のように5億円以上の賞金を稼いどったんですわ。
せやけど、一昨年までの3年間は、
2014年→16勝・獲得賞金3億9711万円
2015年→14勝・獲得賞金3億9903万円
2016年→9勝・獲得賞金2億5272万円
っちゅう形で、成績が右肩下がりになっとったんやから、去年の橋田君は、「必ず巻き返したい」と考えとった筈やし、実際、ディアドラを使った秋華賞で10年半振りにGIを勝つなど、「23勝・獲得賞金5億7697万円」っちゅう成績を残しとりましたな。
ただ、去年は、弟子の中内田君に、勝ち星で「23」、獲得賞金で「1億8196万円」の差を付けられとったんですわ。
せやから、今年の橋田君は、「弟子の厩舎に負けたくない」と考えとるんやろうし、今年に入ってから先週までは、
橋田厩舎→1勝・獲得賞金3670万円
中内田厩舎→3勝・獲得賞金3185万円
と、賞金は橋田厩舎の方が上回っとりますな。
けど、勝ち星は2つ差を付けられとるし、賞金も安全圏っちゅうほどの差ではないんや。
こういった中、今週は、1着賞金が6200万円の京都記念にディアドラ、1500万円の壇之浦特別にスズカディープと、賞金の高い特別レースに2頭を登録しとりますんで、勝ってガッチリ稼ごうと、どちらもメイチに仕上げてくる筈やで。

2018/02/05
過去最高やった一昨年を超えたいと考えて
藤岡健一調教師(栗東)

主な管理馬:
ジュエラー(2016年桜花賞)
ビッグアーサー(2016年高松宮記念など)
ワンカラット(2012年オーシャンSなど)

今週の主な登録馬:
アメリカンワールド(共同通信杯)
ツヅミモン(クイーンC)
ワントゥワン(雲雀S)
セルリアン(巌流島特別)
ゲイルバローズ(脊振山特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんも知っとると思いますけど、藤岡健一君は、キクノペガサス(1984年の愛知杯など重賞3勝)や、グローバルダイナ(1985年の阪神牝馬特別など重賞3勝)とかを育てた宇田明彦さんの厩舎で、1979年から厩務員と調教助手をやって経験を積んどりましたな。
その後は、ウイニングチケットや、エアグルーヴや、ファインモーションとか、GI馬を何頭も育てた伊藤雄二さんの厩舎や、南井克巳君の厩舎で腕を磨いて、2001年に調教師の試験に受かると、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
最初の年は、11月の開業やったんで、1つも勝てずに終わったんやけど、2年目は12勝、3年目は21勝と、どんどん成績を伸ばすと、その後は毎年のように20勝を超えとって、トップオブワールドを使った2004年のユニコーンSで初めて重賞を勝つと、2012年には、今までで一番多い「41勝」を上げて、「5億8538万円」の賞金を稼いどりました。
そんで、その後の4年間も、
2013年→27勝・獲得賞金4億5702万円
2014年→29勝・獲得賞金5億9555万円
2015年→30勝・獲得賞金7億1382万円
2016年→31勝・獲得賞金9億2986万円
と、獲得賞金が右肩上がりやったし、特に一昨年は、ビッグアーサーを使った高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾って、ジュエラーを使った桜花賞も勝つなど、「9億2986万円」っちゅう今までで一番多い賞金を稼いだんやから、藤岡君は大喜びしたんやろ。
ただ、去年は、一昨年より5つ多い36勝を上げたんやけど、重賞を一つも勝てんかったことが響いて、獲得賞金は「5億2467万円」と、一昨年を大きく下回ってしもうたんで、今年の藤岡君は、「キッチリ巻き返したい」と考えとる筈や。
実際、先週までの成績は、「5勝・獲得賞金7025万円」っちゅうもんで、リーディング7位に付けとるんやけど、彼は、先週までの結果に満足せんで、これからも全力で勝ちにくるとワシは見とります。
っちゅうのも、今年の5勝は全て平場のレースで上げたもんで、賞金の高い特別レースを勝てとらんのやから。
そんな中、今週は、1着賞金が3800万円の共同通信杯にアメリカンワールド、3500万円のクイーンCにツヅミモン、1820万円の雲雀Sにワントゥワン、1050万円の巌流島特別にセルリアン、1050万円の脊振山特別にゲイルバローズと、特別レースに全部で5頭を登録しとるんで、ワシが藤岡君やったら、どの馬もお釣りを残さずメイチに仕上げますわ。