「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2017/06/19
今年はまだ6勝に留まっとるんで
西園正都調教師(栗東)

主な管理馬:
ハクサンムーン(2013年セントウルSなど)
サダムパテック(2012年マイルCSなど)
エーシンフォワード(2010年マイルCSなど)
タムロチェリー(2001年阪神ジュベナイルFなど)


今週の主な登録馬:
ハクサンルドルフ(垂水S)
ウインガニオン(パラダイスS)
エイシンバランサー(花のみちS)


担当者:調教師情報部 元調教師Y

西園正都君は、1977年の桜花賞やエリザベス女王杯などを勝ったインターグロリアや、1981年の宝塚記念を勝ったカツアールなどを育てた柳田次男さんの甥っ子で、馬が身近にいる環境で育ったんで、自然と「騎手になりたい」と思うようになったそうですな。
そんで彼は、1974年に大根田裕也さんの厩舎から乗り役としてデビューして、1985年のカブトヤマ記念をチェリーテスコで勝つなど、1997年に調教師の試験に受かって乗り役を引退するまでに、全部で303勝を上げとります。
そんで、1998年に自分の厩舎を開業して、次の年には、ヒサコーボンバーを使った阪神ジャンプSで初めて重賞を勝つと、2001年には、タムロチェリーを使った阪神ジュベナイルFで初めてGIを勝っとりますし、その後も、マイネルレーニアを使った2006年の京王杯2歳Sや、イコピコを使った2009年の神戸新聞杯や、エーシンフォワードを使った2010年のマイルCSや、サダムパテックを使った2012年のマイルCSや、ハクサンムーンを使った2013年のセントウルSなど、今までに重賞を27回も勝っとるんやから、乗り役として馬を走らせるより、調教師として馬を育てる方が向いとるんでしょうな。
2012年の西園厩舎は、6つの重賞を含む43勝を上げて、獲得賞金は10億5017万円と、今までで一番ええ成績を残しとりました。
けど、去年までの4年間は、
2013年→「30勝・獲得賞金8億0051万円」
2014年→「27勝・獲得賞金5億4041万円」
2015年→「34勝・獲得賞金6億6120万円」
2016年→「33勝・獲得賞金6億5442万円」
っちゅう形で2012年の成績をずっと下回っとるんで、今年の西園君は、「キッチリ巻き返したい」と考えとる筈やけど、実際、先週までの成績は、「18勝・獲得賞金3億6909万円」っちゅうもんで、このままやったら2012年の数字には届きませんな。
こういう風に、厩舎の成績が伸び悩んどる理由は、去年、17勝しとった特別レースの勝ち星が、今年はまだ6勝に留まっとるからやろ。
せやから、今の西園君は、「とにかく特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えとる筈や。
そんな中、彼の厩舎は、今週、
1着賞金1820万円の「垂水S」→ハクサンルドルフ
1着賞金2300万円の「パラダイスS」→ウインガニオン
1着賞金1820万円の「花のみちS」→エイシンバランサー
と、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたんで、実際に西園君がどう仕上げてくるんか、これからの動きを、最後の最後までキッチリ確認せなアカンやろな。


2017/06/19
長いこと特別レースを勝てていないんで
本田優調教師(栗東)

主な管理馬:
レーヌミノル(2017年桜花賞など)
フミノイマージン(2012年札幌記念など)
アーリーロブスト(2009年京成杯)


今週の主な登録馬:
エテルナミノル(垂水S)
マイティティー(大沼S)
スピリッツミノル(宝塚記念)
メイショウミツボシ(京橋特別)
メイショウバーズ(長万部特別)


