「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/01/15
一昨年の半分以下しか賞金を稼げなかったので
中川公成調教師(美浦)

主な管理馬:
ゴールドアクター(2015年有馬記念など)
マジックタイム(2016年ターコイズSなど)

今週の主な登録馬:
ゴールドアクター(アメリカJCC)
リヴェルディ(初茜賞)
サリネロ(蒲郡特別)

担当者:調教師情報部 山田要一

知っている方も多いと思いますが、中川公成(ただしげ)君は、1989年の5月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の9月から、藤沢和雄君の厩舎で厩務員をやっていましたね。
その後は、1990年の4月から石毛善衛さんの厩舎で、1998年の3月からは萱野浩二君の厩舎で調教助手をやっていて、調教師の試験に受かったのは、2005年のことです。
中川君がいた頃、石毛さんの厩舎には、1992年のフラワーCを勝ったブランドアートがいましたし、萱野君の厩舎には、2002年のフローラSを勝ったニシノハナグルマがいましたから、こういう風に、それぞれの厩舎で走る馬を間近で見られたことが、彼にはいい経験になったのでしょうね。
そして、2006年に自分の厩舎を開業した中川君は、最初の年は「5勝・獲得賞金8730万円」という成績でしたけど、次の年からは、
2007年→10勝・獲得賞金1億3815万円
2008年→14勝・獲得賞金2億0503万円
という形で、順調に成績を伸ばしていました。
ただ、その後の5年間は、
2009年→13勝・獲得賞金1億9013万円
2010年→8勝・獲得賞金1億9305万円
2011年→11勝・獲得賞金1億8733万円
2012年→12勝・獲得賞金1億9894万円
2013年→14勝・獲得賞金1億8689万円
と、2008年の数字を下回っていましたね。
でも、2014年は、菊花賞で3着に入ったゴールドアクターなどの活躍で、「16勝・獲得賞金2億9933万円」という成績を残していましたから、この結果に中川君は満足していた筈です。
更に、2015年の中川君は、ゴールドアクターを使ったアルゼンチン共和国杯で初めて重賞を勝ちましたし、この馬が有馬記念も勝って、「17勝・獲得賞金5億1932万円」という数字を残していました。
それに一昨年は、ゴールドアクターで日経賞とオールカマー、マジックタイムでダービー卿CTとターコイズSと、重賞を4勝しましたし、全体の成績も、「19勝・獲得賞金6億1121万円」と、今までで一番の数字でしたから、彼は本当に嬉しかったでしょうね。
でも、去年は、マジックタイムが中山牝馬Sで2着に入った後、引退して繁殖入りしましたし、ゴールドアクターが1勝もできなかったこともあって、「14勝・獲得賞金2億8977万円」と、一昨年の半分以下しか賞金を稼げなかったので、「今年は必ず巻き返したい」と考えている筈です。
ただ、中川君の厩舎は、今年に入ってからの2週で、全部で10頭を使っていますけど、まだ1勝もできていませんので、今の彼は、「早く今年の初勝利を上げたい」、「賞金の高いレースを勝って厩舎に勢いを付けたい」と気合いを入れているのでしょう。
そして今週は、1着賞金が6200万円のアメリカJCCにゴールドアクター、1500万円の初茜賞にリヴェルディ、1050万円の蒲郡特別にサリネロを登録してきましたので、「何が何でも勝たせる」という思いで、どの馬もメイチに仕上げてくる筈ですから、最終追い切りの様子や、その後の馬の気配などを、念入りに確認しなければなりませんね。

2018/01/15
「2011年の数字を超えたい」と考えとる筈やから
松永昌博調教師(栗東)

主な管理馬:
モルトベーネ(2017年アンタレスS)
ノボリディアーナ(2015年府中牝馬S)
ウインバリアシオン(2014年日経賞など)
エイシンアポロン(2011年マイルCSなど)

今週の主な登録馬:
モルトベーネ(東海S)
ルドルフィーナ(中京スポニチ賞)
ビオラフォーエバー(恋路ケ浜特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

