「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2017/11/27
過去最高の「25勝」を上げていますけど…
高木登調教師(美浦)

主な管理馬:
サウンドトゥルー(2016年チャンピオンズCなど)
ホワイトフーガ(2016年JBCレディスクラシックなど)
スノードラゴン(2014年スプリンターズS)


今週の主な登録馬:
サウンドトゥルー(チャンピオンズC)
ペイシャフェリシタ(浜松S)
パルトネルラーフ(北総S)
マイネルクラース(チバテレ杯)
ラレゾン(栄特別)


担当者:調教師情報部 山田要一

知っている方もいると思いますけど、お祖父さんが馬主だったため、競馬が身近だった高木登君は、確か麻布獣医大学(現在の麻布大学)まで馬術を続けた後、1988年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後は、まず、伊藤正徳君の厩舎で厩務員をやって、それからは、山崎彰義さんの厩舎や、加藤征弘君の厩舎や、浅野洋一郎君の厩舎で、調教助手として経験を積んでいましたね。
ちなみに、高木君が競馬学校に入った1988年は、ブルーメルセデスがテレビ東京賞3歳牝馬S(今のフェアリーS)で2着に入ってくれて、リアルオージャもセイユウ記念で2着に入ってくれましたし、他の馬も頑張ってくれて、私の厩舎が23勝を上げた年でした。
2006年、調教師の試験に受かった高木君は、次の年に自分の厩舎を開業して、初めの年こそ、レースに使った頭数が少なかったので「5勝・獲得賞金1億1252万円」という成績でしたが、その後は、
2008年→「15勝・獲得賞金1億8535万円」
2009年→「17勝・獲得賞金2億3780万円」
2010年→「17勝・獲得賞金3億0266万円」
2011年→「17勝・獲得賞金2億2406万円」
2012年→「18勝・獲得賞金2億7318万円」
2013年→「19勝・獲得賞金4億0086万円」
と、安定した数字を残していましたね。
そして2014年は、マイネルフロストを使った毎日杯で初めて重賞を勝つと、ウインマーレライを使ったラジオNIKKEI賞と、スノードラゴンを使ったスプリンターズSも勝っていて、勝ち星は「17」でしたが、賞金は過去最高の「5億4643万円」を稼いでいました。
でも、その後の2年間は、JRAでの成績が、
2015年→「23勝・獲得賞金4億3545万円」
2016年→「20勝・獲得賞金4億4114万円」
というもので、賞金が2014年より1億円ほど少なかったのですから、今年の高木君は、「必ず巻き返したい」と考えている筈です。
実際、今年に入ってから先週までの高木厩舎は、過去最高の「25勝」を上げていますね。
ただ、重賞は、サウンドトゥルーを使ったJBCクラシックなど、地方交流しか勝てていないため、JRAで獲得した賞金は、一昨年と去年のペースとあまり変わらない「3億9962万円」に留まっています。
ですから、今の高木君は、「賞金の高い特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週、高木君は、
1着賞金9700円のチャンピオンズC→サウンドトゥルー
1着賞金1820万円の浜松S→ペイシャフェリシタ
1着賞金1820万円の北総S→パルトネルラーフ
1着賞金1500万円のチバテレ杯→マイネルクラース
1着賞金1050万円の栄特別→ラレゾン
と、特別レースに全部で5頭を登録してきましたので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。


2017/11/27
悪い流れを変えたい筈やから
湯窪幸雄調教師(栗東)

主な管理馬:
カフジテイク(2017年根岸S)
エムエスワールド(2012年京都ハイジャンプなど)
メモリーキアヌ(2004年愛知杯)
シンコールビー(2003年フローラS)