担当者:調教師情報部 鎌田光也

皆さんも知っとると思いますけど、本田優先生は、1980年に、星川薫先生の厩舎から乗り役としてデビューしとりました。
星川先生は、1994年のフェブラリーSを勝ったチアズアトムや、1995年のシンザン記念を勝っとって、同じ年のマイルCSで2着やったメイショウテゾロなどを管理しとったことでお馴染みですな。
乗り役やった頃の本田先生は、デビュー2年目やった1981年に、ロビンソンシチーに乗った京都記念で初めて重賞を勝っとりましたし、1986年には、ゴールドシチーに乗った阪神3歳Sで初めてGIを勝っとりました。
で、それからも、リキアイノーザンに乗った1989年の中山牝馬Sや、レインボークイーンに乗った1996年のクイーンSや、テイエムオーシャンに乗った2001年の桜花賞と秋華賞や、カワカミプリンセスに乗った2006年のオークスと秋華賞とか、6つのGIを入れて重賞を27回も勝っとりますし、全部で757勝っちゅう成績を残しとります。
そんで、調教師の試験に受かった2007年に乗り役を引退して、その年の3月に自分の厩舎を開業すると、最初の年は4勝止まりやったけど、次の年には、バトルブレーヴを使った小倉サマージャンプで初めて重賞を勝つなど、「獲得賞金2億8218万円」(16勝)と一気に数字を伸ばしとりました。
その後も順調に勝ち星を積み重ねとって、2012年には、フミノイマージンを使った札幌記念を勝つなど、「獲得賞金5億9609万円」(35勝)っちゅう成績を残しとったんや。
けど、一昨年までの3年間は、
2013年→獲得賞金3億6011万円(18勝)
2014年→獲得賞金3億9378万円(27勝)
2015年→獲得賞金4億1883万円(28勝)
と、3年続けて2012年の数字を下回っとったんで、去年の本田先生は、「必ず巻き返したい」と考えとった筈ですわ。
そんで、実際に去年は、「獲得賞金6億0345万円」(37勝)っちゅう今までで一番の成績を残して、巻き返しに成功したんやから、ワシの見込みは正しかったんやろう。
せやけど、先生は去年の成績に満足しとらんとワシは見とります。
何せ、去年の本田厩舎はリーディング10位やったけど、重賞勝ちが、レーヌミノルを使った小倉2歳Sだけやったことなどが響いてしもうて、
12位・安田隆行厩舎→6億4005万円(35勝)
13位・尾関知人厩舎→6億4832万円(35勝)
14位・国枝栄厩舎→6億3195万円(34勝)
15位・山内研二厩舎→6億4748万円(34勝)
16位・須貝尚介厩舎→8億5819万円(33勝)
17位・西園正都厩舎→6億5441万円(33勝)
19位・石坂正厩舎→9億6289万円(32勝)
っちゅうように、リーディングの順位が下やった厩舎よりも、稼いだ賞金が少なかったんやから。
で、今年の本田厩舎は、レーヌミノルを使った桜花賞で初めてのGI勝ちを飾るなど、先週までの成績が、「獲得賞金3億3752万円」(12勝)っちゅうもんで、去年の同じ時期(6月3週目まで)の「獲得賞金2億3766万円」(17勝)を大きく上回っとるんですわ。
けど、今年の賞金のうち、半分以上の「1億2385万円」はレーヌミノルが稼いだもんで、他の馬では、平場のレースしか勝てとりません。
そんな中、今週、本田先生は、1着賞金が1820万円の垂水Sにエテルナミノル、2200万円の大沼Sにマイティティー、1億5000万円の宝塚記念にスピリッツミノル、1500万円の京橋特別にメイショウミツボシ、1050万円の長万部特別にメイショウバーズと、全部で5頭を賞金の高い特別レースに登録しとりますんで、「レーヌミノル以外でも稼がなアカン」と思って、どの馬もお釣りを残さずメイチに仕上げてくる筈やで。


2017/06/19
「もっとペースを上げたい」と考えている筈ですから
中川公成調教師(美浦)

主な管理馬:
ゴールドアクター(2015年有馬記念など)
マジックタイム(2016年ターコイズSなど)


今週の主な登録馬:
ゴールドアクター(宝塚記念)
コスモクウェンチ(日野特別)
ワンパーセント(日野特別)


担当者:調教師情報部 元調教師M

知っている方も多いと思いますが、中川公成(ただしげ)君は、1989年の5月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の9月から、藤沢和雄君の厩舎で厩務員をやっていましたね。
その後は、1990年の4月から石毛善衛さんの厩舎で、1998年の3月からは萱野浩二君の厩舎で調教助手をやっていて、調教師の試験に受かったのは、2005年のことです。
中川君がいた頃、石毛さんの厩舎には、1992年のフラワーCを勝ったブランドアートがいましたし、萱野君の厩舎には、2002年のフローラSを勝ったニシノハナグルマがいましたから、こういう風に、それぞれの厩舎で走る馬を間近で見られたことが、彼にはいい経験になったのでしょうね。
そして、2006年に自分の厩舎を開業した中川君は、この年は5勝しかできず、賞金を8730万円しか稼げませんでしたが、2007年は「10勝・獲得賞金1億3815万円」という成績で、前の年より5000万円以上も賞金を増やしていましたし、2008年は「14勝・獲得賞金2億0503万円」という形で、順調に成績を伸ばしていました。
ただ、その後の5年間は、
2009年→13勝・獲得賞金1億9013万円
2010年→8勝・獲得賞金1億9305万円」
2011年→11勝・獲得賞金1億8733万円
2012年→12勝・獲得賞金1億9894万円
2013年→14勝・獲得賞金1億8689万円
と、2008年の数字を下回っていましたね。
でも、2014年は、菊花賞で3着に入ったゴールドアクターなどの活躍で、「16勝・獲得賞金2億9933万円」という成績を残していましたから、この結果に中川君は満足していた筈です。
更に、一昨年の中川君は、ゴールドアクターを使ったアルゼンチン共和国杯で、初めて重賞を勝ちましたし、この馬が有馬記念も勝って、「17勝・獲得賞金5億1932万円」の成績を残して、去年は、ゴールドアクターで日経賞とオールカマー、マジックタイムでダービー卿CTとターコイズSと、重賞を4勝している上、全体の成績も、「19勝・獲得賞金6億1121万円」と、今までで一番の数字を残すことができましたから、彼は本当に嬉しかったでしょうね。
ただ、今年、成績が落ちてしまえば、「去年がたまたま良かっただけ」と言われてしまう筈ですから、そうなれば、馬主さん達からいい馬を預けてもらえなくなってしまいますので、私が中川君でしたら、「今年も去年のようにいい成績を残したい」と考えます。
でも、今年に入ってから先週までの成績が「7勝・獲得賞金1億1227万円」で、去年の同じ時期(6月3週目まで)の「8勝・獲得賞金2億3289万円」を大きく下回っていますので、きっと彼は、「もっとペースを上げたい」と考えている筈です。
それに、去年のダービー卿CTやターコイズSなど、全部で6勝して、「2億1953万円」を稼いでいたマジックタイムは、今年の3月15日(水)に引退して繁殖に上がっていますから、今の中川君は、「この馬の分を他の馬で稼がなければ」と思っているのでしょう。
そして今週は、1着賞金が1億5000万円の宝塚記念にゴールドアクター、1050万円の日野特別にコスモクウェンチとワンパーセントを登録していますので、「何が何でも勝たせる」という思いでどの馬もメイチに仕上げてくる筈ですから、最終追い切りの様子や、その後の馬の気配などを、念入りに確認しなければなりませんね。