松永昌博君が、乗り役やった時に、バンブーメモリーで勝った1989年のスワンSや、オースミシャダイで勝った1990年の阪神大賞典や、ナイスネイチャで勝った1991年の京都新聞杯と鳴尾記念など、2002年に引退するまでに、重賞を23勝しとって、全部で544勝を上げとるのは、皆さんもよう知っとるやろう。
乗り役を引退した後の彼は、2002年の3月から義理のお父さんの松永善晴さんの厩舎で調教助手として経験を積んで、2005年に調教師の試験に受かって、次の年に厩舎を開業しとります。
最初の年は、「7勝・獲得賞金1億1276万円」っちゅう成績やったけど、次の年には、「19勝・獲得賞金2億8294万円」と大きく成績を伸ばしとって、2008年は「26勝」、2009年は「25勝」、2010年は「25勝」、2011年は「22勝」と、ずっと「20勝以上」をキープしとりましたな。
そん中でも2011年は、エイシンアポロンを使ったマイルCSで初めてGIを勝つとか、重賞を4勝して、今までで一番多い「8億0718万円」(22勝)っちゅう賞金を稼いどったんやから、彼にとってホンマにエエ年やったんやろう。
その後も、2012年は「21勝」、2013年は「33勝」、2014年は「21勝」と、20勝以上を続けとるし、こん中で、2013年の勝利数は、今までで一番エエ数字なんですわ。
せやけど、この年の賞金は「6億0460万円」と、2011年より2億円以上も少なくなっとったし、去年までの4年間も、
2014年→21勝・獲得賞金4億9696万円
2015年→19勝・獲得賞金4億5568万円
2016年→19勝・獲得賞金4億2464万円
2017年→22勝・獲得賞金4億3566万円
っちゅう、2011年と比べたら物足りん数字やったんで、今年の松永君は、「早い内からガッチリ稼いで、2011年の賞金を超えたい」と考えとる筈ですな。
そんで、今年に入ってからは、全部で14頭を使っとって、その内、ラインスピリットで淀短距離Sを勝っとるんやけど、他のレースは一つも勝てとらんので、今の彼は、「もっとたくさん勝って少しでも多く賞金を稼ぎたい」と強く願っとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が5500万円の東海Sにモルトベーネ、1500万円の中京スポニチ賞にルドルフィーナ、1500万円の恋路ケ浜特別にビオラフォーエバーと、賞金の高い特別レースに3頭を登録しとりますんで、どの馬もメイチに仕上げてくる筈やで。

2018/01/15
2月一杯で定年ですから…
小島太調教師(美浦)

主な管理馬:
ディサイファ(2016年アメリカJCCなど)
ダービーフィズ(2015年函館記念など)
アプリコットフィズ(2010年クイーンSなど)

今週の主な登録馬:
ディサイファ(アメリカJCC)
サンマルデューク(東海S)
メガオパールカフェ(アレキサンドライトS)
フラガリア(東雲賞)

