「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2017/08/14
「もっとペースを上げて、去年の数字を超えたい」と考えとる筈やから
池添兼雄調教師(栗東)

主な管理馬:
ヤマカツエース(2017年金鯱賞など)
メイショウベルーガ(2010年日経新春杯など)
ヤマカツスズラン(1999年阪神3歳牝馬Sなど)

今週の主な登録馬:
ヤマカツエース(札幌記念)
ダンツブロケード(富良野特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとる筈やけど、池添兼雄君は、1974年に、乗り役として大久保石松さんの厩舎からデビューしとって、1984年の中山大障害や、1985年の京都大障害などを勝って、1992年に引退するまで、「障害の名手」として活躍しとりましたな。
そんで、これも皆さんはよう知っとることやけど、兼雄君の長男は乗り役として活躍しとる謙一君で、次男は、2014年の調教師試験に33歳の若さで受かって、一昨年の3月に厩舎を開業しとる学君ですわ。
こうやって、自慢の息子さんが2人もおるんは、池添君にとってホンマ嬉しいことやろう。
乗り役を引退してからの兼雄君は、鶴留明雄厩舎で調教助手をやって、1997年に調教師の試験に受かると、1999年の3月に厩舎を開業して、1年目から「10勝・獲得賞金2億0710万円」っちゅう成績を残しとったし、その年の12月には、ヤマカツスズランを使った阪神3歳牝馬S(今の阪神ジュベナイルF)で、早くも重賞を、それもGIを勝っとりました。
その後も、タガノバスティーユを使った2006年のファルコンS、タガノゲルニカを使った2006年の平安S、メイショウベルーガを使った2010年の日経新春杯と京都大賞典、ヤマカツエースを使った一昨年のニュージーランドTとか、今までに重賞を14回勝っとります。
で、2006年は、24勝を上げて、「4億8989万円」の賞金を稼いどったんですわ。
せやけど、一昨年までの5年間は、
2011年→17勝・獲得賞金3億5193万円
2012年→19勝・獲得賞金3億0164万円
2013年→14勝・獲得賞金2億0994万円
2014年→21勝・獲得賞金3億0847万円
2015年→20勝・獲得賞金3億7732万円
っちゅう、2006年と比べたら物足りん数字が続いとりましたんで、去年の兼雄君は、「何が何でも巻き返したい」と考えとった筈やし、実際、「24勝・獲得賞金5億0999万円」と、今までで一番多い賞金を稼いだんやから、ワシの見込みは正しかったんやろう。
そんで、今年に入ってから先週までは、ヤマカツエースで金鯱賞を勝つなど、「14勝・獲得賞金3億4254万円」っちゅう成績を残しとって、賞金は、もう去年の7割近くを稼いどるんやけど、きっと兼雄君は今の数字に決して満足しとらんとワシは見とるんですわ。
と言うのも、さっき書いた通りで、兼雄君の厩舎は今年、去年よりええペースで勝っとるんやけど、その一方で、2歳馬は1勝もできておらんのやから。
詳しく書いとくと、今、預かっている2歳馬16頭の内、5頭をデビューさせとるんやけど、まだ勝っとる馬が一頭もいないんや。
もちろん、このままの状況が続けば、この先、兼雄君は、賞金の高い特別レースに2歳馬を使えませんので、きっと今の彼は、「その分を他の馬でキッチリ稼いでおきたい」と考えとるんやろ。
そんな中、1着賞金が7000万円の札幌記念にヤマカツエース、1着賞金が1050万円の富良野特別にダンツブロケードと、賞金の高い特別レースに2頭を登録しとる今週は、勝ってガッチリ賞金を稼ぐために、どっちもメイチに仕上げてくる筈やで。


2017/08/14
「久々に重賞を勝ちたい」という思いで
星野忍調教師(美浦)

主な管理馬:
ネコパンチ(2012年日経賞)
ヤマニンアラバスタ(2005年新潟記念など)