2017/06/19
このままのペースやったら…
浅見秀一調教師(栗東)

主な管理馬:
レジネッタ(2008年桜花賞など)
ソングオブウインド(2006年菊花賞)
ヤマニンシュクル(2003年阪神ジュベナイルFなど)
メジロブライト(1998年天皇賞・春など)


今週の主な登録馬:
レインボーライン(宝塚記念)
タガノスカイ(皆生特別)


担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんもよう知っとる通り、浅見秀一君は、親父さんが1997年まで調教師やった浅見国一さんで、国一さんは、乗り役やった時に、ハイレコードに乗った1950年の菊花賞や、コマヒカリに乗った1958年の菊花賞などを勝っとって、二度、関西リーディングになっとりましたし、調教師になってからも、ヤマピットを使った1967年のオークスや、ケイキロクを使った1980年のオークスや、ヤマニンパラダイスを使った1995年の阪神3歳牝馬S(今の阪神ジュベナイルF)など、重賞を42勝もしとりましたな。
そんで秀一君は、1973年に浅見国一厩舎で騎手候補になったんやけど、結局、乗り役にはならんで、1977年に調教助手になって、1992年に自分の厩舎を開業するまでの15年間、親父さんの厩舎で経験を積んどったんですわ。
国一さんが定年で引退した1997年の2月には、開業してから6年目やった秀一君が、共同通信杯4歳Sなどを勝っとったメジロブライトを引き継いで、この馬を使った1998年の天皇賞・春が、彼にとって初めてのGI勝ちになって、この年は、今までで一番の「9億1419万円」(25勝)っちゅう賞金を稼いどったんや。
それからも秀一君は、ヤマニンシュクルを使った2003年の阪神ジュベナイルFや、ソングオブウインドを使った2006年の菊花賞や、レジネッタを使った2008年の桜花賞と、GIの4勝を含めて、今までに、重賞を21勝しとります。
で、レジネッタの活躍などで、2008年には、2番目に多い「6億8887万円」(21勝)の賞金を稼いどったんやけど、その後は、賞金が伸び悩んどって、一昨年までの5年間は、
2011年→獲得賞金5億6315万円(37勝)
2012年→獲得賞金5億3039万円(24勝)
2013年→獲得賞金5億5484万円(27勝)
2014年→獲得賞金4億7973万円(24勝)
2015年→獲得賞金4億2694万円(25勝)
と、ずっと1998年の数字を下回っとりましたんで、去年の秀一君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんでしょうな。
実際、去年は、レインボーラインを使ったアーリントンCで2年振りに重賞を勝つなど、「獲得賞金6億2912万円」(23勝)と、久々に6億円を超えられたんやけど、それでも、1998年と比べたら3億円ほど少ないんやから、今年の秀一君は、「何が何でも1998年の数字を超えたい」と考えとるんやろ。
ただ、今年に入ってから先週までの数字は「獲得賞金2億3655万円」(12勝)っちゅうもんで、このままのペースやったら、去年の数字にはもちろん、1998年の数字には確実に届かないんで、今の彼は、「賞金の高い特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えとる筈で、1着賞金が1億5000万円の宝塚記念にレインボーライン、1500万円の皆生特別にタガノスカイと、賞金の高い特別レースに2頭を登録しとる今週は、どっちも全力で仕上げてくる筈ですわ。
特にGIは、レジネッタを使った2008年の桜花賞から9年以上も勝てとらんので、レインボーラインには「久々にGIを勝ちたい」っちゅう思いも込められとるんやろ。