「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2017/08/28
池江厩舎との差を詰めたい筈やから
音無秀孝調教師(栗東)

主な管理馬:
ミッキーアイル(2016年マイルCSなど)
カンパニー(2009年天皇賞・秋など)
オウケンブルースリ(2008年菊花賞など)
オレハマッテルゼ(2006年高松宮記念)


今週の主な登録馬:
アサクサゲンキ(小倉2歳S)
イイコトズクシ(小倉2歳S)
モズスーパーフレア(小倉2歳S)
ラクアミ(北九州短距離S)


担当者:調教師情報部 鎌田光也

皆さんもよう知っとるように、音無秀孝先生は、1979年から1993年まで乗り役をやっとって、1985年のオークスを、28頭立ての21番人気やったノアノハコブネで勝つなど、引退までに全部で84勝を上げとりましたな。
ちなみに先生は、小さい頃にコックを目指してとって、中学を出てからは、レストランで見習いをやっとったんやけど、そこにおった3年間で競馬が大好きになって、それから乗り役を目指したそうや。
乗り役を引退してからの音無先生は、田中章博厩舎で調教助手をやって、1995年に調教師の試験に受かると、その年の6月に自分の厩舎を開業して、7月には早くも、イナズマタカオーを使った北九州記念で初の重賞勝ちを飾っとりましたな。
それからも、音無厩舎は順調に勝ち星を増やしとって、オレハマッテルゼを使った2006年の高松宮記念で初めてGIを勝つと、オウケンブルースリを使った2008年の菊花賞、カンパニーを使った2009年の天皇賞・秋とマイルCS、ミッキーアイルを使った2014年のNHKマイルCと去年のマイルCSを勝つなど、今までにGIを8勝、それを入れて61回も重賞を勝っとります。
そんで音無先生は、2004年に48勝を上げて「10億3187万円」の賞金を稼ぐと、それから2010年まで、ずっと10億円以上を稼いどりました。
そん中でも、2009年は「45勝・獲得賞金15億0487万円」っちゅう成績で、「最多賞金獲得調教師賞」を受賞しとりましたし、2010年は「52勝・獲得賞金11億5654万円」っちゅう成績で、初めて調教師リーディング1位になったんやから、乗り役よりも、調教師として馬を育てる方が向いとるんでしょうな。
せやけど、それから一昨年までは、
2011年→40勝・獲得賞金9億2030万円
2012年→42勝・獲得賞金6億8735万円
2013年→28勝・獲得賞金5億1970万円
2014年→43勝・獲得賞金9億8375万円
2015年→36勝・獲得賞金9億9976万円
と、ずっと2009年の数字を下回っとったんで、もちろん、去年の音無先生は、「調教師リーディングを取りたい」、「久々に10億円の大台に乗せたい」と考えとった筈ですわ。
そんで実際に去年は、「45勝・獲得賞金11億9466万円」っちゅう成績で、キッチリ10億円以上を稼いだんやから、ワシの見込みは正しかったんやろう。
けど、リーディングの順位は、57勝やった1位の矢作芳人厩舎とは「12勝」の差で4位やったし、賞金は、「17億4665万円」を稼いどった池江泰寿厩舎に「5億5199万円」の差を付けられて、こっちも4位やったんや。
せやから、今年の音無先生は、「勝ち鞍と賞金のどっちも1位になりたい」と考えとる筈やし、実際、ミッキーロケットを使った日経新春杯、ブラックスピネルを使った東京新聞杯、アメリカズカップを使ったきさらぎ賞、アドミラブルを使った青葉賞、サンライズノヴァを使ったユニコーンSと、もう重賞を5つも勝っとって、先週までに、「30勝・獲得賞金8億0633万円」っちゅう数字を残しとります。
せやけど、今、勝ち星と賞金のどっちも1位になっとる池江泰寿厩舎(42勝・獲得賞金11億9367万円)に、勝ち星では「12」の差を付けられとるし、賞金も「3億8734万円」の差を付けられとるんやから、ワシが音無先生やったら、「とにかく池江厩舎との差を詰めたい」と考えて、あれこれ手を尽くしますわ。
そんな中、今週、音無先生の厩舎は、1着賞金が3100万円の小倉2歳Sにアサクサゲンキとイイコトズクシとモズスーパーフレア、1820万円の北九州短距離Sにラクアミと、賞金の高い特別レースに4頭を登録してきましたんで、実際に先生がどう仕上げてくるんか、これからの動きを、最後の最後までキッチリ確認せなアカンやろな。


2017/08/28
「同期に負けたくない」と考えている筈ですから
武井亮調教師(美浦)

主な管理馬:
リエノテソーロ(2016年全日本2歳優駿など)

今週の主な登録馬:
フローラルシトラス(小倉2歳S)
ロジャージーニアス(札幌2歳S)
モルトアレグロ(すずらん賞)