今週の主な登録馬:
カフジテイク(チャンピオンズC)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとる通りで、湯窪幸雄君は、1968年から、天皇賞・春を勝ったリキエイカンなどでお馴染みの柏谷富衛厩舎で騎手候補生になっとりましたな。
1970年に柏谷厩舎から乗り役としてデビューしてからは、
1971年~1972年→橋田俊三厩舎に所属(天皇賞・春を勝ったタイテエムなどを管理)
1972年~1979年→伊藤雄二厩舎に所属(ダービーを勝ったウイニングチケット、天皇賞・秋を勝ったエアグルーヴなどを管理)
1979年→湯浅三郎厩舎に所属(阪神大賞典を勝ったアリーナオーなどを管理)
っちゅう形で所属しとって、1990年に乗り役を引退するまでに、全部で141勝しとったんや。
引退してからの湯窪君は、2000年に調教師の試験に受かるまでの11年間、最後に所属しとった湯浅さんの厩舎でずっと調教助手をやっとりました。
そんで、2001年に自分の厩舎を開業した湯窪君は、2010年までの9年間、毎年10勝以上しとったし、シンコールビーを使った2003年のフローラS、メモリーキアヌを使った2004年の愛知杯と、乗り役時代には勝てなかった重賞を、早い内に勝ったんや。
で、2011年は今までで一番多い22勝を上げとって、2012年はエムエスワールドを使った京都ハイジャンプと小倉サマージャンプを勝つなど、今までで一番の「3億8056万円」の賞金を稼いどりましたわ。
けど、それから去年までは、
2013年→14勝・獲得賞金2億5181万円
2014年→13勝・獲得賞金2億3022万円
2015年→10勝・獲得賞金2億1798万円
2016年→13勝・獲得賞金2億6574万円
と書けば分かるように、ずっと2012年の数字を下回っとったし、今年に入ってから先週までも、カフジテイクを使った根岸Sで、4年半振りに重賞を勝っとるものの、他の馬があまり活躍できとらんことが響いて、「10勝・獲得賞金1億8700万円」っちゅう数字に留まっとるんで、今の湯窪君は、間違いなく「悪い流れを変えなアカン」と考えとる筈や。
そんな中、今週は1着賞金9700万円のチャンピオンズCにカフジテイクを登録してきたんやから、ワシが彼やったら、「何が何でもここを勝ちたい」と考えて、お釣りを残さずメイチに仕上げるでしょうな。
それに湯窪君の厩舎は、シンコールビーを使った2003年のオークスで3着や、カフジテイクを使った今年のフェブラリーSで3着とか、今までに惜しいレースがいくつかあったんやけど、まだ一度もGIを勝てとらんので、今回は、「そろそろ勝ちたい」っちゅう思いも込められとる筈やで。


2017/11/27
去年とあまり変わらないペースですから
相沢郁調教師(美浦)

主な管理馬:
マイネルミラノ(2016年函館記念)
クリールカイザー(2015年アメリカJCC)
ヴェルデグリーン(2013年オールカマー)
ウメノファイバー(1999年オークス)


今週の主な登録馬:
マイネルミラノ(チャレンジC)
エメラルエナジー(鳴海特別)
スペリオルシチー(チバテレ杯)
タマスカイブルー(寒椿賞)


担当者:調教師情報部 元調教師N

北海道出身の相沢郁(いくお)君は、高校を出てから、麻布大学の獣医学部に進んでいて、その頃、門別の白井牧場(1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティア、2000年の桜花賞を勝ったチアズグレイスなどを生産)でアルバイトをしたことがきっかけで、「JRAの獣医になりたい」と思ったそうですが、だんだんと、「現役の競走馬に関わりたい」と思うようになって、調教師を目指すようになったそうです。
そして相沢君は、競馬学校を出た後、1986年の11月から、前田禎(ただし)厩舎の調教助手になって、1997年に38歳の若さで調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業するまで、前田厩舎一筋で腕を磨いていました。
ちなみに、前田厩舎と言えば、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなどでお馴染みですね。
開業してからの相沢君は、その年の11月に、ウメノファイバーを使った京王杯3歳Sで早くも重賞を勝つと、次の年にも、ウメノファイバーでクイーンCとオークスを勝つなど、今までに重賞を16勝もしています。
2014年の相沢厩舎は、ヴェルデグリーンでアメリカJCCを勝つなど、「18勝・獲得賞金5億7188万円」という成績で、今までで一番の賞金を稼いでいましたが、その後の2年間は、
2015年→「19勝・獲得賞金4億7222万円」
2016年→「23勝・獲得賞金3億7562万円」
という数字に終わっていますので、今年の相沢君は、「必ず2014年の賞金を超えたい」と思っている筈です。
でも、先週までの数字は、「25勝・獲得賞金3億5666万円」というもので、去年とあまり変わらないペースですから、私が相沢君でしたら、間違いなく「もっとペースを上げたい」と考えますね。
そんな中、今週、彼の厩舎は、
1着賞金4100万円のチャレンジC→マイネルミラノ
1着賞金1500万円の鳴海特別→エメラルエナジー
1着賞金1500万円のチバテレ杯→スペリオルシチー
1着賞金1000万円の寒椿賞→タマスカイブルー
と、全部で4頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、相沢君が、「ここで一気に稼ぎたい」と考えて、どの馬もお釣りを残さずメイチに仕上げてくると私は見ています。