今週の主な登録馬:
キングハート(北九州記念)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っていると思いますが、星野忍君は、マイルCSを勝ったタカラスチールや、ラジオたんぱ賞を勝ったタカラフラッシュなどを育てた坂本栄三郎さんの厩舎から、1971年に乗り役としてデビューして、1973年には、キタイシオーに乗った東京障害特別・春で初めての重賞勝ちを飾っていましたね。
それからも、キョウエイウオリアで1989年の中山大障害、ワカタイショウで1990年の中山大障害・春を勝って、1989年と1990年には、2年連続で障害リーディングになっていますし、引退するまでに積み重ねた「障害レース254勝」は、今でも破られていないJRAの記録です。
そして彼は、調教師の試験に受かった1997年に乗り役を引退して、次の年に自分の厩舎を開業しています。
開業してからは、しばらく重賞を勝てなかったのですが、8年目だった2005年には、ヤマニンアラバスタで新潟記念と府中牝馬Sを立て続けに勝つことができました。
でも、その後は、しばらく重賞を勝てない時期が続いて、2012年の日経賞をネコパンチで勝つまで、6年以上も掛かってしまいましたから、この時の彼は、久々の重賞勝ちを心から喜んだでしょうね。
2012年の星野君は、日経賞を勝てたことなどによって、「4勝・獲得賞金1億5446万円」という成績を残していましたが、その後はこの数字を一度も越えられていません。
それに、去年までの3年間も、
2014年→4勝・獲得賞金1億3398万円
2015年→6勝・獲得賞金8233万円
2016年→4勝・獲得賞金8673万円
という形で数字が伸び悩んでいて、特に去年と一昨年は、2012年の半分くらいまで賞金が減ってしまいましたので、今年の星野君は、「とにかく賞金をたくさん稼ぎたい」と考えている筈です。
でも、今年に入ってから先週までは、「6勝・獲得賞金1億1561万円」という成績で、去年の成績はもう上回っていますけど、2012年の賞金を超えるためには、あと「3885万円」を稼がなければなりません。
そのため、私が星野君でしたら、「賞金の高い特別レースを勝って、一気に稼ぎたい」と考えて、巻き返しに全力を注ぐでしょうし、今週は、1着賞金が3900万円の北九州記念にキングハートを登録していますので、メイチに仕上げてくると私は見ています。
特に、重賞は、ネコパンチを使った2012年の日経賞から、5年以上も勝てていませんので、星野君はもちろん、厩舎の全員が、「何が何でも勝ちたい」と考えている筈ですから、最終追い切りの様子や、その後の気配などを、念入りに確認しなければなりませんね。

2017/08/14
2012年の数字に近づけるためにも…
野中賢二調教師(栗東)

主な管理馬:
エイシンブルズアイ(2016年オーシャンS)
カゼノコ(2014年ジャパンダートダービー)
エーシンメンフィス(2012年愛知杯)
トウカイトリック(2010年阪神大賞典など)

今週の主な登録馬:
エイシンブルズアイ(北九州記念)
トウカイセンス(北九州記念)

担当者:調教師情報部 元調教師I

知っとる方も多いとは思いますが、野中賢二君は、1982年に藤岡範士(のりひと)厩舎の厩務員になって、それからは、調教助手として経験を積んどって、2007年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に自分の厩舎を開業しとりましたな。
ちなみに、野中君が馬と関わるようになったきっかけは、お父さんが厩務員やったこともあって、10歳の頃に乗馬を始めたことなんですわ。
でもって彼は、厩舎を開業した時に、トウカイテイオーやフラワーパークやスティルインラブなどを育て上げて、定年を待たずに2008年の2月一杯で引退した松元省一さんの厩舎から20頭を引き継いどって、その中にはトウカイトリックがいましたな。
トウカイトリックは、2010年の阪神大賞典で、野中君にとって初めての重賞勝ちを飾ってくれた馬やし、その年の秋には、この馬でオーストラリアのコーフィールドCとメルボルンCに挑戦できたんで、彼は、この馬を引き継がせてくれた松元さんに心の底から感謝しとる筈ですわ。
野中君は、トウカイトリックを使った阪神大賞典から、なかなか重賞を勝てなかったんやけど、2012年の12月には、このトウカイトリックを使ったステイヤーズSで2年半振りに重賞を勝っとった上、エーシンメンフィスで愛知杯も勝って、この年は「23勝・獲得賞金4億6078万円」っちゅう、今までで一番多く賞金を稼いどりました。
せやけど、それから一昨年までの3年間は、
2013年→16勝・獲得賞金2億4995万円
2014年→28勝・獲得賞金4億0387万円
2015年→26勝・獲得賞金4億1133万円
っちゅうもんで、2014年と2015年は、勝ち星が2012年を上回っとっりましたけど、稼いだ賞金は下回っとりましたんで、去年の野中君は、「過去2年の二の舞にしたくない」っちゅう思いやった筈ですわ。
そんでもって、実際は、エイシンブルズアイを使ったオーシャンSで約3年振りに重賞を勝ったんやけど、最終的な成績は、「23勝・獲得賞金4億0660万円」と、2012年の賞金を5418万円下回ってしまったんや。
せやから、野中君は、「今年は必ず2012年より稼いだる」と考えとる筈やけど、先週までの成績は、「11勝・獲得賞金1億7443万円」っちゅうもんで、去年の同じ時期(8月の2週目まで)の「17勝・獲得賞金2億9910万円」を下回っとるんやから、今の状況に納得しとらんやろうし、当然、「もっとペースを上げなアカン」とる筈ですわ。
そんで今週は、1着賞金が3900万円の北九州記念にエイシンブルズアイとトウカイセンスの2頭を登録してきましたんで、ワシが野中君やったら、「ここでガッチリ稼ぎたい」と考え、どっちも全力で仕上げますんで、実際、彼がどう仕上げてくるんか、しっかり確認せなアカンでしょうな。