担当者:調教師情報部 山田要一

皆さんも知っていると思いますが、武井亮君は、駿台甲府高校(山梨県甲府市)を卒業した後、1年間浪人してから、北海道大学(北海道札幌市北区)の獣医学部に入学していて、馬術部に入っていましたね。
彼は、大学を卒業した後、「ノーザンファーム空港」(北海道苫小牧市)で騎乗従業員になって、2007年に競馬学校の厩務員課程に入りました。
それからの武井君は、2008年の1月から、二ノ宮敬宇君(1989年のジャパンCを勝ったエルコンドルパサーなどを管理)の厩舎で厩務員をやった後、高木登君(2014年のスプリンターズSを勝ったスノードラゴンなどを管理)の厩舎や、和田正道君(2006年の新潟記念を勝ったトップガンジョーなどを管理)の厩舎で調教助手として経験を積んでいましたね。
そして、2013年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に厩舎を開業しているように、厩務員課程を出てから6年弱という短い期間で自分の厩舎を構えているのですから大したものです。
彼は、最初の年に「13勝・獲得賞金1億6827万円」という成績を残すと、その後も、
2015年→20勝・獲得賞金2億2875万円
2016年→20勝・獲得賞金2億8173万円
という形で、勝ち星と賞金を順調に積み重ねていますし、去年は、リエノテソーロを使った交流重賞のエーデルワイス賞で初めて重賞を勝つと、この馬で交流GIの全日本2歳優駿も勝っていますね。
でも、今年に入ってから先週までの成績は、「12勝・獲得賞金1億9720万円」というもので、このままのペースだと、去年の成績に届きませんので、今の武井君は、「賞金の高い特別レースを勝って、一気に稼ぎたい」と考えているのでしょう。
それに、彼と同じ2014年の試験に受かった調教師は5人いて、その中で、
西村真幸君→19勝・獲得賞金3億5911万円
池添学君→16勝・獲得賞金3億0300万円
松下武士君→10勝・獲得賞金2億6452万円
奥村武君→17勝・獲得賞金2億5352万円
と、書けば分かる通り、今年は4人が武井君より多く稼いでいますので、きっと今は、「同期に負けたくない」とも考えている筈です。
そして今週は、1着賞金が3100万円の小倉2歳Sにフローラルシトラス、3100万円の札幌2歳Sにロジャージーニアス、1600万円のすずらん賞にモルトアレグロと、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたので、どの馬も全力で仕上げてくるのでしょう。
しかも、彼は、さっき書いた通り、リエノテソーロで交流重賞を勝っていますけど、まだJRAの重賞は勝てていませんので、フローラルシトラスとロジャージーニアスには、「JRAの重賞を勝ちたい」という思いが込められている筈です。


2017/08/28
「同期の中で1位をキープしたい」と考えとる筈やから
西村真幸調教師(栗東)

主な管理馬:
マイネルバイカ(2015年白山大賞典)

今週の主な登録馬:
ジュンドリーム(小倉2歳S)
タイセイソニック(小倉2歳S)
シスターフラッグ(札幌2歳S)
スペードクイーン(八幡特別)


担当者:調教師情報部 栗東記者E

知っとる方もいると思いますけど、西村真幸先生は、北海道の様似(さまに)出身で、実家は様似港のすぐ近くで漁具店を営んどるんですわ。
先生は、同級生の実家がやっとる牧場を手伝っとって、そん時から、「将来は競馬に関わる仕事をしたい」と考えるようになったそうですな。
その後、ノーザンファームで働いてから、2002年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月に新井仁厩舎で厩務員を、次の月からは、福島勝厩舎の調教助手をやっとりました。
それからは、友道康夫先生の厩舎や、岩元市三先生の厩舎で経験を積んで、2014年に調教師の試験に受かって、一昨年の3月に自分の厩舎を開業しとります。
ちなみに西村先生は、調教師になる前、栗東トレセンのバスケ部に所属しとって、このバスケ部の創設メンバーには、去年の2月一杯で引退した橋口弘次郎先生がおって、その後も、角居勝彦先生や藤岡健一先生などがチームに入っとったんですわ。
そうそう、去年の「ジョッキーベイビーズ」に、東海地区の代表として出場して4着やった西村悠希君は、西村先生の二番目の息子さんですな。
一昨年、厩舎を開業した西村先生は、3月28日(土)にサンフレイムで初勝利を上げて、その年は全部で「9勝・獲得賞金1億5569万円」っちゅう成績を残しとったし、マイネルバイカを使った地方交流の白山大賞典で初めての重賞勝ちを飾っとります。
そんで去年は、重賞を勝てんかったけど、「20勝・獲得賞金2億8374万円」と、キッチリ成績を伸ばしとりました。
で、今年に入ってから先週までは、もう19勝を上げとるし、獲得賞金は「3億5911万円」と、早くも去年を上回っとりますんで、友道先生や岩元先生の厩舎で教わったことをしっかり活かせとるんでしょうな。
せやけど、西村先生は、先週までの結果に満足しとらんとワシは見とります。
何せ、西村先生と同期の調教師は、池添学先生、奥村武先生、奥村豊先生、武井亮先生、松下武士先生と、全部で5人おって、そん中で、今年の西村先生は、さっきも書いた通り、「19勝・獲得賞金3億5911万円」っちゅう、同期の中で一番の成績を残しとりますけど、そん次に成績のエエ池添先生が、「16勝・獲得賞金3億0300万円」っちゅう数字で、「勝利数で3つの差」、「賞金で5611万円の差」に迫っとりますんで。
そんな訳で、ワシが先生やったら、「同期の中で1位をキープしたい」と考えて、賞金の高い特別レースを勝つことに全力を注ぐやろうし、実際に今週は、1着賞金3100万円の小倉2歳Sにジュンドリームとタイセイソニック、3100万円の札幌2歳Sにシスターフラッグ、1050万円の八幡特別にスペードクイーンと、特別レースに4頭を登録しとりますんで、西村先生がこの4頭をレースに向けてどう仕上げてくるんか、念入りに確認せなアカンでしょうな。
しかも、同期の中の三人は、
池添先生:今年のオーシャンS
奥村武先生:今年のフェアリーS
松下先生:一昨年の東京ジャンプSと阪神ジャンプSと今年のフィリーズレビュー
と書けば分かる通りで、もうJRAの重賞を勝っとるんやけど、西村先生はまだなんやから、今週の2歳重賞に登録しとる3頭には、「ここで初めてのJRA重賞勝ちを」っちゅう思いも込められとる筈ですわ。