担当者:調教師情報部 元調教師N

小島太君が、調教師の試験に受かった1996年までに、サクラチヨノオーに乗った1988年のダービーや、サクラチトセオーに乗った1995年の天皇賞・秋など、重賞を85勝、通算で1024勝と、乗り役として素晴らしい成績を残しているのは、皆さんもよく知っているのでしょう。
乗り役を引退してからの小島君は、境勝太郎さんの厩舎を引き継ぐ形で、1997年に開業していて、1年目は9勝止まりでしたが、2年目は14勝、3年目は27勝と、どんどん成績を伸ばしていましたし、4年目だった2000年の2月には、イーグルカフェを使った共同通信杯4歳Sで初めて重賞を勝っていて、その年のNHKマイルCもこの馬で勝っていましたね。
そして2002年には、マンハッタンカフェを使った天皇賞・春と、イーグルカフェを使ったジャパンCダートなど、4つの重賞を勝って、「40勝・獲得賞金10億0738万円」という、開業してから一番の成績を残していましたけど、それからは、この数字を一度も越えられていません。
それに、去年までの4年間も、
2014年→14勝・獲得賞金3億1876万円(重賞1勝)
2015年→22勝・獲得賞金5億2542万円(重賞3勝)
2016年→18勝・獲得賞金4億0381万円(重賞1勝)
2017年→13勝・獲得賞金2億3680万円(重賞0勝)
と書けば分かる通り、勝ち星と賞金のどちらも2002年の半分ほどの状況が続いていますから、間違いなく、今の小島君は、「賞金の高い特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えていますね。
また、1947年生まれの小島君は、去年の4月で70歳になりましたので、来月で定年ですから、今の彼は、「何としてでも、定年までに一つでも多く勝ちたい」とも考えている筈です。
こういった状況の中で、今週、彼の厩舎は、
1着賞金6200万円のアメリカJCC→ディサイファ
1着賞金5500万円の東海S→サンマルデューク
1着賞金1820万円のアレキサンドライトS→メガオパールカフェ
1着賞金1500万円の東雲賞→フラガリア
と、全部で4頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、「ここで一気に稼いで、引退の花道を飾りたい」と考えた小島君が、勝負を懸けてくると私は見ています。
しかも小島君は、ディサイファを使った2016年1月のアメリカJCCから、重賞を勝てていませんので、アメリカJCCのディサイファと東海Sのサンマルデュークには、「何としても勝ちたい」という思いが込められている筈です。

2018/01/15
「もっと勢いを付けたい」と考えとる筈やから
五十嵐忠男調教師(栗東)

主な管理馬:
テイエムプリキュア(2005年阪神ジュベナイルFなど)
マイネレーツェル(2008年ローズSなど)
タガノエスプレッソ(2014年デイリー杯2歳S)

今週の主な登録馬:
オールマンリバー(東海S)
タガノエスプレッソ(東海S・すばるS)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとる通り、五十嵐忠男君は、1973年に田所秀雄さんの厩舎から乗り役としてデビューして、1984年の中日新聞杯をアスコットエイトで、1990年のラジオたんぱ杯3歳牝馬Sをイソノルーブルで勝つとか、調教師の試験に受かった1993年までに176勝しとったんや。
そんで、1994年に厩舎を開業した五十嵐君は、最初の年は2勝しか上げられんかったけど、次の年からは、毎年のように10勝以上しとったし、2005年には、テイエムプリキュアを使った阪神ジュベナイルFで、初めての重賞勝ちをGIで飾っとりましたな。
それからは、マイネレーツェルを使った2008年のフィリーズレビューとローズS、テイエムプリキュアを使った2009年の日経新春杯、テイエムオーロラを使った2010年の府中牝馬S、テイエムハリアーを使った2013年の京都ハイジャンプ、タガノエスプレッソを使った2014年のデイリー杯2歳とかを勝っとって、今までに重賞を11勝しとります。
で、2013年は、テイエムハリアーの活躍とかで、「26勝・獲得賞金4億3496万円」っちゅう成績を残しとったんですわ。
せやけど、その後の2年間は、
2014年→13勝・獲得賞金2億3793万円
2015年→20勝・獲得賞金3億1374万円
と、2013年と比べると物足りん成績に終わってしもうたんで、一昨年の五十嵐君は、「巻き返しに全力を注いでくる」とワシは見とったんや。
実際、一昨年は、「27勝・獲得賞金4億3843万円」っちゅう、今までで一番の成績を残しとったんで、ワシの見込みは正しかったんやろう。
せやけど、去年の成績は、「14勝・獲得賞金2億7681万円」っちゅうもんで、前の年と比べると、勝ち星が「13」、獲得賞金が「1億6162万円」も減ってしもうたんで、きっと五十嵐君は、「このままではアカン」っちゅう危機感を感じとる筈や。
そんで、今年の五十嵐厩舎は、先週までに2勝と、まずまずのスタートを切ったんやけど、獲得賞金は「2298万円」に留まっとるんで、今の彼は、「賞金の高い特別レースを勝って、もっと勢いを付けたい」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が5500万円の東海Sにオールマンリバーとタガノエスプレッソ(すばるSにも登録)を登録しとりますんで、勝ってガッチリ賞金を稼ぐために、どっちもメイチに仕上げてくる筈やで。