2017/11/27
「7連敗中の【稼ぎ頭】の分まで稼がなアカン」と思っとるんでしょうな
加用正調教師(栗東)

主な管理馬:
アズマシャトル(2015年小倉記念)
ドリームバレンチノ(2014年JBCスプリントなど)
マイネルスターリー(2010年函館記念)
ランニングゲイル(1997年弥生賞)


今週の主な登録馬:
ミツバ(チャンピオンズC)

担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんも知っとるやろうけど、横浜出身の加用正君がこの世界に入ったんは、中学生の時、「馬事公苑騎手課程」の様子をテレビで見て、「自分も騎手になりたい」と思ったことがきっかけやったそうで、実際、中学校を卒業した後はすぐ馬事公苑に入って、それから6年半ほど馬乗りを教わった後、1976年に乗り役としてデビューしたんや。
彼は、その年に19勝を上げるっちゅうとてもええスタートを切って、4年後の1980年には、ノトダイバーに乗ったシンザン記念で初めて重賞を勝つと、それからも、ダイナカーペンターに乗った1988年の阪神大賞典や、ダイタクヘリオスに乗った1991年の高松宮杯など、重賞の20勝を含む通算559勝を上げて、調教師の試験に受かった1993年に乗り役を引退しとります。
そんで、1994年に自分の厩舎を開業した加用君は、エイシンガイモンを使った1996年と1997年の関屋記念や、ランニングゲイルを使った1997年の弥生賞や、リミットレスビットを使った2006年の根岸Sとか、今までにJRAの重賞を13回勝っとるし、2007年には、関西リーディングの2位になって優秀調教師賞をもらっとりましたな。
2006年の加用君は、リミットレスビットの活躍とかで、今までで一番の「31勝・獲得賞金6億6042万円」っちゅう成績を残しとったし、その後も、4億円以上をコンスタントに稼いどったんやけど、2014年は「12勝・獲得賞金2億4445万円」と、勝ち星と賞金が一気に減ってしまったんですわ。
けど、一昨年と去年は、
2015年→26勝・獲得賞金4億3545万円
2016年→24勝・獲得賞金4億2709万円
っちゅう形で巻き返すことができたんやから、加用君はホッとしたんやろ。
もちろん、今年の加用君は、「去年までの勢いで、2006年よりええ成績を残したい」と思っとる筈で、実際、先週までの成績は「22勝・獲得賞金4億0337万円」っちゅうもんで、去年の同じ時期(11月4週目まで)の「21勝・獲得賞金3億8393万円」を上回っとるんですわ。
せやけど、加用君は、先週までの結果に満足せんで、今週も全力で勝ちにくるとワシは見とります。
何しろ、今、彼が管理している39頭の中で、「4億9484万円」の賞金を獲得しとる「稼ぎ頭」のドリームバレンチノは、去年、地方交流重賞の東京盃を勝ってから「7連敗中」で、今年は「500万円」しか賞金を稼げとらんのやから。
もちろん、ワシが加用君やったら、「ドリームバレンチノの分を他の馬で稼ぎたい」と考える筈で、今週は、1着賞金9700万円のチャンピオンズCにミツバを登録しとるんやから、この馬を全力で仕上げてくる筈やで。
それに加用君は、ドリームバレンチノを使った2014年のJBCスプリントで、「交流G1勝ち」を飾っとるんやけど、まだJRAのGIは一度も勝っとらんので、チャンピオンズCに登録しとるミツバには、「何としても勝ちたい」っちゅう思いを込めとるんやろ。