2017/08/28
エエ結果を残して花道を飾りたい筈なんで
目野哲也調教師(栗東)

主な管理馬:
ニホンピロサート(2004年プロキオンSなど)
ニホンピロジュピタ(1999年エルムS)
ストーンステッパー(1996年根岸Sなど)


今週の主な登録馬:
ナムラアッパレ(小倉2歳S)
ナムラバンザイ(小倉2歳S)
ダイナミックウオー(西日本スポーツ杯)
ダイナミックアロー(玄海特別)
クールジョジョ(八幡特別)


担当者:調教師情報部 元調教師Y

目野哲也君は、福岡県柳川市の出身で、彼の兄貴は、養子に出されたんで、今は苗字が違うんやけど、2014年に調教師を引退した藤岡範士(ふじおか・のりひと)さんっちゅうんは、皆さんも知っとるでしょうな。
兄貴の藤岡さんが、京都競馬場で厩舎を構えとった久保道雄厩舎の騎手候補生になった頃、中学3年生やった目野君は、「騎手養成長期課程」の試験を受けたんですわ。
試験に受かった目野君は、第14期生として、小島太君や、池上昌弘君などと一緒に、東京の世田谷にある馬事公苑に入っとりましたな。
そんで、1966年の3月に鈴木和雄厩舎からデビューした彼は、ツバサリユーっちゅう馬に乗って初騎乗で初勝利を決めたもんやから、そん時、話題になったのを今でもよう覚えとりますわ。
その後は、第1回ビクトリアC(現在のエリザベス女王杯)をクニノハナで勝つなど、重賞を6回勝って通算322勝を上げとりました。
で、1987年に調教師の試験に受かって、その年に乗り役を引退すると、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
初めの年は、レースに使い出したんが10月からやったこともあって、3勝止まりで、稼いだ賞金は「4670万円」やったけど、2年目の1989年には、ホリノライデンを使った阪急杯で初めての重賞勝ちを飾ると、ホウエイソブリンを使ったセントウルSも勝って、全部で15勝しとったし、賞金も「2億6208万円」と一気に数字を伸ばしとりましたわ。
でもって、8年目の1995年には、開業して一番の「37勝・獲得賞金5億5064万円」っちゅう成績を残しとりましたし、一昨年も、「26勝・獲得賞金3億3544万円」っちゅう、まずまずの成績を残しとったんやけど、去年は「9勝・獲得賞金2億3166万円」っちゅう成績やったんですわ。
なんで、今年の目野君は、「何が何でも巻き返したい」と考えとるんやろうし、彼は、来年の2月14日で70歳になって、その月の終わりに定年を迎えるんやから、「エエ結果を残して花道を飾りたい」とも考えとるでしょうな。
せやけど、今年は、先週までで「10勝・獲得賞金1億4044万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(8月まで)の、「9勝・獲得賞金1億3450万円」と、あまり変わらん数字やから、今は、「もっとペースを上げなアカン」と考えとる筈やで。
そんな中、今週、目野君の厩舎は、1着賞金が3100万円の小倉2歳Sにナムラアッパレとナムラバンザイ、1着賞金が1500万円の西日本スポーツ杯にダイナミックウオー、1着賞金が1500万円の玄海特別にダイナミックアロー、1着賞金が1050万円の八幡特別にクールジョジョと、全部で5頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬もお釣りを残さずメイチに仕上げるでしょうな。
特に、JRAの重賞は、フミノトキメキを使った2005年の小倉サマージャンプを勝ってから、10年以上もご無沙汰なんで、「久々にJRAの重賞を勝ちたい」と、小倉2歳Sに登録しとるナムラアッパレとナムラバンザイには、かなり気合いを入れとるんやろ。