2017/08/14
管理馬が43連敗中なんで
橋口慎介調教師(栗東)

主な管理馬:
ダノンメジャー(2017年都大路S)
グレイスフルリープ(2016年サマーチャンピオン)
ピークトラム(2016年谷川岳S)
ミッキーラブソング(2016年安土城S)

今週の主な登録馬:
カレンラストショー(阿賀野川特別)
ミッキーラブソング(北九州記念)

担当者:調教師情報部 鎌田光也

ワシが改めて説明せんでも、皆さんが知っとる通り、橋口慎介先生の親父さんは、去年の2月一杯で調教師を引退した橋口弘次郎さんですな。
橋口弘次郎厩舎っちゅうたら、レッツゴーターキンを使った1992年の天皇賞・秋や、ダンスインザダークを使った1996年の菊花賞や、ツルマルボーイを使った2004年の安田記念や、ハーツクライを使った2005年の有馬記念や、ワンアンドオンリーを使った2014年のダービーなど、GIを10回勝って、それを入れて重賞を95回も勝っとるんも、皆さんはよう知っとるでしょう。
そんな弘次郎さんを、子供の頃からずっと見てきた慎介先生が、「調教師になりたい」と思うようになったんは、まあ当たり前やったんでしょうな。
そんで、慎介先生は、高校を卒業する前に、「競馬の世界に進みたい」と親父さんに相談したそうですわ。
そしたら、弘次郎さんに、「これからは競馬の世界も英語が必要になるんで、外国で勉強してこい」と言われて、慎介先生は、アイルランドのリムリック大学にある競馬専門の学科で、4年間、馬のことを勉強しとりましたな。
日本に戻ってからの慎介先生は、1999年の10月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月から池添兼雄厩舎の厩務員になっとりましたし、それから持ち乗り調教助手(調教に乗るだけでなく馬の世話も担当する調教助手)をやっとって、その頃は、2004年の全日本2歳優駿(交流G1)とかを勝ったプライドキムとかを担当しとりましたわ。
その後は、攻め専(調教を専門に行う調教助手)をやって、2015年に調教師の試験に受かるまでの15年間、ずっと池添厩舎におったんや。
去年の3月に慎介先生は、弘次郎さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業しとって、年末までに、「14勝・獲得賞金3億0654万円」っちゅう数字を残しとったし、グレイスフルリープを使った交流重賞の「サマーチャンピオン」で、初めての重賞勝ちを飾っとりますな。
せやけど、今年に入ってから先週までは、「9勝・獲得賞金1億8180万円」と、去年の同じ時期(8月の2週目まで)の「10勝・獲得賞金2億3222万円」を下回っとるんやから、今の慎介先生は、「もっと賞金を稼ぐペースを上げなアカン」と考えとるでしょうな。
それに、先生の厩舎は、エフハリストで勝った5月20日(土)の3歳上500万下から、「管理馬が43連敗中」なんで、「とにかく勝ちたい」とも考えとる筈ですわ。
そんな中、今週、慎介先生の厩舎は、1着賞金が1500万円の阿賀野川特別にカレンラストショー、3900万円の北九州記念にミッキーラブソングと、賞金の高い特別レースに2頭を登録してきましたんで、どちらもお釣りを残さずメイチに仕上げてくるでしょうな。